皆様こんにちは
山三三ツ屋染舗の三ツ屋邦孝です。
いつも当ブログをご覧いただき誠にありがとうございます!!
地方のクリーニング店でドライクリーニング機の中にボールペンが入って
ワッシャー内で爆発して礼服にインクが付き、しみ抜きが得意なクリーニング業社に
インクしみのしみ抜きを依頼した所、しみ抜きをした箇所が脱色して、色掛けを行うと、
黒い部分が赤っぽくなる為にこれ以上は直らないと返品されて、途方に暮れていた所、
以前に取引をしていた当店を思い出して、しみ抜きと色掛け(色修正・染色補正)のご依頼です。
礼服 No1
礼服 No1 品質表示
表地 ポリエステル68%複合繊維(ポリエステル)32%
裏地 ポリエステル100%
家庭での洗濯禁止、塩素系及び酸素系漂白剤の使用禁止、タンブル乾燥禁止、
当て布をして底面温度150 ℃を限度としてアイロン仕上げができる、
石油系溶剤による弱いドライクリーニングができる、ウエットクリーニング禁止、
となっています。
礼服 No1 ボールペンインクしみ
こちらの礼服は、ポールペンインクが各所に付着して赤っぽくなっています。
礼服 No2
礼服 No2 品質表示
表地 ポリエステル100%
裏地 ポリエステル100%となっています。
礼服 No2 他店でしみ抜きに伴う脱色
他店でボールペンインクをしみ抜きを行った所、脱色して白っぽくなり、シリコン系の
発色剤等を吹き付けても、上手く発色せずに、色掛け(色修正・染色補正)をしても
黒く発色しない為に、返品されたとの事です。
礼服 No1 しみ抜き・色掛け(色修正・染色補正)後
確かにボールペンインクのしみ抜きをすると、若干白っぽくなりましたが、他店の
しみ抜き程は白くはなりませんでした。ポリエステルは染色するには分散染料を用いて
130度の高温20分の高圧力で染めていますが、最近は省エネやCO2削減の為に100度で
染色をする技術を確立しましたが、染料の染付きが悪くて、ボールペンインクのしみ抜きで
使用した溶剤で染料が溶け出した事が考えられます。しみ抜き職人もこの事例に対応する
技術を開発して身に着けていく事が大切になってきますし、一生勉強です。
色掛け(色修正・染色補正)を行うと赤っぽくはならずに黒く発色したので、綺麗に直りました。
礼服 No2 しみ抜き・色掛け(色修正・染色補正)後
他店でのしみ抜きに伴う、脱色と発色剤を除去後に色掛け(色修正・染色補正)を
行い、補正して綺麗に仕上がりました。修業時代で着物の色掛けを身に付けて、
洋服の色掛けを再度の研究して、少しずつ身に付けて来た事が生きました。
奥の深い世界で何度も投げ出したくなりましたが、必死に踏みとどまったかいがありました。
着物と洋服のお手入れはと
厚生労働大臣認定一級染色補正技能士のいる
山三 三ツ屋染舗にご用命下さい。
〒062-0902
札幌市豊平区豊平2条2丁目2番20号
電話011-811-6926 FAX011-811-7126
営業時間 9:00~18:00
休日 日曜・祝日
メール mitsuyasenpo@train.ocn.ne.jp
ホームページ http://328senpo.sakura.ne.jp
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