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創業106年 きものお手入れと洋服のメンテナンス店 一級染色補正技能士の仕事事例と日常生活 

留袖比翼付き 丸洗いによる紋インクの色褪せ 紋入替え 正絹素材

2022年11月07日 | 着物(紋入れ)

皆様こんにちは

山三三ツ屋染舗の三ツ屋邦孝です。

いつも当ブログをご覧いただき誠にありがとうございます!!

11/5記事の⇒

留袖比翼付き(作家物) 上前柄カビ 丸洗い・柄修正・紋入替え 正絹素材

黒留袖比翼付きの丸洗いと上前柄のご依頼でしたが、丸洗い(ドライクリーニング)を

すると紋が薄くなってしまいました。

留袖比翼付き

留袖比翼付きで下り藤の五つ紋が入っています。

留袖比翼付き 丸洗いによる紋インクの色褪せ(下り藤)

丸洗い(クリーニング)をすると紋が薄くなりました。

入れ紋の場合、墨による手描き紋、インクによるシルクスクリーン印刷紋、

インクによるスタンプ(凸版型)紋の三種類があります。

今回の場合はシルクスクリーンによる印刷紋ですが、入れ紋に使用するインクは数種類あります。

以前ある紋章店で使用していたインクが耐ドライクリーニング性が低い為に

ドライクリーニングを行った場合に紋が消えてしまう事例があった事を聞いていました。

この紋章店で入れた紋章が今回の留袖比翼付きが当店に丸洗い(ドライクリーニング)を

依頼された事が脳裏に蘇りました。ちなみにこの紋章店は現在廃業しています。

紋章は紋入れ替えがある為に紋落としの為の溶剤で取れやすくて 

ドライクリーニングの溶剤では、取れない事が必要とされます。

また、着物の場合、撥水加工をしている事が多い為に、反物状態で撥水加工後に整理(湯のし)で

熱を掛けてから紋入れをする場合、石持ちの部分の撥水加工を剥がしてから紋入れを行わないと

インクの定着を撥水加工が阻害する為に摩擦やドライクリーニングでインクが剥げる為に

今回の様にドライクリーニング後に紋が薄くなる場合が発生します。

留袖比翼付き 紋入れ替え後(下り藤)

今回の丸洗い(ドライクリーニング)で剥げるインクを使用している紋章だとしても

当店に責任がある為に、紋の入れ替えを当店の責任で行いました。

留袖比翼付き 仕上げ後

着物の加工に携わる業者として着物を洗っても色が出たり、紋が無くなったりする加工を

して欲しくありません。着物文化を最後に守る者としての願いになります。

 

着物と洋服のお手入れは

厚生労働大臣認定一級染色補正技能士のいる 

山三 三ツ屋染舗にご用命下さい。

〒062-0902

札幌市豊平区豊平2条2丁目2番20号

電話011-811-6926 FAX011-811-7126

営業時間 9:00~18:00

休日 日曜・祝日

メール mitsuyasenpo@train.ocn.ne.jp

ホームページ http://328senpo.sakura.ne.jp

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