北海道 十勝の深掘り 豊頃のハルニレ八神純子さんのCDジャケット
全国の読者の皆様に、「北海道十勝ってどんなところ?」の疑問に深掘りしてお伝えしてまいります。
豊頃のハルニレ八神純子さんのCDジャケット
帯広・浦島久さんが撮影
【豊頃】「みずいろの雨」などのヒット曲で知られるシンガ-・ソングライター八神純子さんの20枚目のオリジナルアルバム『TERRA‐here we will stay』(ソニー・ミュージックダイレクト、29日発売)のジャケット写真に豊頃町のシンボル「ハルニレ」が採用された。帯広市の写真愛好家、浦島久さんが昨年出版したハルニレの写真集が緑で実現した。 (北波智史、写真も)
きっかけは今年2月に幕別町で行われた八神さんのコンサートだった。浦島さんがプレゼントしたハルニレの写真集を見て、アルバムの撮影地を探していた八神さんは引き込まれた。
新しいアルバムのタイトル「TERRA」はラテン語で「地球」を意味し、全ての命あるものとの共生・共栄の願いを込め、「ここにずっと存在していけますように」という意味の副題をつけた。アルバムの世界観を感じられる場所を求めていた八神さんは写真集を見て「思い描いていたものがここにある」と直感し、コンサートの直前に翌朝連れて行ってほしいと依頼した。
コンサートを終えると、わずかな睡眠で夜中の3時に起きてハルニレに向かった「いいものをつくるため、思いつく限りのことをしたい」との一心だった。
厳寒の早朝、夜が明けてハルニレが浮かび上がった。雲の形や、空の光と色がどんどん変わる。そして「ここだ」という瞬間に浦島さんにシルエットで写真を撮ってもらった。それは「八神純子ではなく、一人の人間として、ハルニレの前にいさせてもらいたかったからです」と八神さん。
八神さんのファンの浦島さんは完成したアルバムを手にハルニレを訪れ、「想像もできないうれしさ。ハルニレがいろんな人とのつながりをもたらしてくれ感謝です」と喜んだ。八神さんは「いつかハルニレを大事にしていらっしやる豊頃町でコンサートをしたいです」と願っている。