月のひびき (徳正寺だより)

“いま”出遇えた一瞬をパチリ
それは仏さまとの日暮らし…

悲しい音のはなし

2010年04月22日 22時19分06秒 | ふうわりふわり(坊守日記)
お葬式のご縁・・・
お勤めが終わり、最後のお別れ。
お花いっぱいでお飾りされたお棺の中。
いよいよ蓋が閉められて
式場にカーンカーンと響く釘打ちの音。
最近、葬儀社によっては釘打ちをせず
代わりに花束を奉呈することもあり
この釘打ちの音を久しぶりに聞いた気がします。

カーン、カーン、カンカン・・・

なんて悲しくて切ない音でしょう。
もうその愛しい頬に触れることもできません。
手を取り合って、喜んだり悲しんだりもできません。

その音を聞きながら我が身のことを考えます。
わたしも必ずあの姿になります。
わたしのときはどうなんだろう。
ご院さんは、子どもたちは、どうしているだろう・・・

往生即成仏・・・
すぐに仏さまにならせていただくことはお聴聞でいただいているところですが
やはり、この身に執着してしまうのかもしれません。

悲しすぎます。苦しすぎます。切なすぎます。

けれど、
この悲しみの深い分だけ阿弥陀さまのお慈悲はより深く、広く、大きくつつんでくださるのですね。

これからは、ずーっといっしょだよ。

往生之要

2010年04月22日 20時58分29秒 | 仏々相念(住職日記)
偉そうじゃない態度が・・・

人間、奢り・たかぶり。
ちょっと褒められると鼻高々・・・
ちやほやされると有頂天・・・
どうしようもない有様です。

お陰さまの人生、大切にしたいですね。

夕食を頂きながらいろんな話をしたり、聞いたり・・・
話の流れで娘が、
「親鸞さんって偉そうじゃない態度がいいよね・・・」
私もそう思います。
ひたむきに、ひたむきにお念仏の人生を歩まれる。
奢ることもなく、偉そぶることもなく・・・
仏さまに包まれていることを喜ばれた・・・
どのような人であろうと同じ態度で接していかれたことでしょう。
お陰さまの人生・・・

私の大好きな師は、どのような人であろうと優しく接して下さいます。
私のような者でも本当に親切に丁寧に接して下さった。
法友として・・・

私も各ありたい・・・
どのような人であろうと同じ態度で接して行こう、手を合わし感謝しよう・・・って
でも、メッキが剥がれ錆が出ています。
偉そうになって仕方がありません・・・
自分可愛いの人生・・・