トーネードの無職生活

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利根型重巡

2016-07-28 05:16:38 | 日記
 今月発売された丸の特集は利根型重巡だった。それまでの重巡が前方に砲塔を三つ、後方に砲塔を二つの合わせて五つの砲塔を持っていましたが、利根型では前方に四つの砲塔を集中して、後方には水上機のみを搭載して、しかも他の重巡とくらべて多くの水上機を搭載していました。この点が利根型の特徴になっています。

 利根型は機動部隊に加えられて水上機で偵察を行うのが任務となっていました。太平洋戦争の前半のうちはそれも可能で、確かに重要な役割を果たしたので利根型が有効に使われたといえると思います。

 しかし、搭載している水上機はフロートという空気抵抗になるものをつけていますから、空母から飛び立てる機体とくらべるとスピードの点で不利になります。ですから太平洋戦争の前半、まだアメリカ海軍に航空母艦が少なかった時には水上機でも偵察の任務を果たすことができました。ところが、戦争も後半になってくるとアメリカ海軍は大量の空母を装備して、大量の戦闘機を搭載していました。こうなると鈍足の水上機での偵察はほとんど困難になります。

 戦争の後半に偵察に水上機が有効に使われたという話は聞いたことがありません。そうなると利根型という水上機を多く搭載できるようにした艦も、その実力を発揮できなくなったわけで、今一つ中途半端な艦だったというかアイデア倒れだったのではないかと感じていました。

 ということで、今回の特集の記事を読んでみると、私がもやもやと感じていたことがそのままずばりと解説されていました。自分のもやもやもあながち間違っていたわけではなかったのだなと確認できたのは良いのですが、重巡としての利根型のスタイルは印象深いので重巡の中でも好きな艦の一つでした。それが実際に戦争後半には役割のひとつを果たせなくなっていたことを確認できたことは、なんとなく残念な感じもしてしまうのでした。