BDP-105シリーズの中古をネットで探してみると、結構タマ数はありますが、
程度がよさそうなものが比較的リーズナブルな価格となっていますね。
外装の傷の程度で値段が若干違うものの、それほど大きな違いはないので、
中古品のなかでも状態の良いBDP-105D JAPAN LIMITEDを購入することにしました。
注文したらその翌々日には到着。
色はブラックです。元箱以外は付属品がフルにそろっており、本体には傷らしい傷はなく、
若干リモコンに使用感はあるものの、ほとんど新品という感じのものが届きかなり満足。
ただこれがアンプかと思うほど重い。
調べてみたら10kg超えとるやん。プリメインアンプA-9MK2とほぼ同じ重さ。BDP-105DJPから2kg増しです。
このBDP-105D JAPAN LIMITEDという機種の成り立ちがちょっと面白い。
OPPOの日本法人が国内専用のチューンとして発売したもの。
主な対策は、振動対策とマスタークロックアップグレード、高周波対策といったところです。
内部パーツを交換しているのは、クロックの水晶発振器ぐらいで、あとはアナログチューン。
振動対策は昔ながらの物量投入。タオックの鋳鉄インシュレーターを装備とは恐れ入る。
面白いのは内部の高周波対策として金属遮蔽だけではなく、電磁波を吸収する特殊な素材を使用しているところ。
BDP-105Dの基本性能はいいけど、ここをもうちょっと対策するとずっと良くなるからぜひやらしてくれ、という感じだったらしいです。
対抗機種パイオニアのBDP-LX88に対するOPPO日本法人の対抗策のようですね。
こちらの重量は14.8kgですからね。
OPPO本社(アメリカです)はその効果に懐疑的だったらしいですが、その仕上がりに驚いたという話。
それで後継のUBP-205ではここまでではないものの、筐体の高剛性化、低重心化、耐振動対策を施したということらしいです。
さて、まだ本体が冷えたままですが、早速状態チェック。
付属品に未使用のHDMIケーブルがありましたが、これは使用せず手持ちのソニー製HDMIケーブルをテレビに接続しました。
音声の方は、AVアンプからプリメインアンプにつないでいたRCAケーブルMOGAMI2534をそのまま流用しています。
チェック用のディスクは、やっぱりBABYMETALのLIVE AT LONDONか。
ディスクのマウントが早い。
BDP-105D側のボリュームを固定にしていたので、いきなりGX100から大音量が出たので焦りましたが、A-9MK2の音量を-25dbぐらいにしてまず音質を確認。
一言でいうと、勢いのあるなんとも濃い音が出てきました。
解像度はそれほど高いという感じではありませんが、中低域がぐいぐい出てくる。
アドオンのサブウーハー全くいりません。
油絵のような音。現代的なあっさりめで高解像度指向の音とは一線を画す。
なぜか一番変わったのが音場。
左右の広がりは変わらないものの、明らかに上下方向と奥行きが表現されるようになった。
ライブ音源ではボーカルが適度に奥に位置するようになり、ライブ感が増した。
こんなことってあるんですね。
映像は期待したほどの差はなし。コントラストがいまひとつかな。
使っているHDMIケーブルが普及品なので、ここはちょっと手を入れる必要がありそう。
続いて、SACDを久しぶりに聴いてみる。
ディスクは、元ちとせの「ノマド・ソウル」。CDとSACDのダブルレイヤー仕様です。
プレーヤーの設定でダブルレイヤーのSACDについてはSACD層の再生を優先にしているので、自動的にSACD層が再生されます。
ん、SACDってこんな音だったかな?
このアルバムを聴いたのは今使っているGX100ではなかったのですが、もっと柔らかく空気感みたいなものが感じられたのをはっきり覚えています。
そのイメージとなんかちょっと違う。
悪くはないんですけど、どちらかというとCDに近いカチッとした音の出方かな。
そこでPINK FLOYDの「The Dark Side of The Moon」にディスクをスイッチ。
CDに比較すると解像度が高く緻密な展開ですが、やはりDSDというよりはPCM的なかっちりした音。
さらに唯一所有しているDVD-AudioディスクであるEAGLESの「Hotel California」。
これもダブルレイヤー仕様ですが、2chと5.1マルチチャンネルです。
まずは2chを聴いてみる。
あれ、なんかこれも記憶の中の印象と違うな。
あまり驚きがない。2chの仕様は192kHz/24bitという正真正銘のハイレゾ音源。
初めて聴いたときは、その解像度と低音の出方に驚いたもんです。
その後PCオーディオを始めて、ヘッドフォンでハイレゾ音源とかも聴くようになったので、耳がすっかり慣れてしまったのかな。
5.1chの方も聴いてみましたが、プレーヤー内部で2chにミックスダウンされた音も2chと同様の印象。
うーん、これはちょっと期待外れ。
今度はCDを聴いてみる。
ディスクは最近チェック用に使用することが多い「T-TOC High Quality Sound Samples」。
T-TOCレコードのサンプル集。雑誌の付録です。クラッシック、ジャズ、ボーカルといろいろなジャンルの曲が入っていてチェック用にいいんです。
これはいいです。ヘッドフォンでかなり聴きこんでいますが、とてもよいと感じました。
音の出方についてはブルーレイと同じ傾向で、解像度は普通ですが中低域が厚く、なめらか。
特にボーカルものがいいですね、チェックなのを忘れて1曲まるまる聞き入ってしまいました。
音像が巨大になることもなく、定位もいい感じですが、高域の音の抜けは今一つです。
ちょっとアナログチックで、高音質の音源ではない古い音源も楽しく聴けそうです。
そういえばOPPOのDACもそんな音の傾向らしいので、このメーカーの音のつくりかたなのでしょう。
CDプレーヤーとしては10万円程度の専用機の実力派あると思います。
SACDとDVD-Audioのプレーヤーとしてはいまひとつだったのはチップのせいか、音の作りのせいか。
こうハイレゾ音源を生かすような音の作りになっていないというのは確かです。
オーディオプレーヤーとしてのチェックはさらに続き、今度はUSBメモリーにハイレゾ音源をコピーして、フロントにあるUSB端子に接続して聞いてみました。
手持ちのWAV、FALC、DSFを聴いてみました。
いつもヘッドフォンで聴いているハイレゾっぽい音が出てきました(当たり前か)。
ファイルの認識も非常にスムーズで、2バイト文字を使ったファイル名も文字化けせずちゃんと表示されるあたりは、ほぼPCと変わらない操作性です。
手持ちのUSBメモリーが4GBしかなく、巨大なハイレゾファイルが収まりきらないので、
余っていたDVD-Rに焼いてディスク経由で再生してみましたが、音としてはUSBメモリーと差は感じられません。
対応していないサンプリングレートのファイルなど再生できないファイルは自動的にスキップしてくれるのでとても便利。
PCオーディオ用のDAC BABYFACEが対応していないDSFファイルも難なく再生してくれます。
やはり音の味付けが濃いめのせいか、PCM系とDSD系の差があまり感じられない。
DSDのあのアナログ的な柔らかめのふわっとした空気感を期待していたので、そこはちょっと残念。
(つづく)
程度がよさそうなものが比較的リーズナブルな価格となっていますね。
外装の傷の程度で値段が若干違うものの、それほど大きな違いはないので、
中古品のなかでも状態の良いBDP-105D JAPAN LIMITEDを購入することにしました。
注文したらその翌々日には到着。
色はブラックです。元箱以外は付属品がフルにそろっており、本体には傷らしい傷はなく、
若干リモコンに使用感はあるものの、ほとんど新品という感じのものが届きかなり満足。
ただこれがアンプかと思うほど重い。
調べてみたら10kg超えとるやん。プリメインアンプA-9MK2とほぼ同じ重さ。BDP-105DJPから2kg増しです。
このBDP-105D JAPAN LIMITEDという機種の成り立ちがちょっと面白い。
OPPOの日本法人が国内専用のチューンとして発売したもの。
主な対策は、振動対策とマスタークロックアップグレード、高周波対策といったところです。
内部パーツを交換しているのは、クロックの水晶発振器ぐらいで、あとはアナログチューン。
振動対策は昔ながらの物量投入。タオックの鋳鉄インシュレーターを装備とは恐れ入る。
面白いのは内部の高周波対策として金属遮蔽だけではなく、電磁波を吸収する特殊な素材を使用しているところ。
BDP-105Dの基本性能はいいけど、ここをもうちょっと対策するとずっと良くなるからぜひやらしてくれ、という感じだったらしいです。
対抗機種パイオニアのBDP-LX88に対するOPPO日本法人の対抗策のようですね。
こちらの重量は14.8kgですからね。
OPPO本社(アメリカです)はその効果に懐疑的だったらしいですが、その仕上がりに驚いたという話。
それで後継のUBP-205ではここまでではないものの、筐体の高剛性化、低重心化、耐振動対策を施したということらしいです。
さて、まだ本体が冷えたままですが、早速状態チェック。
付属品に未使用のHDMIケーブルがありましたが、これは使用せず手持ちのソニー製HDMIケーブルをテレビに接続しました。
音声の方は、AVアンプからプリメインアンプにつないでいたRCAケーブルMOGAMI2534をそのまま流用しています。
チェック用のディスクは、やっぱりBABYMETALのLIVE AT LONDONか。
ディスクのマウントが早い。
BDP-105D側のボリュームを固定にしていたので、いきなりGX100から大音量が出たので焦りましたが、A-9MK2の音量を-25dbぐらいにしてまず音質を確認。
一言でいうと、勢いのあるなんとも濃い音が出てきました。
解像度はそれほど高いという感じではありませんが、中低域がぐいぐい出てくる。
アドオンのサブウーハー全くいりません。
油絵のような音。現代的なあっさりめで高解像度指向の音とは一線を画す。
なぜか一番変わったのが音場。
左右の広がりは変わらないものの、明らかに上下方向と奥行きが表現されるようになった。
ライブ音源ではボーカルが適度に奥に位置するようになり、ライブ感が増した。
こんなことってあるんですね。
映像は期待したほどの差はなし。コントラストがいまひとつかな。
使っているHDMIケーブルが普及品なので、ここはちょっと手を入れる必要がありそう。
続いて、SACDを久しぶりに聴いてみる。
ディスクは、元ちとせの「ノマド・ソウル」。CDとSACDのダブルレイヤー仕様です。
プレーヤーの設定でダブルレイヤーのSACDについてはSACD層の再生を優先にしているので、自動的にSACD層が再生されます。
ん、SACDってこんな音だったかな?
このアルバムを聴いたのは今使っているGX100ではなかったのですが、もっと柔らかく空気感みたいなものが感じられたのをはっきり覚えています。
そのイメージとなんかちょっと違う。
悪くはないんですけど、どちらかというとCDに近いカチッとした音の出方かな。
そこでPINK FLOYDの「The Dark Side of The Moon」にディスクをスイッチ。
CDに比較すると解像度が高く緻密な展開ですが、やはりDSDというよりはPCM的なかっちりした音。
さらに唯一所有しているDVD-AudioディスクであるEAGLESの「Hotel California」。
これもダブルレイヤー仕様ですが、2chと5.1マルチチャンネルです。
まずは2chを聴いてみる。
あれ、なんかこれも記憶の中の印象と違うな。
あまり驚きがない。2chの仕様は192kHz/24bitという正真正銘のハイレゾ音源。
初めて聴いたときは、その解像度と低音の出方に驚いたもんです。
その後PCオーディオを始めて、ヘッドフォンでハイレゾ音源とかも聴くようになったので、耳がすっかり慣れてしまったのかな。
5.1chの方も聴いてみましたが、プレーヤー内部で2chにミックスダウンされた音も2chと同様の印象。
うーん、これはちょっと期待外れ。
今度はCDを聴いてみる。
ディスクは最近チェック用に使用することが多い「T-TOC High Quality Sound Samples」。
T-TOCレコードのサンプル集。雑誌の付録です。クラッシック、ジャズ、ボーカルといろいろなジャンルの曲が入っていてチェック用にいいんです。
これはいいです。ヘッドフォンでかなり聴きこんでいますが、とてもよいと感じました。
音の出方についてはブルーレイと同じ傾向で、解像度は普通ですが中低域が厚く、なめらか。
特にボーカルものがいいですね、チェックなのを忘れて1曲まるまる聞き入ってしまいました。
音像が巨大になることもなく、定位もいい感じですが、高域の音の抜けは今一つです。
ちょっとアナログチックで、高音質の音源ではない古い音源も楽しく聴けそうです。
そういえばOPPOのDACもそんな音の傾向らしいので、このメーカーの音のつくりかたなのでしょう。
CDプレーヤーとしては10万円程度の専用機の実力派あると思います。
SACDとDVD-Audioのプレーヤーとしてはいまひとつだったのはチップのせいか、音の作りのせいか。
こうハイレゾ音源を生かすような音の作りになっていないというのは確かです。
オーディオプレーヤーとしてのチェックはさらに続き、今度はUSBメモリーにハイレゾ音源をコピーして、フロントにあるUSB端子に接続して聞いてみました。
手持ちのWAV、FALC、DSFを聴いてみました。
いつもヘッドフォンで聴いているハイレゾっぽい音が出てきました(当たり前か)。
ファイルの認識も非常にスムーズで、2バイト文字を使ったファイル名も文字化けせずちゃんと表示されるあたりは、ほぼPCと変わらない操作性です。
手持ちのUSBメモリーが4GBしかなく、巨大なハイレゾファイルが収まりきらないので、
余っていたDVD-Rに焼いてディスク経由で再生してみましたが、音としてはUSBメモリーと差は感じられません。
対応していないサンプリングレートのファイルなど再生できないファイルは自動的にスキップしてくれるのでとても便利。
PCオーディオ用のDAC BABYFACEが対応していないDSFファイルも難なく再生してくれます。
やはり音の味付けが濃いめのせいか、PCM系とDSD系の差があまり感じられない。
DSDのあのアナログ的な柔らかめのふわっとした空気感を期待していたので、そこはちょっと残念。
(つづく)