勃ちあがった象の白い涙の物語

ロックンロールにゃ老だけど死ぬにはチョイと若すぎる

「イノセント マン」 ビリー・ジョエル

2014-02-13 09:59:36 | 音楽
ビリー・ジョエルといえば、80年代を代表するメロディー・メイカーでありヒット・メイカーである。
当時は、ヒット・メイカーやメロディ・メイカーとしての評価は絶対的で、特に彼の哀愁に満ちたメロディは、ここ日本においては、すごく高い評価と人気を持っていたように思う。
ただ、ビリー・ジョエル本人は、そういう評価には不満があるようで、本人としては、もっと社会性やメッセージ性を強調したかったようで、ベトナム戦争や失業問題を取り上げたアルバムを発表したりしたのだが、イマイチ、そういう点での評価を得ることは出来なかったようだ。

そんな彼が83年に発表したアルバム。
いつまでたってもメッセージ性や社会性に評価が受けられない状況に開き直ったのか、とりあえず自分の好きだった音楽を、リスペクトも含めながら、割と気楽に作ってみました、という感じがするアルバムである。

アルバムの特徴としては、アメリカン・オールディーズの要素満載になり、この中から大ヒットするシングルも連発したし、今となってはビリー・ジョエルの代表作のひとつと評価されているアルバムである。

ただ、個人的には、あまり好きなアルバムではない。

このアルバム発売当時は、今のように音楽を気楽に楽しめる状況ではなく、レコードといえば、私のような一般人には、比較的、高級品といっていいような存在で、月に一回、なけなしの小遣いで一枚購入するのが、やっとという感じであったのだが、そういう状況だけに、友人たちとその月に買うアルバムを相談しあって、お互いに違うアルバムを購入し、お互いに貸しあうということをしていたのだが、このアルバムは、友人が購入して、その友人から借りて聞いたのだが、はっきりいって、そのあまりのつまんなさに、自分が購入しなくてよかったと思ったものである。