音楽は家の中で聴くものでした。
中学校に入るころには、すでにウォークマンは発売されていましたが、
当時はかなり高価だったことと、中学高校と通学時間が歩いて15分という通学環境だったので、
そもそも必要性がなかったのです。
そうして大学受験などで一人で旅行をする機会が出てきて、
旅先で音楽を聞けるように購入したのがその名も「遊歩人」!
まんまウォークマンのパクリです。
値段は安く、確か3000円程度で買った記憶があります。
ウォークマンを売っているような店ではなく、
ホームセンターとかでよく見かけたような気がしますが、
あまり記憶が定かでありません。
(確かこんな感じ。)

同じ時期の本家ウォークマンの2回りぐらい大きく、
見るからに海外生産の安物で、当然オートリバースなどついているわけもなく、
一応早送り、巻き戻しの機能はついていましたが、
とくかくその速度が遅くてほとんど使い物にならない始末。
再生中に本体をシェイクすると、思いっきり音ゆれがするという素晴らしい仕様でした。
ただ外でカセットテープを聞けるだけという代物でした。
音に関しては意外と悪くなく、聴くのがつらいという感じではなかったですね。
まあ、旅行に行く機会もそんなにはなかったので、使う機会も少なかったですが。
その後、大学に入学。
電車とバスを乗り継いでの通学となったものですから、やはり本家ウォークマンが欲しくなりました。
バイトで結構裕福だったもので、奮発して高級機を買いました。
それがこれ。WM-F707という録音機能、ラジオチューナー付の全部入りでした。

これを買いに行った帰りに原付で事故を起こして、
ぶつかった軽自動車のボンネットを飛び越して体が宙を舞ったという忘れられないエピソード付きです。
再生専用機に比べてかなりごつくてかなりの重量感がありましたが、
音質のほうは遊歩人とは比べるべきもなく、外でこの音質で音楽が聞けるんだと思った記憶があります。
以前にも紹介した「ブルガリアンポリフォニー」を聴きながら、
雑踏を歩いていたら、なんかちょっとナチュラルトリップみたいになってきて、
非常に不思議な感覚にとらわれたことがあります。
家の中では何度も聴いていたものなのに、このCDに収められた極めて洗練された原初感、
大脳新皮質ではなく脳のもっと奥の方、脳幹を直接刺激されるような感覚と歩くという行為が
シンクロしてそんな感覚に陥ったのかもしれません。
ポータブルオーディオだからこそ得られた感覚だと思っています。
しかし、使い始めてしばらくして、問題があることに気づきました。
それは、1時間も経たないうちに耳が痛くなるのです。
このレコーディングウォークマンに付属していたイヤーフォンが、
いわゆるインナーイヤータイプで、耳の穴が小さいのか付けているとすぐに痛くなるのです。
インナーイヤータイプのステレオイヤーフォンが出てくる以前は、
ヘッドフォンといったらオーバーヘッドタイプで、ポータブル用にはこんな感じの
耳乗せタイプの軽いものが使われることが多かったのです。

このタイプは、ヘッドフォンの長さを調整する部分が金属むき出しで、
ヘッドフォンを外すときによく髪の毛を挟んでしまって「イテッ!」ってことになったんですよね。
写真も初期のウォークマンのもので、当然オーバーヘッドタイプです。
その数年後からインナーイヤータイプが主流になったような記憶があります。
てなことで、長時間の使用には耐えられなかったウォークマンですが、
その後、車を購入したために車で通学することが多くなったため、
あまり使われないままお蔵入りになってしまいました。
就職して、一時期徒歩通勤をしていた時期があって、
思い出したようにこのウォークマンを使ってみましたが、
やはり耳が痛くなってダメ。
そんな感じで、ポータブルオーディオにはほとんど縁がなく過ごしてきたわけですが、
その後、ちょっとした転機が訪れます。
(つづく。次回は、PC時代のポータブルオーディオです。)
中学校に入るころには、すでにウォークマンは発売されていましたが、
当時はかなり高価だったことと、中学高校と通学時間が歩いて15分という通学環境だったので、
そもそも必要性がなかったのです。
そうして大学受験などで一人で旅行をする機会が出てきて、
旅先で音楽を聞けるように購入したのがその名も「遊歩人」!
まんまウォークマンのパクリです。
値段は安く、確か3000円程度で買った記憶があります。
ウォークマンを売っているような店ではなく、
ホームセンターとかでよく見かけたような気がしますが、
あまり記憶が定かでありません。
(確かこんな感じ。)

同じ時期の本家ウォークマンの2回りぐらい大きく、
見るからに海外生産の安物で、当然オートリバースなどついているわけもなく、
一応早送り、巻き戻しの機能はついていましたが、
とくかくその速度が遅くてほとんど使い物にならない始末。
再生中に本体をシェイクすると、思いっきり音ゆれがするという素晴らしい仕様でした。
ただ外でカセットテープを聞けるだけという代物でした。
音に関しては意外と悪くなく、聴くのがつらいという感じではなかったですね。
まあ、旅行に行く機会もそんなにはなかったので、使う機会も少なかったですが。
その後、大学に入学。
電車とバスを乗り継いでの通学となったものですから、やはり本家ウォークマンが欲しくなりました。
バイトで結構裕福だったもので、奮発して高級機を買いました。
それがこれ。WM-F707という録音機能、ラジオチューナー付の全部入りでした。

これを買いに行った帰りに原付で事故を起こして、
ぶつかった軽自動車のボンネットを飛び越して体が宙を舞ったという忘れられないエピソード付きです。
再生専用機に比べてかなりごつくてかなりの重量感がありましたが、
音質のほうは遊歩人とは比べるべきもなく、外でこの音質で音楽が聞けるんだと思った記憶があります。
以前にも紹介した「ブルガリアンポリフォニー」を聴きながら、
雑踏を歩いていたら、なんかちょっとナチュラルトリップみたいになってきて、
非常に不思議な感覚にとらわれたことがあります。
家の中では何度も聴いていたものなのに、このCDに収められた極めて洗練された原初感、
大脳新皮質ではなく脳のもっと奥の方、脳幹を直接刺激されるような感覚と歩くという行為が
シンクロしてそんな感覚に陥ったのかもしれません。
ポータブルオーディオだからこそ得られた感覚だと思っています。
しかし、使い始めてしばらくして、問題があることに気づきました。
それは、1時間も経たないうちに耳が痛くなるのです。
このレコーディングウォークマンに付属していたイヤーフォンが、
いわゆるインナーイヤータイプで、耳の穴が小さいのか付けているとすぐに痛くなるのです。
インナーイヤータイプのステレオイヤーフォンが出てくる以前は、
ヘッドフォンといったらオーバーヘッドタイプで、ポータブル用にはこんな感じの
耳乗せタイプの軽いものが使われることが多かったのです。

このタイプは、ヘッドフォンの長さを調整する部分が金属むき出しで、
ヘッドフォンを外すときによく髪の毛を挟んでしまって「イテッ!」ってことになったんですよね。
写真も初期のウォークマンのもので、当然オーバーヘッドタイプです。
その数年後からインナーイヤータイプが主流になったような記憶があります。
てなことで、長時間の使用には耐えられなかったウォークマンですが、
その後、車を購入したために車で通学することが多くなったため、
あまり使われないままお蔵入りになってしまいました。
就職して、一時期徒歩通勤をしていた時期があって、
思い出したようにこのウォークマンを使ってみましたが、
やはり耳が痛くなってダメ。
そんな感じで、ポータブルオーディオにはほとんど縁がなく過ごしてきたわけですが、
その後、ちょっとした転機が訪れます。
(つづく。次回は、PC時代のポータブルオーディオです。)