今日の１句

鎮魂と希望復興神迎

今日で神無月も終わり、月日の過ぎるのがとても速く感じます。出雲に出向いていた神様達もやっと御帰りになり今日は神迎えの日です。今朝のニュースで釜石に鎮魂、希望、復興等の文字を入れ込んだ鐘が作られるということで、その鐘の音を聞く度亡くなった皆様の事をお祈りすることが出来るという鉄の街釜石らしい試みだと思います。今年は彼方此方でこの鎮魂と復興の文字が飛び交い日本中支援の心で一杯になりました。あすからもう師走、さまざまな事の過ぎる師走となることでしょう。

昨日は静かな武蔵野地に紅葉の撮影に仲間達と行って来ました。平和で静かな武蔵野台地は冬紅葉と枯葉と広々としていて心が落ち着き林の奥から神様が御帰りになるお姿を見たような気がしました。

今日の１句

美容師のごとき手捌き松手入

この時期になると松の手入れや藁ぶき屋根の葺き替えなど、職人さんの腕の見事な手捌きを見ることがあります。この屋根の葺き替えは以前日本海に近い古寺で見た風景です。神社、仏閣でも潔い音をたてて松を整えているのをみると本当に美容師が髪を整えているように見えます。日本の職人さんの姿は美しい・・と日頃から感心している古い人間の私です。

今日の１句

改めて足るを知る日や冬安吾

昨日の集会は遠く高知や京都からの懐かしい顔も揃い、美しい和服姿の人もいて、笑顔がこぼれ、楽しい一日でした。御講演のお話の中で芭蕉の生き方から「足るを知る」という言葉が心に残り、又「源氏物語」の研究者の方からは、日本の詩歌という文学に於ける源氏文化の影響の深さをつくづくと思い知らされました。高尚なご講義を聴講した後の懇談会もとても楽しく改めてこの会に入会できている自分を幸せに思った一日でした。待ちに待った楽しみが終わってしまい、今日は腑抜けのような私です。

今日の１句

乾坤(けんこん)に銀杏落ち葉の黄金道

この大地の真ん中に黄金色に輝く一本道は希望の路でもあり恩師の路でもあり詩歌の路でもあります。今日６月に開催される筈だったある詩歌の集会が延長されやっと再会されることになりました。５周年記念の会です。私、つゆ草は正にここで育ち皆様に愛され今日があるといっても過言では無い程、素晴らしい人達の集まりなのです。詩歌を愛する人達というのは根本的に心が優しく繊細な方が多く、この中にすっぽりと包まれると安堵感が私の中に広がるのです。逢いたくて待ち焦がれた人たちの顔が浮かび昨日から胸が高鳴っております。いつまでもこの一本道が続きます事を祈りたいと思います。

今日の１句

ピアノ音のシャンパン揺らし冬今宵

夕べはとても素敵な夜のひとときを過ごしました。ホテルオークラのロビーでピアノのミニコンサートがあり、ドビッシーの「月の光」や、私の大好きなショパンの「幻想即興曲」等演奏され、シャンパンのサービスまで付くというもので、大勢の人で立ち見が出来る程でした。毎月開催されていて３百回を超えるとか・・知らなかったので驚くと共にもう街中にはクリスマスツリーなどありすっかり冬モードで、時の過ぎゆく時間が早く感じた夜の事でした。