月のひびき (徳正寺だより)

“いま”出遇えた一瞬をパチリ
それは仏さまとの日暮らし…

ママの涙のはなし

2010年04月25日 21時59分40秒 | ふうわりふわり(坊守日記)

今日お参りさせていただいたお宅では、遠方にお住まいの息子さんが奥さんと7か月の赤ちゃんを連れて帰られていました。
その赤ちゃんの何と可愛いこと。
皆さんが優しい顔であやすものですから、ごきげんさんです。
どちらをむいても、ほにゃ~って笑ってくれます。(ママがちゃんと抱っこしてくれているから、安心して笑っていられるのでしょうね。)
赤ちゃんって、本当に無垢で可愛いですね。

ご法話で以前愛媛新聞の≪俳句キッズ≫の欄に載っていた小学生の俳句を紹介させていただきました。

  春の朝きれいないのちあずかって

とても素敵な俳句です。
投稿の俳句と一緒に赤ちゃんの絵が同封されていたそうなので、きっと作者の弟か妹がお生まれになったのでしょう。
その赤ちゃんを囲んでのご家族のあたたかい様子が目に浮かぶようです。

作者は赤ちゃんのことを「きれいないのち」と言い、そのいのちを「あずかって」と表現しています。
この美しいいのちが今生に生まれさせていただくためには、どれだけのご縁が重なったことでしょう。
数え切れないほどの出遇いをいただいてのこのいのちです。

  ようこそ、わたしたちのもとへ生まれてきてくれたね。
  ありがとう。
  大事に大事に生かさせてもらおうね。
  大切に大切にしあおうね。
  みんなみんな仏の子だものね。

そう赤ちゃんに話しかけてほしいなあと思います。

そんなお話をご法話の冒頭でさせていただくと、赤ちゃんのママの目からぽろぽろって涙がこぼれました。
ママの愛情いっぱいの涙なのでしょう。
この赤ちゃんはしあわせだなあって思いました。


近頃、虐待の悲しいニュースをよく聞きます。
どんないのちも、平等に尊くきれいないのちなのに・・・
あなたと遇えてよかったよって、涙するほど喜んでくれる大人がひとりでもそばにいたなら・・・
悲しい事件は起こらなかったかもしれない・・・。


やさしいやさしいママの涙に、「これからいろんなことがあるだろうけど、がんばって!」と心からエールをおくらせていただきました。


吾誓得仏

2010年04月25日 20時49分29秒 | 仏々相念(住職日記)
万事整えて下さり・・・

どこに参っても、どこに参ってもお荘厳整えられ待っていて下さる。
「ようお参り頂きました」と丁寧に・・・
勿体ないことです。

亡くなられた方を偲びながらお荘厳しつつも、
ご院さんは、コーラが好きだから・・・
粒あんが好きだから・・・
お休みさせて頂く度に大好きなものが出てくる、出てくる・・・

いつも思います・・・
私の知らないところで案じて下さるおはたらき・・・
私のことを案じこれらのものを手に取る瞬間を思うと本当に嬉しい!
私は忘れてばっかりなのに・・・
きっと、仏さまなのだと・・・
こんな優しさに出会う度、もうちょっとがんばってみよう・・・って。

逆に、知らないところで貶されていることもあるのでしょう・・・
こんなことは知らないままでいたいのですが・・・
考えようによっては、これもまたお育てなのでしょうが、
愚かな私は反省することもなく怒りの炎ばかり燃やしてしまいます。

どうしようもない私です。