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最近、書店でナショナルジオグラフィックスという本がサイコパスの特集を組んでいる
のを見かけたので読んでみました。内容的にはそれほど新味のないものでしたが、この本
が特集を組んでいたのが意外で、サイコパスに関する社会的な関心は衰えていないのだな
と思いました。
ブログによると私は1年前にサイコパスに関する学習を始めて、以降4月ごろまで記事
を書き続けています。並行して戦車サスペンションの本Ⅱの制作もやっていたことを考え
ると随分無茶をしていたものだなと思います。あれ以降さらに何冊か本を読み、全部で十
数冊程度を読んだことになります。過去を思い出すという事も考え、図書館で最初に読ん
だ『サイコパス・冷淡な脳』を借りに行ったのですが、そこで別な本を見つけました。
『悪の遺伝子 人はいつ天使から悪魔に変わるのか』です。原題の副題は少し違っていて
ますが、2007年に書かれ日本で2009年には出版されました。本の内容はおおむねサイコ
パシーに関して書かれていますが、作者はサイコパスは過去の呼び名という立場をとって
おり、本の前半では「邪悪な成功者」という呼び方を多用しています。中盤からはパーソ
ナリティー障害という語句に置き換わって、以降は広範な学術的な成果によってその正体
に接近して行きます。最後の章では中国の元首相である毛沢東の例に一章を割き、分析を
試みています。
作者のバーバラ・オークレイはこの手の書籍の作者としては異例の経歴の持ち主です。
工学准教授・システム工学の学位・陸軍大尉・バイオエンジニアリング学会副会長の肩書
を持ち、一見心理学とは無縁のように思われますが、姉が病気によってパーソナリティー
に障害を起こしたことが本書を書く動機となったことが説明されています。
表題の『悪の遺伝子』という語句が誤解を生みそうですが、よく読んでみるとそれその
ものが内容であることが分かります。すなわち人間の邪悪とはどの様な仕組みで発生して
遺伝し、かつはびこるのかと言う点において的を得ているのです。その意味では画期的な
本であり、一読の価値はあると思います。
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昨年末に書いた同人コミックはサイコパスに関する知識を下敷きにしてSF的展開を試み
た物ですが、一冊も売れなかった以上、いまだにその内容は世間の知るところではないと
思われます。しかしブログにも再三書いているように、製作中からその情報は漏洩してお
り、1年前の私の情報も繰り返し流れていることからも、全く無視された状態とも言えま
せん。
まあ、内容が突端的で又しても誰もついてこれないくらいに考えて置いた方が良いのか
もしれません。この主題に関してはまだまだ発展の余地があり、今後もフォローする機会
がいくらでもあるはずです。
戦車サスペンションの本Ⅲに関しては引き続き検討を続けており、骨子ができつつあり
ますが、まだ本にするほどのインパクトがなく資料の読み込みを要しています。