昨夜のクローズアップ現代は、国谷裕子キャスター最後の放送となった。
「痛み」を乗り越えて、新時代を開く言葉~というタイトルに惹かれて観ていた。
放送終了時、国谷裕子キャスターが、「本日でクロ現を降板します」とカメラの前に立ち挨拶をする言葉を聴いていた。
最後の放送で、自分たちの居場所を確保するために自分たちの言葉で語り始めた若い人たちの姿を
一人ひとり映し出してゆく映像に、清々しさを覚えた。
国谷裕子という優れたニュースキャスターと共に歩んできたNHK(公共放送)ニュース報道スタッフの
矜持があの最後の放送には詰まっていた(拍手)
先日の夜、旧い友人が集まって、ささやかな酒宴を催した。
地方都市から美大や音大の芸術系大学に進学しようと思うと、相応の実技技能講習を受けなければならない。
四国の田舎街にも、そんな実技技能講習塾があった。
二番目のセピア色の写真が、それだ。
道後温泉方面の電車道から脇道へ入った、農事試験場の広い耕作地と境を接した場所にあった。
南向きの観音開きのガラス扉と西側に大きく明り取りの窓が設けられ、
天井の高い板張りの講堂は、以前は幼稚園の遊戯場だったと聞いている。
周囲の人家からも遠く、大きなプラタナスの樹と芭蕉の疎林に囲まれていた。
路面電車の停車駅からも近く、交通の便はいたって良かった。
地方都市の中心部に近いのに、周囲が広大な農事試験場の耕作地なので街の喧噪からも遠い。
なんだろう?砂漠のオアシスのような不思議な空間だった。
残念ながら、今はもうない。
そこに10代の芸術系大学進学を目指す少年少女たちが集まっていた。
普通の進学塾とは異なる、絵画という技能に特化した子供たち…
学校という規格化された定型に納まることが困難な子供たちだったかもしれない?
そういえば酒宴の話題として、あの頃読んでいたサリンジャーが俎上に(笑)
今、新聞紙上で槍玉に上がっているように、
私たちが10代の頃、学生生活を過ごした愛媛県は、とびきりの保守王国。
18歳選挙権が認められても全国でいち早く子供たちの政治活動に制約を加えている。
子供たちに民主主義の基本である主権者教育を教える前に、
教育者である大人たちが、真っ先に主権者教育を受けなければ。
国民主権の意味が、まったく分かっていない恥ずかし大人たち。
今回集まったのは美術塾を受け継ぐ形で絵画教室を開いているTくんと私と同期のOくん。
今夜の料理は、プロの料理人であるOくんにおまかせした。
この絵画教室は旧い商店街に接する場所にある。
郊外電車の駅に連なる商店街は、いまだに健在だ。
古町という駅名のように、その昔、この周辺は街の中心街だったようだ。
お酒は昔ながらの立ち飲みスタンドのある商店街の酒屋さんで仕入れた。
気のいいおばちゃんとおじちゃんだった。
懐かしいテレピン油の匂いのする石膏像とイーゼルの並んだ教室で深夜まで呑んだ。
何処で仕入れたのか?髑髏(しゃれこうべ)のレプリカを抱いての酔漢たちの宴でした(笑)
すっかり三人とも髑髏(しゃれこうべ)が似合う爺さんになりました。
勿論、発掘した頭骨の復元模型ですが・・・
このような記事を見ると、ランスケさん、専門は美術なんだと改めて認識します。
あるときはカメラマン、あるときはサイクリニスト、またまたあるときは評論家で多才ですから・・・
まだまだ隠れているものも多々あると思います。
仲間、友人、良いですね。
癒やされます・・・
一安心。これから一斉に花開く春を満喫してください。
今回の酒宴に残念ながら、ホッホさんは不参加でした。
一年で最も忙しい時期なのだそうです。
むさくるしい爺さんたちの酔眼を露出することを躊躇ったのですが御勘弁を(笑)
OくんもTくんも、昔から読書家で話題が豊富です。
こういう気儘な酒席になると、その膨大な知識の宇宙の一端を披露してくれます。
お互いに喋り出すと止まらないので、門外漢には煩くてうっとおしい酔っ払いかも?
その一つひとつの面白い話題を紹介したい気分です。
でも、それをやっていると、このブログが活字で真っ黒に埋もれてしまいます(笑)
また折々に、彼らの面白話を紹介しますね。
確かに御指摘通り、いい息抜きでした。