オクトシティー正直村

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自民党公約案6本柱

2024年10月04日 | Weblog
今朝の新聞に「自民党公約案6本柱」とあった。

 ①ルールを守る②暮らしを守る③国を守る④未来を守る⑤地方を守る⑥新たな時代を切り拓く、だそうである。ある意味で私は思わず笑ってしまった。これが党の公約であろうか?いや違った、これは次期衆議院選挙のための公約らしい。選挙のための公約であったらこれでいいと思っているのだろうか?あまりにもお粗末である。果たして党を挙げて議論して作り上げたものなのだろうか?これで選挙が戦えると思っているのだろうか。

まずは①ルールを守る、であるが、

 ルールを守るなんて当然のことである。あえて改めて言わなければならないところに問題があるが、これが一番最初に来ているのも笑ってしまう。まるで幼稚園か小学校の教室の張り紙みたいである。これに対する反対意見はルールを守らないであるが、こんなことはあり得ない。そうであれば、この項目は議論の対象にもならない。何をほざいているのだろう。恥ずかしい限りである。あまりにも次元が低すぎる。

2010年に立党55年の節目に見直した自民党綱領には下記の記述がある。

1.我が党は常に進歩を目指す保守政党である
(1) 正しい自由主義と民主制の下に、時代に適さぬものを改め、維持すべきものを護り、秩序のなかに進歩を求める
(2) 勇気を持って自由闊達(かったつ)に真実を語り、協議し、決断する
(3) 多様な組織と対話・調整し、国会を公正に運営し、政府を謙虚に機能させる

この記述が今の自民党を見ていると空虚に見えてくる。だから、「最低限ルールは守りましょう」みたいな公約が出てくるのだろう。

ルールを守りながら悪いことはいくらでもできる。

 今求められるのは、悪いことをしている政治家を一掃して、新たに悪いことをするような政治家を出さないことだろう。そのためには、毅然とした態度で悪いことをしている自民党員は厳正に対処し厳罰に処することであろう。これが最初に出てこない限り自民党の信用を取り戻すのは程遠いと思う。また、これからもこれができる人がいないことを失望するばかりである。不正の議員も公認し選挙戦を戦おうとしている。胡麻化せると思ったら大間違いである。

次は②暮らしを守る、であるが、

 主体は国民に給付金を支給することみたいであるが、暮らしを守るためには国の経済を守らなければならない。ただ金を再配分すれば問題が解決する訳ではない。前記の党綱領にはこう記述してある。

自由(リベラリズム)とは、市場原理主義でもなく、無原則な政府介入是認主義でもない。ましてや利己主義を放任する文化でもない。自立した個人の義務と創意工夫、自由な選択、他への尊重と寛容、共助の精神からなる自由であることを再確認したい。従って、我々は、全国民の努力により生み出された国民総生産を、与党のみの独善的判断で国民生活に再配分し、結果として国民の自立心を損なう社会主義的政策は採らない。これと併せて、政治主導という言葉で意に反する意見を無視し、与党のみの判断を他に独裁的に押し付ける国家社会主義的統治とも断固対峙しなければならない。

「我々は、全国民の努力により生み出された国民総生産を、与党のみの独善的判断で国民生活に再配分し、結果として国民の自立心を損なう社会主義的政策は採らない。」とあるが、今や国民の人気取りのため国民生活に再配分することばかりしか考えていないようである。

次に③国を守る、であるが、

 国と漠然といっても、中身は国土、国民、主権、国の体制、憲法、外交、経済、通貨、などがあると思うが、自民党として何を重点にしようとしているのだろう。昨今の国際情勢からして、いま日本が最優先で守らなければならないのは、国土、領土だろう。領土の末端では他国からの侵略の危機にあるが、有効な対策が取られていないし、侵略されても対抗手段には乏しい。別に戦争しろとは言わないが、対抗手段のない空白地域には侵略の手が伸びるのは間違いない。自民党としての外交姿勢も何も見えてこない。

次に④未来を守る、であるが、

 またもや高等教育の無償化とある。無償化したら将来の人材が育つとは思えないし、多くの人達は教育の費用に困っていないし、困っている人を救済するのは一部の事業であり、教育全体をどうするかは全く触れられていない。優秀な人材を育てるのには長期間を要する。今教育を見直さない限り未来の人材は育たない。今現在、戦後教育が失敗しつつあるのは自明の理である。見て見ないふりをしていたのでは未来は守れない。

次に⑤地方を守る、であるが、

 そのつもりなら、まずは国が中央集権の体質を改善すべきである。地方の権力を取り戻さなければならないし、その環境を作り出さなければならない。その筆頭が国会である。地方議員の寄せ集めでは天下国家は語れないし、天下国家を見据えた人でないと地方の創生はできない。そのような人材を地方から輩出しなければならない。「おらが町の代表」であってはならないのである。地方の人達も考えを改めなければならない。

最後に⑥新たな時代を切り拓く、であるが、

 どう考えても憲法改正だけではないだろう。憲法を改正すれば国が改まるわけではない。戦後以来憲法は一度も改正されていない。それなのに日本は画期的に変革した。憲法が時代を切り拓くのではなく、戦後経年変化した日本国憲法を国内、国際情勢に合わせて不具合部分を見直すだけである。未来を拓く画期的な憲法を作られても困ってしまう。新たな時代を切り拓くのは国民一人ひとりであり、その双肩にかかっている。自立した個人の義務と創意工夫、自由な選択、他への尊重と寛容、共助の精神からなる自由が発揮できる社会を作ることである。

6本の柱は全てが「守る」となっているが、誰から守るのだろう。

 守るとは、侵されないように防ぐ、もしくは決まりに従うことである。ルールを守ると言っている自民党の国会議員は立法府の一員であり、法律や規則やルールを作り出しているのは自分達である。その人達がルールを守らないのでは困ってしまう。暮らしを、国を、未来を、地方を、新たな時代を一体誰から守ろうとしているんだろう。誰が侵そうとしているんだろう。ますますわからなくなるし、わかるためには誰が何を侵そうとしているのか、どうすれば守れるのかをはっきりさせることである。
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