皆様こんにちは
山三三ツ屋染舗の三ツ屋邦孝です。
店のお客様が古い紅絹の長襦袢の洗い張りを依頼されました。
紅絹(もみ)
糸好絹や小節絹を紅染したもので、婦人「長着」や長襦袢の胴裏地として用いられたが、
最近は胴裏は白・時染が多くなりあまり使用されなくなった。
昔は紅花をもんで色素をしみ出させて染をしたところからこの名が出たが、
現在は生地を灰汁に付けてから化学染料を用いて染色する。
京都、群馬県高崎、埼玉県熊谷などで行われる。(新・呉服に強くなる本 日本繊維新聞社編 1989年発行)
紅絹の長襦袢袷
十三参りにでも着用したんでしょうか、身丈が少し小さいです。
紅絹の長襦袢袷 解きはぬい済み
表生地に鶴の柄の金加工模様が有ります。
古い物なので、解くのがとても大変でした。
紅絹は洗い張りをして水を通すと染めた後の水元(水洗い)が不十分の為に赤い染料が
血の池地獄の様に出てきます。この余って染料が汗や雨等の水分が付くと表時まで出てきて
しみ抜き屋さんが大変な目に会います。
洗い張り後の洗浄液
水に入れた途端にジュワーと赤い染料が出て来てました。
正に血の池地獄です。
色止め剤
数度水を替えてゆすぎを行い、強力の色止めに浸しましたが、
まだ色がでました。黄緑のバケツは糊が入った物ですが、糊も赤くなってしまいました。
完全には色は止まりませんが、かなり良くはなっています。
乾燥中
白い絽の長襦袢も洗い張りをしましたが
紅白でおめでたくなりました。
白の襦袢に触れない様に乾燥しました。
乾燥中
昔の物なのでかなり巾が縮んでしまいました。
縫い目に伸子を張ってみました。生地巾は9寸3分ありましたが
水に入れたら5~6寸になってしまいました。
湯のし後
かなり生地巾を伸ばさなければならなかったの事と昔の生地なので
薄い為に裂けたりしない様に注意して仕上げをしました。
白絽長襦袢・紅絹長襦袢 仕上がり
以前親が洗い張りをした後に洗い板が真っ赤になっていた時は
紅絹の洗い張りしたんだな~と思いました。
幼少時にこの紅絹を色抜きする場合は硫酸で色抜きをしていて
一斗(18L)大きな硫酸入りのガラス瓶もありました。
ご自分で洗い張りをなさる方、紅絹はとても厄介ですので、業者に
任せた方がいいですよ。
紅絹の洗い張りは、
厚生労働大臣認定一級染色補正技能士のいる
山三 三ツ屋染舗にご用命下さい。
〒062-0902
札幌市豊平区豊平2条2丁目2番20号
電話011-811-6926 FAX011-811-7126
メール mitsuyasenpo@train.ocn.ne.jp
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