十勝の活性化を考える会

     
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酪農

2022-11-21 05:00:00 | 投稿

 

11月10日、十勝プラザでの「第19回 資源循環型肉牛生産シンポジウム2022」を聞いてきた。北海道大学名誉教授 波多野隆介氏の基調講演から始まり、酪農関係者の話題提供があり、最後に講師4人によるパネルディスカッションがあった。講師の出田牧場を営んでいる出田基子氏によると、放牧経営が牛が雪に囲まれて寝るそうで、コストを抑えられ良いそうである。

ただ、大変残念に思ったことは、4年前の「道新」記事によれば、道内の酪農戸数が、平成に入ってからの30年間で半減していることである。その理由はいろいろあるが、そのひとつに酪農は重労働で後継ぎがいない場合が多いのである。

そのうえに、少子高齢化による人口減少で牛乳の消費が伸びず、廃棄する場合もある。国内全体に占める道内産の牛乳シェアは5割を超えるが、環太平洋連携協定(TPP11)などにより外国の乳製品が増える見通しで、これも悩みのひとつである。

私の従兄も帯広市の隣りまちで、肉牛・乳牛合わせて約500頭を飼って、農地が約150ヘクタールの面積があり、大規模畜産業を営んでいる。牛の飼料となるデントコーンなどは、約7割を自前農場で調達しており、円安による飼料価格の高騰はあまり関係ないとみられる。

先日、女性獣医師を農場に案内したが、放牧して牛にストレスがかからないために、とても良い骨格をしているそうである。ただ、8台あるトラクターで牧草を収穫するものの最後は外国人労働者に頼らないといけないため、悩みの種は、酪農ヘルパー組合に支払う24千円の日当だそうである。

日本の食糧基地である十勝の食糧自給率は約1,300%。日本の食糧自給率は40%弱であり、乃木希典将軍が言っていたように「国富在農」であるから、日本はもっと農業を大切にしなければいけないと思っている。

「十勝の活性化を考える会」会員

 

注)十勝平野

(写真提供:十勝観光連盟)


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