こがしゅうと氏の著作に雷電がとりあげられていると書きましたが、実は私も好きな戦闘機のひとつです。
日本では海軍と陸軍が似たような戦闘機をそれぞれ別個につくっていました。基本となるエンジンが海軍と陸軍とでは仕様が若干異なりますが、同じエンジンを使うので似たような機体ができるというわけです。
海軍でいう栄系のエンジンを使った海軍の零式艦上戦闘機と陸軍の一式戦隼。海軍でいうところの誉系エンジンを使った海軍の紫電、紫電改と陸軍の四式戦疾風。そしてエンジンは異なったと思いますが、同じく爆撃機用のエンジンを使って局地防空用の戦闘機としてつくられた海軍の雷電と陸軍の二式単戦鍾馗。というぐあいに似たよな戦闘機をつくっています。
雷電は局地防空用につくられた戦闘機で、上昇力とスピードを重視しまして、ゼロ戦のように敵の戦闘機と巴戦でクルリと旋回して戦うという目的ではつくられていません。強力な上昇力とスピートで敵の爆撃機を迎撃しようという戦闘機です。
当時、戦闘機用のエンジンとしてはゼロ戦につかわれた栄の1000馬力級のエンジンしかありませんでした。もっと馬力のあるエンジンとしては爆撃機用の大型のエンジンしかありませんでした。そこで爆撃機用の大型のエンジンを搭載し、空気抵抗を減らすためにエンジンの前を絞るような形にして、プロペラまでをちょっと伸ばして搭載して、全体が砲弾型になるようにして空気抵抗を減らそうとしました。
ところがこのエンジンとプロペラの間をはなすということによってトラブルが出て、その解決に時間がかかりました。そのうえできあがってみると、ゼロ戦になれたパイロットたちは、視界が悪い、小回りが利かない、着陸速度が早すぎるなどなどと、目的が違う戦闘機にもかかわらず文句をつけて雷電を嫌いました。そんなわけで量産が送れることとなったのですが、B-29がやってくるとなったら迎撃できる戦闘機には雷電しかないという事態になり、海軍は焦ったのでした。
パイロットから忌み嫌われた雷電ですが、乗りこなしたベテランパイロットには評価されたようですし、一説によるとゼロ戦にほとんど載っていない若手のパイロットだと気にせずに雷電に乗っていたともいわれています。
戦後、米軍が持ち帰ってテストしたところ、エンジンが大きいために座席回りもゆったりしていて大きいうえ、日本のパイロットからは嫌われた点も米軍のパイロットはほとんど気にせず、なかなか良い機体だと評価されたようです。
ということで、運の悪かった戦闘機ではありますが、そのスタイルは日本離れしていて魅力的でもあります。そんなわけで私の好きな戦闘機の一つでした。
日本では海軍と陸軍が似たような戦闘機をそれぞれ別個につくっていました。基本となるエンジンが海軍と陸軍とでは仕様が若干異なりますが、同じエンジンを使うので似たような機体ができるというわけです。
海軍でいう栄系のエンジンを使った海軍の零式艦上戦闘機と陸軍の一式戦隼。海軍でいうところの誉系エンジンを使った海軍の紫電、紫電改と陸軍の四式戦疾風。そしてエンジンは異なったと思いますが、同じく爆撃機用のエンジンを使って局地防空用の戦闘機としてつくられた海軍の雷電と陸軍の二式単戦鍾馗。というぐあいに似たよな戦闘機をつくっています。
雷電は局地防空用につくられた戦闘機で、上昇力とスピードを重視しまして、ゼロ戦のように敵の戦闘機と巴戦でクルリと旋回して戦うという目的ではつくられていません。強力な上昇力とスピートで敵の爆撃機を迎撃しようという戦闘機です。
当時、戦闘機用のエンジンとしてはゼロ戦につかわれた栄の1000馬力級のエンジンしかありませんでした。もっと馬力のあるエンジンとしては爆撃機用の大型のエンジンしかありませんでした。そこで爆撃機用の大型のエンジンを搭載し、空気抵抗を減らすためにエンジンの前を絞るような形にして、プロペラまでをちょっと伸ばして搭載して、全体が砲弾型になるようにして空気抵抗を減らそうとしました。
ところがこのエンジンとプロペラの間をはなすということによってトラブルが出て、その解決に時間がかかりました。そのうえできあがってみると、ゼロ戦になれたパイロットたちは、視界が悪い、小回りが利かない、着陸速度が早すぎるなどなどと、目的が違う戦闘機にもかかわらず文句をつけて雷電を嫌いました。そんなわけで量産が送れることとなったのですが、B-29がやってくるとなったら迎撃できる戦闘機には雷電しかないという事態になり、海軍は焦ったのでした。
パイロットから忌み嫌われた雷電ですが、乗りこなしたベテランパイロットには評価されたようですし、一説によるとゼロ戦にほとんど載っていない若手のパイロットだと気にせずに雷電に乗っていたともいわれています。
戦後、米軍が持ち帰ってテストしたところ、エンジンが大きいために座席回りもゆったりしていて大きいうえ、日本のパイロットからは嫌われた点も米軍のパイロットはほとんど気にせず、なかなか良い機体だと評価されたようです。
ということで、運の悪かった戦闘機ではありますが、そのスタイルは日本離れしていて魅力的でもあります。そんなわけで私の好きな戦闘機の一つでした。