NHKビッグショー“古関裕而”「あの日 あのとき あの番組」をNHKアーカイブスで放映していた。現在の朝ドラの主人公である。
作曲家 古関裕而(1909~1989)は、生涯を通じて5,000曲余りを創作し、その中には、1964年の「オリンピック・マーチ」や高等学校野球大会の「栄光は君に輝く」、巨人、阪神の球団歌など多くの名曲を残している。
このアーカイブスの映像を見ながら、次のように思った。50~60年前、日本は高度経済成長期であったが、日本人の多くが中流階級意識を持ち、夢や希望を抱いて生きてきた時代であったと思う。
当時は努力次第で夢が現実となる可能性があったが、今は、横並び意識が強く、可能性は低下しているように思う。
また、うつ病や引きこもりになる人もあまりいなかったし、車を持っている人も少なかったが、今の時代はどうだろうか。まわりには、物が溢れている時代である。
スマホゲームなどができるし、会社や学校では、パソコンを使う時代である。かつては、大都市圏の通勤電車の中では、新聞や本を読む人が多かったが、今は少なく、スマホを見ている人がほとんどである。
夜になると酒を飲んで帰るサラリーマンも多く、ノミニュケーションで酒場が騒がしかったが、今はあまり無いそうである。今の人は、フェイスツーフェイスでコミュニケーションを取るのが苦手らしい。50~60年も経つと、世の中は随分変わるものだと思う。
世の中が変わると言えば、このビッグショウーを見ていて、時間感覚が随分と短くなったように感じた。例えば、かつては、パチンコ球を1個ずつ手で穴に入れて打っていたし、各駅停車の汽車やバスがたくさん走っていた。
過去の時間の進み方は、今よりはゆっくり動いていたような気がする。現代では、その速さに付いていけない人が、心身ともに疲れるのだろう。だから現代は、“心の癒し”となる精神科などが増えているようだ。
注) 古関裕而
福島で生まれ旧制福島商業学校(現福島商業高等学校)に通いながら仙台に通い、金須嘉之進に師事して、1929年、チェスター楽譜出版社募集の作曲コンクールに入選、日本人として初めて、最年少で国際的コンクールの入選履歴を得た作曲家である。
軍歌、歌謡曲、中央大学応援歌「あゝ中央の若き日に」、早稲田大学第一応援歌「紺碧の空」、慶應義塾大学応援歌「我ぞ覇者」、東京農業大学応援歌「カレッジソング」、 全国高等学校野球選手権大会の大会歌「栄冠は君に輝く」、阪神タイガースの球団歌「大阪(阪神)タイガースの歌(六甲おろし)」、読売ジャイアンツの球団歌「巨人軍の歌(闘魂こめて)」、東京五輪の「オリンピック・マーチ」など、実に数多くの応援歌、行進曲の作曲を手がけ、和製スーザと呼ばれた。
1955年
2020年春から、NHK連続テレビ小説として、古関をモデルとした「古山裕一」を主人公とする『エール』が、窪田正孝の主演で放送されている。
(出典: 『ウィキペディア(Wikipedia)』より抜粋)
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