● ロシア四脚戦闘車
ガングリフォン・アライドストライクで唯一新しく登場する四脚AWGSです。
厚い装甲と多くの機材を搭載し、設定の上では飛来するミサイルを撃墜する
装備も備えています。車体に二名の乗員と無人砲塔を備え、実在の戦車が
そうであるように移動要塞のような雰囲気を出しました。
名称のノガホートとは、ロシア語の「歩行」「車両」の直訳から作った造語で、
ゲーム上では使われていません。クラーバとは「蟹」クラブの事で、ブルータル
クラブなどの四脚AWGSとの共通点を考えて命名しました。
● ロシア四脚戦闘車 三面図
ご覧のように特殊な脚構造をしています。
四脚歩行メカを考えた場合、前後の脚が干渉して歩幅が狭くなる
ため、移動速度や運動性が制約されます。この図ように、前後の脚
の長さを変えて干渉しないようにすれば、運動性能が向上するという
アイディアです。
ローラーダッシュ等の手段に頼らない限りでは、かなりのスピード
アップが期待されました。
● 上下運動
とはいえ、HIGH-MACS等の二脚AWGSに比べれば劣速の四脚
ですから、それなりの戦法で闘う必要があります。車高を高い位置から
低い位置まで素早く変化させる構造を考え、遮蔽物の後ろに隠れて
有効な装甲と火力で攻撃する、パックフロント戦法を示唆しました。
実現していれば、面白いオブジェクトになったと思います。
● 細部 etc
このように、脇役としては細かいディテールと性格付けをしましたが、
ゲーム上では単なるマトとして少ない登場回数しか与えられず、こちら
からの注文等は製作時間の制約から、断念せざるを得ませんでした。
脚構造が未完成で練り直しが必要なのではと思う私の懸念とは、遥か
に違う次元でゲームの製作は進んでいました。
私は、製作会社との長大な距離的隔たり以上に、ゲーム作りにかける
明らかな温度差のような物を感じざるを得ませんでした。