工房 十一椿(toi tsubaki)

久留米絣や 大島紬など 着物を使って洋服やバッグなどの製作・販売を行っています。

友人の新しい旅立ち

2012年03月17日 | 日記
中学からの幼なじみのJちゃん。




卒業後

・・お互いいろんな人生を歩みながらも

時々 

思い出したように連絡をとっては

食事に行ったり飲みにいったり・・

人生の半分をともに知る

二十数年来の大事な友達です。




彼女のこの十数年は

傍から見ていても

波乱万丈・・昼ドラになるくらい中身の濃~い人生でした。




そんな彼女の十数年を横で見ていて


果たして・・私なら それを乗り越えられているだろうか・・??


っと思うくらい・・辛いことを彼女は経験し




その経験から 

6年・・


この春から 彼女は

スペインに移住する決断をしました。









中学から ずっと思い続けてきた彼がいるスペインに

移住する決心をした彼女。



その彼との出会いから ずっと知っている私としては




人生・・二十数年たって実る恋もあるんだ・・っと




なんだか・・人生の不思議さをシミジミ感じています。




私たちの年齢になると

子供たちは ある程度大きくなり 

就職・進学っとそれぞれの人生を歩みはじめます。



親である私たち世代は

みんな“守り”に入り

早いものは “老後”の心配を始めます。

新しいことを始めるより

“今”を継続することに必死になるものがほとんど・・・。



でも 



「いつ、何があるか分からない・・自分の人生 今 やりたいことやらなきゃ。」





彼女は 先の“将来”を心配するより

“今”を謳歌する方を選びました。




それは 彼女自身が 

人は“いつ”どうなるか分からないっと

大切な人を亡くす悲しみを経験したことから出した結論です。





プラス思考で負けず嫌いの彼女は

決して

私に弱音を吐いたことはありません

(毎回・・弱音を吐いてるのは 私の方・・。)


きっと 彼女なりの葛藤や不安・・いろいろあると思います。



でも

先の不安など全く見せず

いつもと変わらず 

いつものように

ランチして お茶して


いつものように

「じゃぁ・・また連絡する。」


そう言って手を振ってくれました。





そんな彼女に私も敢えて特別な別れ方もせず

いつものように



「またね。・・着いたら写メでも送って。」



そう言って

別れました。




人生の折り返し地点に到達したっと思っていた私ですが


決して


“折り返す”のではなく


全く違う

人生に

“踏み出す”地点・・でもいいのかもしれない。








春の日差しが暖かくなりました。


後2週間後 日本を出発する彼女に

がんばれっ!

っとエールを送りたい


来年の春

一時帰国する予定の彼女に

私も 

(私なりの)今までと違う私を報告できたら

そう思います。
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ボディーとハンガー栄え

2012年03月16日 | 日記
生徒さんにサンプルを見せる時は

ほぼ

ハンガーにかけた状態で展示します。


壁に掛かったサンプル・・・。


その状態で



「いいねぇ~ 次 これ作ろう!」




っと言ってくださる方と




後日 サンプルを着ているのをみて



「あ・・それ 夏のワンピースにいいね・・。」



っと だんだんイメージが湧いてこられる方といらっしゃいます。






以前 アパレルの企画室にいた頃

いつも営業さんたちが言っていたのが




「ハンガー栄え(ばえ)する服を作ってっ!





工場からあがってきた商品は 

ハンガーに掛かった状態で

小売店に納品されます。




そして 各小売店(ブティックなど)では

ほぼ ハンガーラックに掛かった状態で並べられるので

お客様は 

ハンガーに掛かった状態の洋服が

カッコよくないと・・手に取らない・・・

手に取らないと・・売れない・・




だから ハンガー栄えを重要視して欲しい!






っと・・いうのが 営業さんの意見でした




(・・その理屈もわからないではないのですが・・




しかし 企画室側の意見としては




「ハンガー栄えを意識してデザインや型紙を変えていたら

 着心地が悪くなる!



っと主張!




当時 社内には 

お客様の年齢層(ミス・ミセス)やサイズなどによって

3ブランドに分かれていました。



サイズ デザイン傾向が違えば

肩幅 身幅のゆとりも違い

一つのハンガーの形状で

全てのブランドの商品を



“ハンガー栄え(ハンガーで見た目のいいもの)”




のいいものにするのは限界があります。





結局は 結論がでないまま・・その問題は 平行線のまま・・



その後

私は 退社したので 

最終的には どんな対応になったかはわかりませんが




今 生徒さんにサンプルを見せながら

この“ハンガー栄え問題?!”を

時々 思い出します。





平面(ハンガーに掛かった状態)より









立体(マネキン・ボディーが着ている状態)











そして なにより


人が着用して 動いて




やっと 


洋服も 生地も


“生きてくる”


・・そんな気がします。








私も 

どんどん 着てアピール?しないと・・




ま・・・着こなせているかは・・・別問題ですけど
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春らしく

2012年03月14日 | 日記
サンプル完成!







シンプルなフレアーブラウス


(生地によっては)

前を開けて

スプリングコートとして。



そして・・今回は



生地の柔らかさを活かして










ドレープのたっぷり入ったブラウスに変身!


ドレープのいれ方によって

3WAYまで 楽しめるようにしました



さてさて・・生徒さんの反応は??



喜んでくれるといいな
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次は これで・・・。

2012年03月13日 | 日記
生徒さんとの会話の中で



「こんな生地があるんだけど・・なんか作れるかしら?」



っと・・いう質問をよく受けます。




洋裁や物作りが好きな方は

生地好きな方が多く


生徒さん「買ったはいいけど・・作ってない生地が山のようにあるのよ・・。」




・・・もったいない・・




なので・・サンプルを作る時には

その要望に応えられるような

デザインでサンプルを作るようにしてます。



で・・今回は



「こんな 柔らか~い生地があるんだけど・・・。」



っと。



それは、柔らかい縮緬(ちりめん)生地でした。



「あ・・・私も・・その生地いっぱい・・ある・・。」




柔らかい生地は 裁断も縫いも難しい!っという印象が強く

何を作っていいか・・困っていらっしゃる方・・多いようです。







縮緬(ちりめん)生地は

柔らかいですが

ある程度 生地に“はり”と

“おもみ”があるので

ドレープなどがキレイにでやすい素材。






次のサンプルは 

柔らかさを活かしたデザインにしよう!






・・その前に

私の手持ちの生地の中に 似たような生地は

あるのか?



タンスの中をひっくり返し?てみると












縮緬(ちりめん)と 生地質はちょっと違いますが・・

手のひらが透けるほどの 柔らか~な生地

発見!




これで 作ってみたいと思います






それにしても・・改めてタンスをひっくり返してみると

あるものですね・・使っていない生地・・・。



生徒さんだけでなく

私のタンスの整理も

ちゃんとしないといけないですね・・・
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先駆者に学ぶこと

2012年03月12日 | 日記
先日 商工会議所主催で年に一回の講演があるというので

参加してきました。



講師は

“ABCクッキングスタジオ”の創立者

志村なるみさんでした。




ABCクッキングスタジオといえば

女性では知らないものはいない

全国展開の

憧れのお料理教室





偉業を成し遂げられたキャリアウーマンは

どんな強い女性?なのか・・?と思いきや

にっこり微笑まれるそのお顔は

とても穏やかで柔らか


でも・・・

話し方は 凛として

とても明確で要点がしっかりまとめられ

先を見通す目の鋭さと

信念の強さ 決断力は 

やはり・・(いい意味で)男前な感じがしました。


ABCクッキングスタジオには3500人の講師がいるそうですが

その中で トップになる講師の特徴の一つに



「女性に好かれる女性 男前な女性!」



っと例えられていましたが

まさに 

志村さん自身 男前 そのもの。




そんなクッキングスタジオの講師人に徹底して教育されていることは


どんなに腕が良くても

「決して 図にのらないこと!」


クッキングスタジオでは

各々が 切磋琢磨して自分磨きをするよう

講師指名制度を導入しているそうです。


料理教室といえども

サービス業。 

生徒さんあっての講師であり

指名の少ない講師は 必然的に辞めざるを得ない状況に・・。



そのため 講師自身も 生き残りをかけ必死・・

自然に 腕も 人間的にも磨かれ

キャンセル待ちがでるくらいの人気の講師になっていくそうです。





講師にもそれだけ厳しいものを求めていくスタジオですが

会社自身も決して自分たちを甘やかさない・・・



耳に痛いことは 誰しもなるべく聞きたくないところですが

アンケートや試食会を繰り返し

わざわざ

クレームばかりを集め

その意見をもとに 改善点を探ることを

繰り返し行うことも

厭わないその姿勢も

不景気といわれるこの時代に

右肩上がりの成長を続ける理由の一つかも・・しれませんね。



27年間の経営の中

経営の難しさにぶつかりながら

先を見越す決定を下し

その決断が 常に成功へと繋がってきた志村さん。



トップの仕事は

“決断をすること”

その決断次第で 会社を大きく左右する 

その責任を負うのが トップの仕事なのだと・・。




ある参加者から


「その決断力は どこからくるのですか?」


っときかれ


「他者の経営者との人脈を大事にし

 常に 情報交換をしています。

 自分より経営のうまい方との話しをすることで

 決定力が 養われてきたんだと思います。」





会社のトップの資質には

生まれながらにもっているカリスマ的なDNAの存在も大きい気がしますが

でも

それだけでは 会社を維持 飛躍していくことは

難しくなってきている現代




情報を得ること 

他社との協力を惜しまないこと

自分の意見を押し通すだけでなく

人の意見に耳を傾けること・・

どんどん取り入れ改善していくこと・・・

そして・・そのスピード。





そして その根底にあるのは 常に




“お客様(=生徒さん)をよろこばせること”




結果

居心地のいい空間ができ

自然と人が集まるクッキングスタジオになり

必然的に 全国に広まり 成功へとつながっていったとか・・・。




志村さんは 笑いながら


「どんな広告よりも お客様の“くちこみ”に優るものはありませんでした。」


っと・・。






どんな仕事も 生活も

すべては “人”と“人”



相手を思いやる心が 全ての成功の秘訣なのかも・・。



それは 仕事場だけでなく

家族・学校・ご近所づきあい・・

人生において

全てに関して言えることなのかもしれません。




大きいことはできませんが

いつか 

自分にとって“成功”といえる日がくるように

一つ一つを大切にしていかないといけない・・

それは 物作りであり 人とのつながりであり・・



そう感じたセミナーでした。



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