陶芸教室 夢工房あすか

大分市内にある陶芸教室のブログです。
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陶芸の基本 (元祖陶芸?! 目から鱗が落ちる!)/連載2

2021-01-13 09:35:15 | 陶芸の基本 (手びねり編)
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 陶芸の基本 (元祖陶芸?! 目から鱗が落ちる!)/連載2

■ 陶芸の技法/基本とは

まずは、陶芸の誤解から糾してゆこう。

手びねりの基本は 「玉づくり」 です。
「手びねり」 も 「ろくろ」 も、玉取りした陶土を
半筒型のドーナツ状に土寄せしてから成形をします。

手びねりでは、陶土を丸くしてから円柱型に玉取りします。
ろくろでは、砲弾型 (釣鐘型) にしてから玉取りをします。
次に、玉取りした陶土を半筒形のドーナツ状に土取りします。
そして、成形を始めます。これが 「玉づくり (玉取り作り)」 です。

「手びねり」 も 「ろくろ」 と手法は同じです。
どんな器も、筒づくりをしてから成形をします。



親指を中に入れ、向かい側に両手を置きます。
両手の位置を固定します。成形を始めます。

手びねりは、両手の指で陶土を 「摘まんで寄せて」 成形します。
ろくろでは、両手の指で 「挟んで指を徐々に上にあげて」 成形します。

手びねりとろくろの違いは、何でしょうか。
ろくろ盤が自動で回転するか、手動で動かすかだけの違いです。
両手を置く位置は、手びねりの場合は時計盤の 12時の所です。
ろくろの場合は、8時の所になります。手びねりは、
胴体を摘まんで寄せます (合せます)。







尚、「ひもづくり」 と言う作り方もありますが、
これはサイズの大きいものを作る時に使う技法です。
食器づくりではほとんど使いません。高さが必要な時に使う程度です。
ろくろでも 「ひもづくり」 はほとんど行いません。壷づくりをする時
くらいです。「ひもづくり」 は初心者には少し難しいところがあります。
少し手間もかかります。教室では技法の一つとして教える程度です。

又、「手びねり」 で胴体をあちらこちらこねくり
まわして作る粘土細工的な作り方も間違っています。

多くの参考書や、ブログ、 You Tube などで紹介されてる
「手びねり」 は適当な異質な作り方です。誰かが、最初に
そんな粘土細工的な作り方を紹介したのでしょう。

多分、手びねりをやったことのないろくろの専門家たちが、
陶芸体験などで 「こんなものだろう」 と教えたのが始まりでしょう。
一回だけ作って見せて、あとは自由に好きなものを作って下さいと
言うスタイルです。その作り方では使える食器は作れません。

ましてや、ろくろに通じるものなど何らありません。理にも
叶ってないのです。そのような経験は今すぐに忘れて下さい。
最初に行ったことはクセになりますので忘れられないかな・・・。
無駄に回り道をしないように気を付けましょう。

「手びねり」 も 「ろくろ」 も作り方は同じです。
筒づくりをしてから鉢やお皿に展開します。異なること
自体がおかしいのです。同じ手法でなければおかしいのです。
手びねりもろくろも、作り方は一貫してなければなりません。

尚、抹茶茶碗をつくる樂の技法は、抹茶茶碗を手の中で
一個一個つくり、一個一個焼成する伝統的な特異な技法であって、
食器づくりに通ずる作り方ではありません。又、オブジェ作品
なども創作的な作り方であって、食器づくりとは異なります。

重ねて言いますが、「手びねり」 と 「ろくろ」 の手法は同一です。
同じ手法で同じ手順で作ります。ろくろ挽きと異なるような作り方を
してたとしたらおかしいし無駄です。やってる意味がありません。

陶芸の手法としては、
「玉づくり (玉取り作り)」 や、「 ひも (紐) づくり」
「 タタラ (板) づくり」 など種々の技法があります。また、
使う道具で分類すると、手回しろくろを使用する 「手びねり」
と、電動ろくろを使用する 「ろくろ挽き」 がありますが、

どちらの場合でも、基本は 「玉づくり (玉取り作り)」 です。
筒づくりをしてから、鉢やお皿にまで展開して成形します。
「手びねり」 も 「ろくろ」 も作り方は同じなのです。次回に
手びねりの 「玉づくり (玉取り作り)」 の作り方を詳しく開示します。
ここ(連載3) をクリックすると 「玉づくりの手順」 が解ります。


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陶芸の基本 (元祖陶芸?! 目から鱗が落ちる!)/連載1

2021-01-11 09:08:25 | 陶芸の基本 (手びねり編)
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 陶芸の基本 (元祖陶芸?! 目から鱗が落ちる!)/連載1

 ■ オーソドックスな陶芸
  「陶芸の基本の作り方」 の連載にあたって・・・

高名なアーティストたちが言っているように 「技術」 は
教えることが出来るが 「センス」 は教えることが出来ません。
「技術」 は教えることが出来るのです。それを教えるのが
本来の陶芸教室です。オーソドックスな手法を学んでほしい。

オーソドックスな基本を学べは、器用や不器用に関係なく、
どんな人でもフォルムの整った器が出来ます。使える器が
作れます。そして上手になれます。暫らくすると商品のような
素敵な作品が出来るようになります。それが本来の陶芸です。

粘土細工のような作り方ではオブジェ的な作品しか作れません。
オブジェ的な作品づくりは、遊びで終わってしまいます。しかも、
オブジェのような創作的な作品を作る場合はセンスが必要になります。

センスは教えることが出来ないのです。センスですから、
その人しか作れないのです。その人しか得られません。
そのような創作的な作品を目指す人は、これから連載する
この陶芸の基本シリーズは見ないで、今のまま続けて下さい。

定形的な器を作りたい方は、しっかりとご覧下さい。
そして実際にやってみて下さい。基本は最初は難しく感じますが
単純な作法ですので、繰り返して下さい。繰り返すと良いくせに
なり上手に出来るようになります。フォルムの整った器が出来る
ようになります。基本を覚えるまでは、何事も少し難しさを
感じるものです。少しの辛抱と、少しの頑張りが必要です。

定形的な器を作る場合は、器用や不器用などは関係ありません。
理に叶った基本となるオーソソックスな作り方をすれば、
誰もがフォルムの整った素敵な器が作れるようになります。
そして、レベルアップします。これからシリーズで
「作陶の基本」 を開示して行きますので覚えましょう。

東京でも陶芸の基本を教えてくれる教室は殆どありませんでした。
私が基本を学んだ二つの教室も20年くらい教室を開いていましたが、
今はありません。陶芸教室自体が少なくなっています。

陶芸人気が去って久しいです。陶芸がただの娯楽体験の遊びや、
体験に来た若い女性から 「お年寄りがやるものだと思ってました」
と言われたことがありますが、おじいちゃん、おばあちゃんの遊びに
なっている今だからこそ、オーソドックスな陶芸を、換言すれば
“陶道” を広める時です。私が作った俗語ですが陶芸も “陶道” です。
今までの陶芸は、なんでもありよでひどかった。淘汰されてきている。
今だからこそ、オーソドックスな正統派の陶芸を目指そうではないか。

オーソドックスな陶芸が普及し浸透してくれるのを期待していますが、
1年後に振り返ったてみたら、誰もついて来てないじゃん・・・なんて
ことになると、ちょっと寂しいし悲しい。残して行きたいのです。

You Tube にすれば、何万人もの人が見てくれるでしょうが、
そのスキルがありません。僅かな人にしか届けられませんが、
陶芸人気が復活し、陶道が拓かれることを期待してやみません。


 <追記>
余談ですが、私の拙いブログも陶芸ブログランキングで 10位以内
に入り、今は 1位にもなっています。一つの目標が達成できました。
訪問者数も最初は一日 50人くらいでしたが、100人をオーバーし、
200人を超えることもたびたびで順調な伸びを示してきました。

次の目標として、訪問者数の 300人~400人への倍増を目指して
きましたが、最近は一日 100人台で留まっています。陶芸ブログ
を見る人も 10年前に比べると大幅に減っているそうですので、
これ以上に訪問者数を増やすのは難しそうな趨勢です。

訪問者数が 300人を超えたら 「陶芸の作り方」 の連載を始め
ようかと思っていましたが、それも難しく限界を感じていますが、
陶芸の基本を少しでも知ってほしいと思って、コロナ禍で
訪問者数の減少傾向がみられる中で連載することにしました。

陶芸の基本を伝えたいという思いと、陶芸をやるからには、
回り道をしないでほしいという気持ちが強く働いています。
このタイミングですが 「陶芸の基本」 の連載を開始します。

今は陶芸をすることもままならない情況かも知れませんが、
パソコンの前で、頭の中で、身振り手振りで行って見て下さい。
今までのやり方を見直す時機かも知れません。コロナ禍が終息したら、
この連載シリーズで解説したことを実践して見て下さい。
陶芸教室の講師の方たちもこの機会に見直してみませんか。

これを機としてとらえ、陶芸をオーソドックスなものに構築したい。



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