橋を渡り隣の町へ足を運ぼうと思う。
数年前にいた場所で染井吉野が満開になったらしい。
今のボクの住む場所の染井吉野は未だ5分咲きくらいで週末に満開をむかえそうだ。
満開はみたいが週末の天気があやしい。
今年は見ることできるかなー、、、桜のために整えていた体も微妙に崩れちゃったし 苦笑。
と、突然「部屋でほんのり小さな桜を。営業中」の文字が。
銀河食堂現る?!
「さ、さ座りなっせ」微笑む店主はこないだに引き続き品良い老婆店主。
僕は言われるまま腰かけ目の前に出された一品をみた。
「桜がのってるーっ!」
少し甲高い僕の声に頬がキュンとあがり、老婆はボクの反応をみて嬉しそうに頷いた。
「いただきますっ!」手を合わせ、一口ふくみ「ふふ、春だね」とボク。
「かんたん金団にちょんと雰囲気だけ桜も良かですばい」品良い老婆はニッコリし続けて言う。
「私の昨日の夕飯の芋の残りですがね」品良い老婆はアハハハハっと手を口にやり大笑い。
「…残りもの…店にだしたんだ…」
「貴方にだけですたい」再び老婆は大笑い。
「…ボクだけなんだ…」
品良い老婆店主がこんなに大きく笑うのを初めてみたし、揶揄うんだ、とボクは驚いている。
「春で、ちと浮かれてしもうたごとあります、食べなすったか?」笑いながらお皿をさげた。
参ったなぁ。。。僕は頭を掻き俯いて気をとりなおし
「お茶くださいっ!」と顔あげると…いつに間に?
此処は何処だろう。。。
僕の頭上に桜が咲き乱れる。
キョロキョロすると見覚えのある場所。
あ、ココは今ボクが住んでいる場所じゃないかぁ!いつの間にか満開だぁっ!
咲き乱れる桜は品良い老婆店主が揶揄って浮かれた笑顔と重なってみえる。
あの顔は僕の記憶の奥に仕舞った誰かに似ているような気もする…
仕舞った記憶の棚が奥すぎて誰なのか浮かばない(笑)
桜が眩しい。
※今日の朝食風景。