月のひびき (徳正寺だより)

“いま”出遇えた一瞬をパチリ
それは仏さまとの日暮らし…

お念珠つなぎのはなし

2010年04月26日 23時42分02秒 | ふうわりふわり(坊守日記)
お念珠も長く使うと紐が切れたり、伸びたりしてしまいます。
以前、宇和島組の坊守会でお念珠のつなぎ方を習って以来、切れたお念珠を自分で直すようになりました。
基本は角組結びですが、紐の色や編み方のアレンジでオリジナルのお念珠に仕上がります。

今日は、まとめて5本のお念珠を編み替えました。(写真)
珠をひとつひとつ磨いて、紐の色合わせをします。

①写真左から、星月菩提樹のお念珠はオレンジ系の明るい3色の紐を使って8本で角組結びをしました。

②ブルーのお念珠は夏仕様。青と水色の2色で丸組結びにすると、流れるような斜めの模様になりました。とっても爽やかな感じです。

③真ん中のお念珠は、わたしの父が使っていたものです。父は軽くて温かい木のお念珠を好んで使っていました。「つないであげるね」と預かって持って帰って以来、父の形見のお念珠となってしまいました。今回はわたしが使うので、オレンジとベージュの6本でやさしいラインの丸組結びとアクセントに玉結びを添えて編んでみました。

④緑色系で変わった形の珠を使ったお念珠は、柔らかく光沢のあるグリーンとパープルの2色の紐で6本の角組結びをしました。

⑤お花模様が可愛らしいブルーのお念珠の珠はガラスのとんぼ玉です。色も模様も可愛いので、紐も2色で几帳結びと平結び、左右結びなどを組み合わせた結び飾りにしてみました。

いかがですか?
わたしのオリジナルのお念珠です。

『ほとけの子 いろはかるた』に「おじゅずのようにまるくなかよく」という札があります。
ひとつひとつばらばらの珠を一本の紐で阿弥陀さまといわれる親珠につないでゆきます。
すると、まあるくなるんですね。
いつでも心がざわざわしているわたしですが、お念珠を手にかけたときくらいは、まあるくやさしい気持ちになりたいものですね。

さあて、明日はどのお念珠をかけようかしら。

不撓不屈

2010年04月26日 21時03分24秒 | 仏々相念(住職日記)
なんと大きな雪駄じゃの~・・・

大好きなプロレスラー、ジャイアント馬場さん!
脳天から竹割り、16文キック等々、一技一技に深い味わいを感じる。
攻めても攻められてもカッコ良かった。

宇和にあったうどん屋さんには、馬場さんの皮靴やリングシューズが展示されてあった。
自由に履くことも許されており何度も履き比べたことがある。
「大きい足やな~」って履いた人皆嬉しそう!

馬場さん存命の頃、馬場さんの靴に猫が住み着いたとか・・・
優しき馬場さんは怒ることもなくそっとしておいたとか・・・
流石、御大であります。

馬場さんの靴程ではありませんが、私の雪駄も大きいサイズを履いています。
「おっとろしやの~、大鵬の雪駄のようやの~!」
履き始めの頃はそういったことをよく言われていました。
お爺ちゃんお婆ちゃんの小さい靴の横に並べられると尚更です。
まるで幕末に現れた黒船のよう・・・

さあ、ご縁が終わり皆さん帰ります。
玄関に沢山並んだ履物、場合によっては遠くにあることも・・・
そんな時、私の雪駄は踏み板の如く次から次へと踏まれる踏まれる・・・
私は馬場さんのように心が広くないので、
後ろから見ていてあまりいい気がしません、テンション下がってしまいます。
でも雪駄は、お爺さんお婆さんのために頑張っていて、屈することなく支えてくれるのです。勿論私のためにも・・・

大袈裟でしょうか・・・

いろんなものに支えられています。
屈することばかりの私を力強く支えて下さいます。