月のひびき (徳正寺だより)

“いま”出遇えた一瞬をパチリ
それは仏さまとの日暮らし…

星空のはなし

2010年02月06日 22時52分32秒 | ふうわりふわり(坊守日記)
今日は星がきれいでした。
冬の星座たちがにぎやかにおしゃべりしているようでした。
青い星、赤い星、チカチカまたたく星、小さい星、大きい星・・・
はるかはるか、悠久の時を超えて今わたしの目に映る星の光を見ながら
わたしの人生は刹那のようであるけれど
いのちそのものは、無量寿の中に生まれさせていただくんだなあ・・・
と、思いました。

明日の朝は特別寒いようです。
立春を過ぎたといっても、まだまだ寒さが続きます。
どうぞ、お大事に。

九腸寸断

2010年02月06日 21時30分24秒 | 仏々相念(住職日記)
切ない顔だった・・・

今朝、娘を送った帰り道、
村の入口にある保育園の門前でのこと。
何か行事があったのでしょうか、家族連れが歩いていました。

車1台半程の道路幅、
進行方向に向かって右側に若いお父さん、左に赤ちゃんを抱いたお母さん。
そして真ん中を小さな男の子がテクテクと歩いていました。
法事まで時間もゆったりあったので、
せかすこともなくブレーキを掛けながら後ろでその光景を見ていました。

後ろに着いている私の車にお父さんが気付かれました。
「お前、何しよんぞ!はよ避けんか!」
と、道路の真ん中を歩いていた子どもに叫んでいるのです。
その声と車が来るということにパニックになったのでしょう・・・
母親の方に2,3歩行ったかと思ったら、結局父親の方に・・・

叫ぶ父親の方を見た男の子・・・
自分より遥かに大きい父親を見上げていた男の子の目は、
恐ろしさなのか、切なさなのか、痛さなのか・・・
悲しい目をしていました。
「ありがとう」と手を振ったもののこちらに目を向けることもなかった。

そこまで叫ぶことかよ・・・
確かに道路を歩くことの危険をきつく教えておられたのかもしれません。
この家族の教育方針なのかもしれません。
他人がとやかく言うことではないかもしれませんが・・・
あの目は辛かったなぁ~・・・

あの後、左におられたお母さんはどうされたのでしょう・・・
あの男の子を引き寄せ抱きしめていて欲しい・・・
「危なかったね、気を付けんといけんよ」って・・・

先日も躾と称し虐待死された少年のことが報道されていました。
逃げ場もなく・・・
さぞ「ごめん」もいっぱい言ったでしょう。
痛さにいっぱい泣いたでしょう。
来る日も来る日も恐怖の中で目を潤ませながら・・・
オドオドと・・・

親は、子どもがいてくれるからこそ親にならして頂いています。
偉くも何にもないけど子供のお陰で・・・
少しの経験を振り上げ怒鳴りつけるのが親なのでしょうか・・・?

親とて社会に出ると上司に怒鳴られ叫ばれ辛い思いをします。
その辛さが分かるのであれば、
彼の潤んだ瞳に自分を見ることができるのではないのか?

自らのことを問題にしながら育てていきませんか?

手を合わせることを・・・
「ありがとう」ということを・・・

そういう1日でありましたか・・・