50年前、「二十歳の原点」という本がベストセラーになり、その本を書いた学生であった”高野悦子“は、学生運動や失恋、人間関係に疲れて二十歳の時に旅立った。
彼女は本に、「独りであること、未熟であること、これが私の二十歳の原点である」と書いている。
人間の死には色々あるが、掛けがえのない命なのでムダにしてほしくない。そして、人生は有限なので、命を大切にして何かの役割を果たしてほしい。
俳優の岡江久美子さんや歌舞伎俳優である市川海老蔵の奥さんであった小林麻央さんの死など病気で亡くなった人は、どんなにかその命が望んだろう。
また、上田紀行著 「生きる意味」の本には、次のように書かれていた。
『社会の中に、「信頼できるもの」「わたしを絶対に見捨てることのないもの」をどれだけ持つことができるか、そのことが私たちの「内的成長」を深く支える基盤になる。
現在の日本が目指している、≪何の支えもないところで自由に競争しなさい、それが自由な社会です≫では、この地は地獄だ。支えがあればこそ、私たちは人生にチャレンジすることができる。世界に信頼があるからこそ人生が自由になるのである』と。
いま、「新型コロナウイルス」によるパンデミックで、この信頼が失われようとしている。仲間同士の信頼関係を作るためには、相手に敬意を払うこと、すなわち、お互いを認め合うことである。
この認め合うということについて難聴の友人が、令和2年2月15日付けブログで、「健常者は、難聴者よりはまだましかと思っていた」と皮肉を込めて書いていたのを思い出した。
「十勝の活性化を考える会」会長
注)信頼
信頼(しんらい)とは、相手を信用し、頼りにすること。信用とは見返りを求めないこと。
乳児期・幼児期の発達課題に、信頼の獲得があり、これに失敗すると、生涯他者を信用することを躊躇するという。
社会学者ニクラス・ルーマンが自著で、信頼概念の社会学的分析の必要性を訴えた後、アンソニー・ギデンズや社会心理学者たちの研究が増加した。現在リスク研究などの分野でも、信頼は重要な分析概念である。
社会心理学者山岸俊男は『信頼の構造』(1998年)で、「相手が自分を搾取しようとする意図をもっていないという期待」のうち、相手が自分を搾取しようとすることが相手自身にとっての不利益になるからそうしないだろうという期待、すなわち「相手の自己利益の評価」にもとづく期待を「安心」、「相手の人格や相手が自分に対してもつ感情についての評価」にもとづく期待を「信頼」として、安心と信頼を区別して考察する。
山岸によれば、現在、欧米では信頼の崩壊が、旧社会主義国では中央権力の弱体化による安心の崩壊が起こっており、日本社会では閉鎖的な社会から開かれた社会への移行が課題になっているとする
山岸は、「集団主義社会は安心を生み出すが信頼を破壊する」がこの本で言おうとするメッセージだとして、他人を信頼する正直者が馬鹿を見ない開かれた社会を目指し、社会的知性に裏打ちされた「一般的信頼」が、集団主義的関係、すなわち やくざ型コミットメントが提供する安心にとって変わる道を、進化ゲーム的アプローチ、共進化の概念を中心に据えて模索する。
(出典: 『ウィキペディア(Wikipedia)』より抜粋)
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