連載：関寛斎翁 イコサックルさんの死の真相を追って

イコサックルさんの死の真相を追って
(パンドラの箱は開いている)

・出会い
２０１７年１０月２０日、私は意を決して陸別町役場の庁舎を訪問た。
一階の窓口で応対してくれた女性に「エディンコ・イコサックルのことを調べたいのですが、どの課でお尋ねすればよろしいでしょうか」と唐突に切り出した。狐につままれたような顔をした女性は少し考えたあと２階の教育委員会を紹介してくれた。教育委員会を訪れ、同じ質問をした。そして、「関寛斎さんのところで働いていたアイヌの人達です」と付け加えた。
対応してくれた男性職員は、この変な訪問者に戸惑ったようだが、それならばと紹介してくれたのが斎藤省三さんだった。
「この方なら関寛斎研究の第一人者ですから何かわかるでしょう」とわざわざ在宅確認の電話を入れてくれたうえ、丁寧に庁舎の外まで出て、経路を案内していただいた。
これが斎藤省三さんという、偉大な研究者との出会いだった。

その後斎藤様には懇意にしていただき、関寛斎翁について初歩から教えを乞うことになった。
そしていろいろなご指導をいただいたうえで、今回稚拙な文章を寄稿させてもらうことになり、その題材として関寛斎翁の「助さん角さん」として活躍した地元アイヌ民、エディンコさんとイコサックルさんについて取り上げます。

<<続く>>

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