彼が問わず語りに私にした話はこうだ。
彼は同じ病室に住んでいる、というのは彼にとっては病室が住処になっているようなものだからだ。
収入は生活保護費だそうだ。
それ以外の収入はないし貯金もない。
妻子はない、というよりも20年前に離婚して以来ひとり住まいだと言っている。
離婚の主因は勤めていた会社の倒産だといってるが真偽のほどは分からない。
年齢は60歳だといっているが、見た目には80歳近い年齢に見える。
糖尿病を患っていて、毎日インシュリンを打っているし、定時に血糖値を測定している。
足が不自由である。
まだ何とか歩けるそうであるが、よろけて転んで左の肩の骨を折ってしまい、その治療のために入院している、以来車椅子で移動しているという。
本が好きだったが、視力があまりにも弱ってしまい本も読めなくなったといっている。
障害者の認定を受けているといっていた。
アパートにひとり住んでいる。
週に5日間ヘルパーさんが来てあらゆる面倒を見てくれるらしい。
病院に入院するとアパート代以外の生活保護費は全額打ち切られるという。
入院中の費用で一番困るのがレンタルテレビの代金だそうだ。
100円硬貨を入れると2時間備え付けのテレビを見ることが出来る。
先日彼の見舞い客のひとりが2500円分硬貨を入れといてあげるといって硬貨を次々に投入していた。
彼はタバコを吸う。
タバコ代はどこから捻出しているのだろうか分からない。
「私はもひとつ病気を持ってるんです、アルコール依存症なんです」
という。
入院してない時期は生活保護費のうち3万円を酒代に費やしていたという。
大きなビンで置いておくと全部飲むまで止められなくなるそうで、小さな缶で買ってもらうようにヘルパーさんに頼むのだそうです。
前に別の病院にいたときは、友人に頼んでペットボトルの中にお茶と酒を混ぜて持ってきてもらっていたそうです。
いつも赤ら顔をしているわけですが、友人が都合で何日間か来れなくなり、酒が切れてしまった途端に青白い顔になってしまい、アル中が医者にバレてしまったと言ってました。
この病院ではそんなことをするとすぐにバレるので出来ないといってました。
彼は1日中テレビに釘付けになっている。
それ以外のことは殆どしない。
先日は9時の消灯時間のころに看護師が
「今夜はオムツしなくて良いですか」と聞いていた。
時々自覚しないままに漏らすみたいだ。
時々見舞い客が来るが、多分彼の担当になっている何人かのヘルパーさんだ。
彼はまだ頭脳は冴えている。
「おにぎりを一口でも食べたかった」などといって死んでいくようなことはない。
しぶとく生きていくような気がする。
やりたい放題ともいえる。
彼は同じ病室に住んでいる、というのは彼にとっては病室が住処になっているようなものだからだ。
収入は生活保護費だそうだ。
それ以外の収入はないし貯金もない。
妻子はない、というよりも20年前に離婚して以来ひとり住まいだと言っている。
離婚の主因は勤めていた会社の倒産だといってるが真偽のほどは分からない。
年齢は60歳だといっているが、見た目には80歳近い年齢に見える。
糖尿病を患っていて、毎日インシュリンを打っているし、定時に血糖値を測定している。
足が不自由である。
まだ何とか歩けるそうであるが、よろけて転んで左の肩の骨を折ってしまい、その治療のために入院している、以来車椅子で移動しているという。
本が好きだったが、視力があまりにも弱ってしまい本も読めなくなったといっている。
障害者の認定を受けているといっていた。
アパートにひとり住んでいる。
週に5日間ヘルパーさんが来てあらゆる面倒を見てくれるらしい。
病院に入院するとアパート代以外の生活保護費は全額打ち切られるという。
入院中の費用で一番困るのがレンタルテレビの代金だそうだ。
100円硬貨を入れると2時間備え付けのテレビを見ることが出来る。
先日彼の見舞い客のひとりが2500円分硬貨を入れといてあげるといって硬貨を次々に投入していた。
彼はタバコを吸う。
タバコ代はどこから捻出しているのだろうか分からない。
「私はもひとつ病気を持ってるんです、アルコール依存症なんです」
という。
入院してない時期は生活保護費のうち3万円を酒代に費やしていたという。
大きなビンで置いておくと全部飲むまで止められなくなるそうで、小さな缶で買ってもらうようにヘルパーさんに頼むのだそうです。
前に別の病院にいたときは、友人に頼んでペットボトルの中にお茶と酒を混ぜて持ってきてもらっていたそうです。
いつも赤ら顔をしているわけですが、友人が都合で何日間か来れなくなり、酒が切れてしまった途端に青白い顔になってしまい、アル中が医者にバレてしまったと言ってました。
この病院ではそんなことをするとすぐにバレるので出来ないといってました。
彼は1日中テレビに釘付けになっている。
それ以外のことは殆どしない。
先日は9時の消灯時間のころに看護師が
「今夜はオムツしなくて良いですか」と聞いていた。
時々自覚しないままに漏らすみたいだ。
時々見舞い客が来るが、多分彼の担当になっている何人かのヘルパーさんだ。
彼はまだ頭脳は冴えている。
「おにぎりを一口でも食べたかった」などといって死んでいくようなことはない。
しぶとく生きていくような気がする。
やりたい放題ともいえる。