ショーシャンクの空に
「ショーシャンクの空に」は1994年に公開されたアメリカ映画。監督脚本フランク・ダラボン 出演者ティム・ロビンス モーガン・フリーマン
日本での公開は1995年6月だから、見たのはその数年後だろう。当時中学生だった息子にすごく良い映画だからと勧められたのがきっかけだった。だがそれまでスタローンやシュワルツェネッガーの映画ばかり見ていた息子が言うのだから、きっとアクションものだろうと思っていた。
ところがいざ見てみるとなんと良い映画なのかと感激した。と同時に息子もこんな映画を見るようになったのかと感慨深いものがあった。以後何度かテレビで放映されたのを見たが、その度に感動し勧めてくれた中学生の時の息子を思い出したものだ。
もうあれから30年近くなるのか。今日は何気なくテレビをつけたら、モーガン・フリーンのアップの顔が写し出された。それが「ショーシャンクの空」だとすぐに分かった。久しぶりに見たのだが、やはり良かった。良いものはいつまで経っても色あせないと痛感した。
しかし今回改めて見て面白い発見をした。主人公アンディが何度も州議会に手紙を書き続けた結果、倉庫同然だった図書館が改築され多くの図書が贈られてきた。囚人たちが図書の分類をしているとデュマの「モンテ・クリスト伯」が出てきた。アンディは迷わず「脱獄」に分類した。
いくら私でもこの作品のあらすじを書こうなんて思わないのだが、最後にアンディは刑務所を脱獄する。その脱獄の方法がモンテ・クリスト伯と似ているのだ。よく考えたら無実の罪によって投獄される所も同じだし、脱獄後大金持ちになるのも同じだ。
もしかして「ショーシャンクの空に」って「モンテ・クリスト伯」の現代版?なんて思ってしまった。
あの名作を私に教えてくれた息子も、今は四十代になり仕事に追われている。二人でまた映画の話ができるといいなあと思うのだが、今彼の話すべき相手は妻であり子どもたちである。いつかまた映画の話ができるようになるまで、元気にしていようと思う。