“ばんえい競馬”は輓馬(ばんば)が行なう競馬で、距離200メートルで途中に二つの山がある。一時、廃止も危惧されたが、現在は世界で唯一の競馬として黒字化しており、全国からファンが詰めかけるようだ。十勝観光の際、本州からの友人を必ず連れて行くが、“ビジナーズラック”などもあり喜ぶようである。200メートルの距離を一気に山を登る馬もいれば、山の前で立ち止まりエネルギーを蓄える馬もいる。ばんえい競馬レースは人生と同じで、先を急いであまり無理をすると先行バテバテになるので注意しよう。
北海道競馬は、札幌・函館・帯広・旭川・岩見沢の5箇所を巡回しながら開催していたが、中央競馬などとの競合や売上の伸び悩みから赤字運営が深刻化したため開催を廃止し、かわって門別トレーニングセンターを改装した門別競馬場を新設して開催している。日高地方は、この北海道競馬の廃止により軽種馬を育成していた人たちが大手業者につぶされ、生き残りに必死である。平成19年度からのばんえい競馬は、帯広市単独で運営されている。なお、日本中央競馬会(JRA)では、札幌競馬場を使用して“札幌記念”などを開催している。
ところで、春の訪れとともに十勝・帯広の街に馬車が走りだす。馬と共に原野を切り開き発展してきたとかち帯広市。世界で唯一のばんえい競馬を持つこの十勝おびひろにきてばん馬を見てほしい。
十勝の開拓には、馬が欠かせなかった。帯広の夜の街に、カッポン、カッポンと心地のいい音が響いてくる。それが“馬車BAR”で、写真は十勝観光連盟からのものである。
車を挽いているのは、ばんえい競馬を引退した競走馬で、体重が800~1,000キロもある。帯広の街を眺めながら、ビールを味わってみるのもよい。
(出典:帯広市ホームページより)
「十勝の活性化を考える会」