釈迦に説法?
コレステロールの薬を飲むようになって一年半ほどになる。
実は健康診断で高脂血症を指定されたのは、四十代になってすぐのことだった。私の場合、俗にいう悪玉コレステロールのみが異常に高くて、後はすべて基準値内だった。
食事に気を付けているし身体も動かす方なので、そのまま放置していた。それが二十年近く続いていたのだ。
そこに起こったのがコロナ禍だった。なんと自粛期間中10キロも太ってしまったのだ。さすがにこれはまずいと思い医者の門をたたいた次第だ。
それが一年半ほど前のことで、コレステロールの薬を毎朝一錠飲むようになった。すると300近くあったLDLコレステロールが、僅か一か月ほどで基準値内に下がり、今でも続いている。
こんな嬉しいことはなかった。きれいに基準値内に収まった検査値を見ながら、医者に心から感謝した。
今では2ヶ月に一度の通院で、血液検査も半年に一度になった。一昨日は病院で出してもらった処方箋をもって、薬局に行った。そこで気になることを聞かれた。
今飲んでいる薬はコレステロールの数値が下がっても、しばらくするとまた上がってくるのだが、そういうことはないかというのだ。その薬剤師も同じ薬を飲んでいて、一旦さがったのだが、この頃また上がってきたというのだ。
「それは食事ですよ。食事!食事に気を付けていたら、そんなことないですよ」
それを聞いた私は、つい言ってしまった。日ごろ思っていたことを、こともあろうに薬剤師に言ってしまった。でもその方は薬を飲むだけで、食事は気を付けてはいなと言って、妙に納得していた。
やっぱりこういうのを「釈迦に説法」っていうのだろうか?