流れのままに。

いろんなことを好きに語っております。

それは彼しか分からない。

2010-06-10 18:39:51 | Weblog


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先日ね盲目の天才ピアニスト・辻井伸行さんのドキュメントやってたんだけど

辻井さんの特集って、今まで何度か観たけど

いつも思うのは


『この人の頭の中にはどういうイメージがあるのだろう?』


ってことね。

だって、この人って、生まれながらの盲目なんでしょ?

だとすると、世の中のものを何も見たことが無い訳じゃん。


色も形も全く判らない中で生きてるんだよね。

音と匂いと触感は分かるにしたって、イメージのしようがないと思うんだけど。

辻井さんが初めて曲を覚える前に、お母様がイメージを表現するんだけど

それを観てて、僕はかなり疑問だったのね。


それは作曲者が題材にした物を表現するんだけど

「こんな形で、こんな色で、淡い感じで・・・」

なんて説明してたけど、そもそも元になる情報を持ってない訳じゃん。

それが本当に伝わってるんだろうか?と

凡人の僕なんかは思ってしまうんだよね。


まぁ天才は天才なりの理解をしてるんだろうけど

何だか宇宙はどうなってるみたいな話しで、観ててじれったかった。

お母様はいろんな所へ連れて行って、説明してたらしいけど

それがどういう形で頭に記憶されたんだろうね。


まぁ形ある物なら、触れば形は判るか。

車はミニカーでも触らせて、大きさの概念を変えればいいんだから。

でもさ例えば空とか、海とか、桜並木とか、紅葉とか、夕日とか

そんな風景ってのは、やっぱり実際目にしなきゃ分からないでしょ?


そして音楽っていうのは、その風景をモチーフにしたものが多い。

『美しく青きドナウ』って言われたって、イメージ出てこないでしょ?

そんな単純なことじゃないんだろうか?

う~む、人間としての器が違うだけに、理解を超えている。


音楽というのは、恋愛を題材にしたものも多いけど

彼にとって美しい女性はどういう姿をしてるんだろうか?

多分母親がベースにあるんだろうけど

彼はその母親の姿も見たことがないんだよね。


多分声とか匂いとか、優しさとか強さとかをイメージして

人物像を構築していくんだろうけど、どんな姿をしてるんだろうか。

それともそもそも形なんてのは、意味を持っていないんだろうか?

彼には彼の世界観があるんだろうな。


しかし人間の人生なんて、何が幸いするかわからないよね。

常識的に考えれば盲目っていうのは悲劇なんだけど

彼にとっては、それが天才を作り出した原因なんだもの。

盲目だからこそ、音感が発達したんだよね。

それが彼にとっては、生きる為の手段になった。


五体満足でも不幸な人は大勢いるけど

人間にとって、何が幸せなのかは、分からないな。

お金持ちだから不幸になった人もいるしね。

身障者になったことで目標を持つことが出来た人もいるし


人生ってのは、不思議なものだね。















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