オクトシティー正直村

おかしいな?変だな?と思った事を綴った駄文

政府の経済対策

2024年03月20日 | Weblog
マイナス金利政策を脱却してプラス金利になるらしい。

 これは私にとってどんな意味があるのだろうと改めて考えてみた。貯金の金利がプラスになり、借金の金利もプラスになる。貯金のプラスは私の収入になるが、借金のプラスは私の支出となる。これに対応するためには「借金をしないで貯金をしなさい」と言うことらしい。難しいことを言わないで、簡単に考えたらこういう結論に落ち着く。結局は借金している人が損をして、貯金している人が得することになる。借金額と貯金額が同じであれば、相殺されて何も影響ない。

マイナス金利の場合は金利を気にせずに借金ができる。

 今の政府が借金の山を築いているが、たぶん、金利を払いたくなかったのだろう。これからは金利の支払いが発生する。金利が正常に戻れば、政府はもっと金利の支払いが増大してゆく。借金をどうするかを考える時期に来ているようだ。ややこしい言い訳をして、国の借金は個人の借金とは違うと言い張るが、借金には違いないし、毎年度予算の収支が合わない部分は借金そのものであり、国の資産と将来分の所得を食いつぶしていることに違いない。下手をすると日本国を潰してしまうし、信用を失墜してしまう。

消費税についても同じである。

 私にすれば、消費に税金をかけるんだから、国民に対して「消費するな!」とブレーキをかけているようなものだ。それなのに消費拡大を促進するあらゆる手段を行使して国民の購買意欲を高めようとしている。何かおかしい気がする。消費拡大を目指すなら消費税をやめたらいい。借金財政の増収策として消費税を持ち出したんだろうが、やっていることはトンチンカンで、制度として定着すると見直しも中止もできないままでやりっぱなしである。言い分としては福祉財政のためと言っているが、膨らんだ部分が純粋に福祉に使われているか疑問である。というか、あまり改善された気がしない。新たな借金の額を減らすために使われたのではないかと思ってしまう。

マイナス金利では貯蓄は無意味である。

 そこで政府が始めたのは、国民に投資を勧めることであった。「貯蓄よりも投資を」といろいろな政策を展開しているが、ただ単に金儲けの手段に成り下がっており、本当の投資にはなっていないし、税金控除の部分がどこかに吸い取られている気がしてならない。本当の投資をしている人は、相変わらず税金を取られ続けている。いったい投資とは何かをもう一度考え直す必要がある気がする。何も勉強していない初心者でも投資ができる環境を作っても先行きは不明のままである。訳の分からない金が訳の分からないところへ流れ込むだけである。実体が伴わないのである。

企業の賃金を上げようとしている。

 賃金を上げれば経済が活発化すると思っているようだが、政府に強制されなくても賃金は上げられる。労働の質を高めて、労働の量を増やせば賃金は上がる。何もしないで賃金だけ上げても個人のお金はちょっと増えるが、労働環境は何も変わっていない。労働の時間がそのまま賃金だと思ったら大間違いである。労働の密度を上げなければならないし、労働の無駄をなくして効率化しなければならないし、成果に対する報酬が適正で、成果の評価と能力の判定を適格にして働き甲斐のある環境を作らなければならない。個人としては、みんなのために役立つ価値のある遣り甲斐のある労働を目指さなければならない。

政府は働き方改革も打ち出した。

 私としては、残業をやめましょう、有給休暇を消化しましょう、育児・介護休暇を取りましょう、くらいしか思いつかない。表面的なことだけを言えば、「働くのをやめましょう」と言っているようなものだ。何も対策しないで労働時間だけが削減されれば生産性が低下するのは明確である。働き方改革によって生じる問題に対しての有効な対策が重要なのだろう。考えてみると、政府そのものが旧態依然の体制を見直して働き方改革しなければならないようだ。それができれば民間企業や地方自治体もこれをお手本に改革できるのだろう。

政府は公共事業の投資に躍起である。

 田中角栄さん以降、日本列島改造の掛け声とともに突っ走ってきた。公共事業であれば借金も辞さない勢いであり、公共事業中心の予算編成は今でも変わらない。しかし、これも見直しの時期になっているのではないか。少なくとも無駄なものはやめなければならないし、事業単位の予算の高騰は仕組みの見直しが必要であろう。公共事業関連企業に食い物にされている。正当な契約ができる環境の整備が必要であろう。制度の見直しにお金はかからない。

いろいろと述べてきたが、

 政府の政策を簡単にまとめると、消費は節約しなさい、一生懸命働きなさい、貯金しなさい、投資しなさい、なぁーんてことになってしまう。これでいい思いをするのは国民一人一人ではない。国民は搾取されているだけのような気がする。いったいいい思いをしているのは誰なんだろう。日本にも産業革命、労働革命、市民革命、経済革命に似たような改革が必要なんだろう。それは我々一般市民から始めなければならないのだろうし、他人任せではいつまで経っても世の中を変えることはできない。
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