ハルマゲドン後の世界に生き残れたなら吟遊詩人として放浪の旅に出たい。(コラッ、笑うな!)
その曲を先ず好みの速さ、強弱で演奏する。フレーズとフレーズの相中に適当に詩句を入れる・・・。
随って五線紙にオタマジャクシが並んでいるだけ。オカシイ?!モノを知らないね、ルネサンスリュートのtasta de corde(調弦)、バロックリュートのpreludeはそういう書き方をしているよ。
曲はまだ浄書していない、今少し推敲。ギターが変わると雰囲気も変わるのだ。ヤマハで作った曲をアマリオ・ブルゲで弾くと『ン!、ここは半音下げた方がいいな』などと。大抵、真夜中の寝覚めにやる。
薄田泣菫 ああやまとにしあらましかば
ああ、大和にしあらましかば、今神無月、
うは葉散り透く神無備(かみなび)の森の小路を、
あかつき露に髪ぬれて、往きこそかよへ、斑鳩(いかるが)へ。
平群(へぐり)のおほ野高草の黄金の海とゆらゆる日、
塵居の窓のうは白み日ざしの淡(あは)に、
いにし代の珍(うづ)の御経(みきょう)の黄金文字、
百済(くだら)緒琴に、斎ひ瓮(いほひべ)に、彩画(だみえ)の壁に
見ぞ恍(ほ)くる柱がくれのたたずまひ、
常花(とこばな)かざす芸の宮、斎殿(いみどの)深に、
焚きくゆる香ぞ、さながらの八塩折(やしおおり)
美酒(うまき)の甕(みか)のまよはしに、さこそは酔はめ。
中略
高塔(あららぎ)や九輪(くりん)の錆に入日かげ、
花に照り添ふ夕ながめ、
さながら緇衣(しい)の裾ながに地に曳きはえし、
そのかみの学生(がくじょう)めきし浮歩(うけあゆ)み、---
ああ大和にしあらましかば、
今日神無月日のゆふべ、
聖(ひじり)ごころの暫しをも、
知らましを、身に。
ああ、貧しい、貧しい、現代は貧しい、・・・