今日の１句

鳴き果てて茫然自失の秋の蝉

ベランダにしがみついている蝉を見かけました。私がカメラを向けても動こうとせず何だか疲れ果てて自分を見失っている如くで哀れな姿でした。この猛暑で心身ともに参っているのでしょう。今の私の姿が重なります。

今日の１句

ドラムの音身体貫き秋暑し

日比谷公会堂にジャズを聴きに行ってきました。若い頃から私はジャズ大好き人間で昔はレコードで聴いていました。やはり生演奏は魅力的でピアノの連打やドラムの響きは身体の中を貫く程の快感で、またサックスやギターの甘い音色もとても素敵でした。久振りに気持ちが若返った秋の一日でした。　　
　　

今日の１句

寂しけりゃ猫の背撫でて虫の闇

なかなか眠れない夜は音楽を静かに流し虫の声を聞き一緒に枕を並べている猫の背中をひたすら撫でている私です。

今日の１句

まだ街は残暑の匂ひ薄暮かな

この暑さいつまで続くのでしょう。都会の夕暮れは昼間の暑さがまだコンクリートに残りムッとしています。疲れた人々がただ黙々と家路を急いでいました。

今日の１句

聞き覚えある虫の音の愛ほしく

何気なく聞いている虫の音にもいろいろあり今度一度声の主を確かめてみるのも楽しいかなと思ったりしてます。耳を澄ませば後ろの家の庭から多分カネタタキやその他３，４種類の虫の音が毎夜聞こえ、夕べは眠れずずーと聞いていました。