今日の1句

しんかんとわが身に一つ蟻地獄　　長谷川櫂

ニュースを見るとロシアの話とコロナの話と、心休まる日がありません。又、長谷川櫂氏の「俳句と人間」という本が最近出版されたというので読んでみましたら、何と皮膚がんを患い酷い目にあったとあり、命の尊さを改めてかんがえさせられました。以前カルチャーで櫂さんの講演を聞いた事があり、その爽やかさと歯切れの良いお話にファンとなり、又読売新聞の「四季」というコーナーに様々な文芸を紹介しているのが楽しく愛読している者として、癌との闘いがあったなんて驚きました。胸迫る句もその中にいくつかあり、でも前向きに頑張っておられる俳人にエールを送りたい思いで読み切りました。

ずたずた刻まるる身を秋の風　　櫂　　　　　億万の春塵となり大仏　　櫂　　　　　今の現実のウクライナと重なり胸が痛くなります。



　　

　　　

今日の1句

白鳩の番の羽に春日差し　　つゆ草

昨日は2022年2月22日とかで、何だか２が続く目出度い日だったとか。なんでも今週末から暖かくなるそうですが、今日も暖かそうだったし、家の中で悶々としているよりはと思い、3年振りに新宿御苑に行ってみました。入口も入場料金も変わりちょっと戸惑いましたが家族ずれも来ていて、のんびりとした時間が癒されました。梅と水仙ぐらいで花は未だ咲いていなかったので温室の蘭の花を少し撮って来ました。雀が減ってきているらしいのですが、御苑にもいません。一体雀たちは何処へ行ってしまったのでしょうか？

今日の1句

ブロッコリ足せば無敵のサラダかな　　山田真理子

今朝の読売新聞の俳句欄に載っていた1句です。正木ゆう子氏が一番に選んで「無敵」の一語と「足せば」の一言が上手いとし、食卓が華やぐと書いてありました。私も全くその通りと感心しましたので、今日の1句に出させて頂きました。最近「金目鯛」の季題で俳句を作り駄目句の評価を頂き、食べ物も句の難しさを感じていましたので、今日のこの句がサラダ好きな私の目に鮮やかな色を伴い、素敵な句だなぁと思った事です。俳句には冴える一言がとても大事であることを改めて自覚しました。

今日の1句

雛出して母と私と吾子のゐて　　つゆ草

昨日早目にお雛様の一部を出して飾りました。毎年この時期には飾るのですが、何時か機会があったら処分する前に全部を出して飾ってみたいと思っています。初節句の時は、若い母と私と娘と撮った写真があり今でもお雛様を出す度に思い出します。女の子が欲しかったので、私も母も喜んだものでした。その時は他にも可愛い抱き人形もフランス人形も買い、今でも色は褪せましたが部屋に飾ってあります。あの時の吾子を腕に抱いた重さが懐かしく思い出されます。歳をとった証拠です。

今日の1句

君子蘭窓の隅にて生き返る　　つゆ草

冬季オリンピックも始まりいろいろなドラマがあり、喜んだり悲しんだりしています。中でも応援していた沙羅ちゃんと、羽生選手が気の毒でなりません。

先日あるメーカーの「借地権」についての講座と無料相談というのがあり、勉強になると思ってあまり体調は良くなかったのですが、聞いてきました。資料も沢山いただき、その道のベテランという人が早口で色々例を交えて話してくれて、それはそれで勉強にはなったのですが、その後の私の実家の借地についての悩みを相談しようとしたら、何と驚く事に名前まで明記した資料が用意されていてちょっと怖くなりました。不動産関係は地下で色々繋がっている事に驚くと共に、適切なアドバイスを貰えたもののそれらは全て主催した会社の資料として残ってしまう事にも気付き考えが浅かった事を反省しました。70人近く参加者がいて、相談に残った50人近くの資料を手に入れた事になるわけです。無料相談の裏を見た訳です。こんな事にも気付かなかった己の弱さに落ち込み、又具合が悪くなりました。夫にいうと、人は皆お金に絡んだ相続になると、99パーセント豹変すると言うではないですか。この言葉にもショックを受け、夫もそうなるのかと悲しくなった事でした。胃の調子が益々悪くなっている昨今です。