父になる篇
このCMが流れた瞬間、私には此処が何処なのか瞬時に解った
あの坂道・・・・・・
父は確かにこの町に居た
父のいた懐かしい風景
忘れていた記憶が立ち上がる
妹と二人呼ばれた部屋
「もうあなたの顔を見たので、楽にして上げていいですか?」
「今、お父さんはとても苦しいと思います。例えれば富士山の天辺で走ってるくらいに・・」
「意識が戻ることは有りませんが、宜しいですね」
「はい、お願いします」
二人で頭を下げた
点滴のチューブに針が刺され、父は意識を失くした
父は最後に私を見て笑顔になり、私の手を握ってくれた
それでも声は聞こえていると信じて、最後まで声を掛け続けた
父が私を可愛がったのは、初めての子供だったからか~?
それとも あの母 に似ていたからか~?
棺に入れた写真を覚えている
二人が寄り添った写真・・・・・
お父さん、あの写真を持って行きましたか~
お父さんの記憶に残っている若くて、私より何倍も綺麗だった母の姿
知らなくて良かったね
髪が真っ白で、すっかり太ってしまったのよ
もう何を言っても直ぐに記憶を失くすの
お父さんが亡くなったと伝えたけれど、きっと覚えてないね
このCMが流れた瞬間、私には此処が何処なのか瞬時に解った
あの坂道・・・・・・
父は確かにこの町に居た
父のいた懐かしい風景
忘れていた記憶が立ち上がる
妹と二人呼ばれた部屋
「もうあなたの顔を見たので、楽にして上げていいですか?」
「今、お父さんはとても苦しいと思います。例えれば富士山の天辺で走ってるくらいに・・」
「意識が戻ることは有りませんが、宜しいですね」
「はい、お願いします」
二人で頭を下げた
点滴のチューブに針が刺され、父は意識を失くした
父は最後に私を見て笑顔になり、私の手を握ってくれた
それでも声は聞こえていると信じて、最後まで声を掛け続けた
父が私を可愛がったのは、初めての子供だったからか~?
それとも あの母 に似ていたからか~?
棺に入れた写真を覚えている
二人が寄り添った写真・・・・・
お父さん、あの写真を持って行きましたか~
お父さんの記憶に残っている若くて、私より何倍も綺麗だった母の姿
知らなくて良かったね
髪が真っ白で、すっかり太ってしまったのよ
もう何を言っても直ぐに記憶を失くすの
お父さんが亡くなったと伝えたけれど、きっと覚えてないね
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