夜汽車

夜更けの妄想が車窓を過ぎる

よろしく汝の密作用を知るべし

2020年12月05日 08時57分04秒 | 日記
昔の中国の禅坊主の言葉らしい。
【私は何の何某で生まれは何時、何処で、今は何処に住んで何をしている云々・・】と言語化出来るあなたは本当のあなたではない。あなた自身も知らない、本当のあなたがヘソの下辺りにうずくまっている。そいつが【わかっちゃいるけどやめられない】と言う行動にあなたを狩り立てたり【何故かそうなっちゃった】だの【まあ、面白いからやってる】てな言動をさせる。或は何かを異常に怖がったり、何かに異常に拘ったりさせる。

例を挙げる・・・
私の母はお寺さんのお経の意味は何だろうか、と不思議がったり何かの団体で夜中にお寺さんの仲間と歩いたりした。また、健康に関して非常に関心が高く、食べない方がいいものや癌になりやすいモノなどについてよく調べた。要するに【此の世に存在することの危うさ】について常在的な不安があったようだ。父の事を【いつもあそこが具合悪い、どこが痛いとウルサイ、あたしはどこもどうもない、でもどうもない人がどうかあると言い出したらアブナイよね】と言っていた。ある歳の春、少し風邪気味と言って受診したら肺がんがみつかってその秋に亡くなった。
近所の奥さんは普通は買って服用するような栄養剤を、例えば卵黄何とかなどを、【あたしは貧乏だから】と色々工夫して熱心に作っていた。妻はそれを見て感心していた。その奥さんの口癖は【健康でどこもどうもないけど体には気を使わなければ】だったようだ。ある歳、痔の手術で入院してからあちこち気分がすぐれず、ついに肺がんで亡くなってしまった。
昔しばらく一緒に仕事をした若い女の先生、【わたしはお医者さんとしか結婚しない】といつも言っていて事実、医師と結婚した。でも間もなく肝臓の病気で亡くなった。40歳になっていなかった。

こういうことを考えると、どうやら人は自分がどういう仕方で何時頃、鬼籍に入ると知っているようだ。無論本人の顕在意識は全く知らない。ただ、言語化出来ない不安があるようだ。
・・そこで【すべからく汝の密作用を知るべし】と言う言葉が生きて来る。
『自分がしきりにこれに拘るのは何故だろうか?』と考えてみる必要があろう。

ここから噴飯ものの幻想を書く。
私は物心ついた時から、【夜走る汽車】と【星】に異常に関心があった。それは今も変わらないがその理由を説明出来ない。さらに【この世界で何をがんばたって余り意味はないさ】が内心の口癖だった。さらに、【ものみの塔教団】が言う、【近未来のエデンの園の復活】への期待に理性そっちのけでとらわれた。そこから今現在、次のような妄想を抱いている。
・・・自分は多分、プレアデスから霊体でやって来て地球上に肉体を得た宇宙人だろう。仮に地球上での生命が終わる時があれば【霊体に戻ってプレアデスへの長い汽車の旅に一人で赴くだろう】
宮沢賢治の【銀河鉄道の夜】と【雁の童子】が好きなのもそせいかもしれない。