十勝の活性化を考える会

     
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三島由紀夫vs東大全共闘~50年目の真実〜

2020-03-28 05:00:00 | 投稿

2020324日付け「北海道新聞夕刊」(3面)のスクリーン記事について、以下のように書かれていた。

 

『学生運動が盛んだった19695月、東大駒場キャンパス大教室で作家の三島由紀夫と東大全学共闘会議(東大全共闘)が2時間半の激論を交わした。本作は、討論会の記録映画を軸に、時代背景や三島の半生を紹介するドキュメンタリー。言葉が現実に及ぼす力を信じ、その有効性を確かめようとする三島や学生たちの熱量に圧倒される。

 

討論会を企画した東大全共闘は学部の垣根を超えた学生らの組織で、大学改革を求めて闘争を展開。

 

しかし691月、立てこもった東大安田講堂から警察に排除され、運動は一気に失速していた。そこで対極にある右翼思想を持ち、華やかに活躍する作家を論破して、注目を集めようとしたのだった。

 

当日の観衆は千人超。東大全共闘は、「他者の存在」「自然対人間」「天皇」のテーマと観念的な言葉で論戦を仕掛ける。一方の三島は静かに相手の話を聞き、挑発にもユーモアで応じる。若者の言葉を正面から受け止め、自らの考えを真剣に伝えようとする姿には心を動かされた。

 

二元論、弁証法、主観・・・。哲学的な概念が行き交うやりとりは難解だが、平野啓一郎、内田樹、小熊英二ら作家や思想家がかみ砕く。討論に参加した元東大全共闘や三島が主宰した「楯の会」元会員の回想も理解を助けてくれた。

 

討論の最後、三島は静かに訴える。「言葉は言葉を呼んで、翼を持ってこの部屋の中を飛び回ったんです。その言葉を、言霊を私はここに残して去っていく。私は諸君の熱情は信じます。これだけは信じます。ほかのものは信じないとしても、これだけは信じるということは、分かっていただきたい。」

 

三島は討論会の翌年、自衛隊市ヶ谷駐屯地に乗り込んで決起を促し、自決した。それから50年、インターネット空間だけでなく国会でさえ、冷静さを欠いたやりとりが目立つ。思想が違っても相手に敬意を払い、言葉の力を信じて語り合った三島たちの姿には、今こそ学ぶものが多い。』

 

このスクリーン記事を読んで、次のように思った。当時、全共闘運動が全国に展開され、小田実氏が主宰するベトナム戦争に反対する市民連合である「べ平連」などもあり、社会は騒然としていた。なお、三島由紀夫氏や森友事件の赤木俊夫氏は、「憂国」を想って自殺したようである。

 

当時の全共闘運動は、大学改革を目指した闘争だったが、現在の日本社会にも様々な「改革」が必要でないだろうか。今回の新型コロナウイルスによるパンデミックが、それを示してくれているのかも知れない。

 

「十勝の活性化を考える会」会員

 

 

注) 全学共闘会議(全共闘)

 全学共闘会議は、1968年から1969年にかけて日本の各大学学生運動バリケードストライキ等、武力闘争として行われた際に、ブントや三派全学連などが学部セクトを超えた運動として組織した大学内の連合体。略して全共闘

全共闘は各大学等で結成されたため、その時期・目的・組織・運動方針などはそれぞれである。中でも日大全共闘東大全共闘が有名である。東大全共闘では「大学解体」「自己否定」といった主張を掲げたとマスコミが伝え、広く流布した。「実力闘争」を前面に出し、デモでの機動隊との衝突では投石や「ゲバ棒」も使われた。特定の党派が自己の思想や方針を掲げる組織運動というよりは、大衆運動との側面があったとされる。大学により、個人により、多様であったと言える。

全共闘と最も対立したのは、民青系全学連であり、東大紛争でも全共闘が乱入する中、七学部代表団を主導して大学当局と確認書を作り、終結させている。入試中止で文部省が動いた際には、ストライキ解除のために実力も行使し、これに全共闘も応戦したことで機動隊導入のきっかけとなった。日大で全共闘と対立したのは、体育会系・民族派系であった。

似た名前の全学連は、全日本学生自治会総連合の略称。

 (出典:『ウィキペディア(Wikipedia)』より抜粋)

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2 コメント

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ご報告 (にのみや あきら)
2020-03-28 06:52:54
三島由紀夫の映画、初日に観てきました。
僕は、三島そんとは、一度だけお酒を呑みながら、お話ししたことがあります。割腹される、四か月前です。だから、映画の内容はともかく、懐かしかったです。
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三島由紀夫氏 (ヒグマ)
2020-03-29 06:04:37
にのみやあきらさん、コメント、有難うございます。三島由紀夫氏と酒を飲み交わす仲なんて、凄いことですね。私はいま、新型コロナウイルスの件もあり、生と死を考えています。昔、「愛と死を見つめて」という歌がありましたね。三島由紀夫氏は、常に生と死を考えていたと思っています。
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