月のひびき (徳正寺だより)

“いま”出遇えた一瞬をパチリ
それは仏さまとの日暮らし…

白い百合の花の話

2010年02月21日 22時54分30秒 | ふうわりふわり(坊守日記)
今日お参りさせていただいたお宅のご仏前には
大きな籐の花入れいっぱいに白い百合の花が生けてありました。
一周忌のご縁のご主人さまが大好きなお花だそうです。

「入院中も病室にはいつも百合の花を生けていたんですよ。
 今は毎日、お仏壇にお荘りしています。
 お墓にも百合の花をお供えしてもいいですかね。」

以前、奥さまがお寺にお参りに来られた折にお話しくださいました。

つやつやとした葉
大輪に咲いた花
輝くような白い花びら
大きく膨らみ、今にも開きそうな蕾
まだあおい蕾

春の日差しに照らされた白い百合の花に
どことなく潔さを感じました。

そのご主人は、誰もが平等に幸せになれるようにとはたらかれたそうです。
この白い百合の花を愛されたのがわかるような気がしました。

その百合の花にご主人の姿や思いを重ねてお荘りされる奥さま。
一周忌の今日もたくさんたくさん涙していらっしゃいました。
その涙は、白い百合の花びらの露のように美しい涙でした。

よかったですね。
お念仏をいただく私たちは
死しても消えないつながりの中で生かさせていただいているのですものね。
泣きたい時は泣いてるまま
うれしい時は笑ってるまま
そのままを仏さまのみ手にいだかれているのですものね。

白い百合の花がいのちいっぱい咲いています。

住職有様

2010年02月21日 21時23分14秒 | 仏々相念(住職日記)
何をしているのだろう・・・

温かいご縁を頂き
ひと時優しく過ごさせて頂きました。

心のどこかで
人にどう見られているのか・・・?
人にどう思われているのか・・・?
気にしたりします。

どうせなら嫌われるより好かれる方が・・・
だから一生懸命に笑顔を作り、いい人を演じようとする私。

偉そうな態度をするより、頭を下げる方が僧侶っぽい・・・
心には恐ろしきことを抱えながらも、袈裟・衣に包まれ上座に座る。

何の力もないのに・・・

こんな私を知りぬいて、今を共に歩んで下さる・・・
「そのままでいい」と涙しながら・・・

あぁ、・・・阿弥陀さま・・・