皆様こんにちは
山三三ツ屋染舗の三ツ屋邦孝です。
最近、小売店からの新反の加工が無かったんですが、ブログを書いているのか、まとめて4反の湯通しの
依頼が有りました。最初は御召です。
縫取り御召
御召は御召縮緬〔おめしちりめん〕という生地で仕立てられた着物の総称で、
全体に波をうったような細かい皺(シボ)があることが特徴です。
織りの着物の中では最も高級な、正絹(シルク)の着物です。
御召縮緬の起源となった柳条縮緬は、天正年間(1573~1592)に中国の織工が和泉の堺(現在の大阪府堺市)へ
渡来して技術を伝え、それ以来国産されるようになりました。
その高級な質感から、貴族や武将に大変好まれていたようです。
江戸時代に入り、徳川11代将軍家斉〔いえなり〕がこれを好んで着用し、"徳川家の着物(御召料)"としたことから
"高貴な方の御召物"を略して"御召"という名がついたと言われています。
庶民の間では、11代将軍家斉の愛用着であった御召は、晴れ着として着用されるようになりました。
現在でも、「東の銘仙、西の御召」と言われるように、御召は着物の代表とされています。
大正、昭和初期の日本を代表する画家が描いた美人画には、御召を着た女性の姿が多く描かれています。
現在でも御召は、格式や年齢にとらわれず多くの人々を魅了し続けています。
御召は湯通しや洗い張りで水に入れるととても収縮しやすく、元幅の1/2から2/3位になりますので
湯通ししておくと無理に伸ばした生地の収縮が防げます。
シルクウール
このシルクウールは糊が硬くてまるで時代劇に出てくる裃のようでした。
湯通しをしてしんなり柔らかくなりました。
大島紬
店のお客様の商品でお母様の箪笥から出てきた物だそうです。
ラベルは取って有りましたが、検査をするとラベルにパンチの穴が有るのでわかりました。
旗印がありますので、鹿児島産の商品ですが、古い物で幅が9寸5分しかありませんので
すぐにお客様の身長と裄の寸法を聞きましたがこの寸法で大丈夫な事を確認しました。
湯通しをすると、とても柔らかくなりました。
久留米絣
これは呉服店の依頼でした。
久留米絣シール
湯通し後乾燥中
久留米絣(くるめがすり)は、福岡県久留米市および周辺の旧久留米藩地域で製造されている絣。
綿織物で、藍染めが主体。あらかじめ藍と白に染め分けた糸(絣糸)を用いて製織し、文様を表す。
伊予絣、備後絣とともに日本三大絣の一つともされる。久留米絣の技法は1957年に国の重要無形文化財に指定され、
1976年には通商産業大臣指定伝統工芸品に指定されている。
この久留米絣は非常に硬くて裃以上の硬かったです。自分の記憶していた久留米絣は、もっと柔らかいはずなのに
なんでこんなに硬いのか疑問に感じながら湯通しを行いましたが、結城紬の様に糊が中から出て余計に硬くなった為に
別の方法で柔らかくしました。
疑問に感じた為に、ネットで探して織元の福岡県の八女市の下川織物に電話で問い合わせてみました。
ご年配の方(社長様)が出られて、製造工程や湯通しの事を懇切丁寧に教えて頂きました。
まさに久留米絣の生き字引の様な応対でした。現在使用している糊の種類を教えて頂いた事と
古い物の糊の違いを教えて頂いた事は、本当に感謝です。
代表の下川 富彌様 のお父上の口癖が「100年続いて人方の仕事だ」とお聞きいたしました。
山三三ツ屋染舗も初代三ツ屋喜代松が大正7年(1918年)に創業したので、
4代目の私自身が後もう一息頑張ろうと胸に熱い物がこみ上げました。
大島紬 久留米絣 縫取り御召 シルクウール 湯通し済み
川上にいらしゃる織元の下川織物さん是非良い物を創って下さい。
川下では、私がお手入れしますよ。
紬の湯通しは
厚生労働大臣認定一級染色補正技能士のいる
山三 三ツ屋染舗に是非ご用命下さい。
〒062-0902
札幌市豊平区豊平2条2丁目2番20号
電話011-811-6926 FAX011-811-7126
メール mitsuyasenpo@train.ocn.ne.jp
ホームページ http://328senpo.sakura.ne.jp
営業時間 平日(月曜~土曜) 午前8時~午後6時
休日 日曜 祝日
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