○ハイレゾでどうしても聴きたいタイトルがついに出てきた
PCオーディオを初めてからというもの主にCDのリッピング音源を中心に聞いてきた。
リッピングソフトはずっとExact Audio Copyである。
Exact Audio Copyで参照していたメタデータベースがなくなって、曲名の自動設定ができなくなり、どうしたものかと思っていたが、別のデータベースを参照することができることが分かり、現在に至るまで使い続けている。
プレーヤーソフトはJPLAY FEMTOにしてからはこれだけ。
ただ、使っているDAC RMEのADI-2 DACとの相性なのかハイレゾが再生できない。
ごくまれにハイレゾを再生する必要がある場合は、HYSOLIDを使っている。
ハイレゾ音源は特に必要性を感じていなかったので、ハイレゾ対応のプレーヤーソフトを真剣に考える必要もなかった。
しかしである。
虫の知らせか、何げなく「そういえば山城祥二って今何をやってるんだろう?」と思い立ち、インターネット検索をしたら発見してしまった。
山城祥二が録音指揮をしたあのブルガリアンボイス「THE PHILIP KOUTEV NATIONAL FOLK ENSEMBLE」がハイレゾで配信されているではないか(しかも2015年から)。
配信サイトは、e-onkyo。ファイル形式は3種類。
①192kHz/24bitのWAV
②5.6MHz/1bitのDIFF
③11.2MHz/1bitのDIFF
1/2インチのアナログマスターテープの音源を11.2MHzでDSDリマスタリングしてある。
これだよ、これ。
このアルバム、CD音源でも圧倒的なのだが、この音源をSACDで聴けたならとずっと思っていたが、それが配信で実現した。
1988年の録音でアナログでも録音していたのが幸いしている。
正確に言うと、録音の現場もアナログからデジタルへの切り換わりの時期で、デジタル録音とアナログ録音を同時に行っている。
CDのほうはおそらくデジタル録音のマスターを使っていると思うが、なぜアナログ録音を同時に行ったかというと、アンチCD派(20kHz以上をカットしてあることが理由)である山城祥二のこだわりで当時LPレコードでも発売していた。
しかし、当人も認めているとおり、20kHz以上の音がLPレコードに収録されていたとしても、それを再生することは極めて困難。
アナログレコードをちょっとでも扱ったことのある人なら分かるはず。
可能だとしても、機器にとてつもない金額がかかってしまう。
しかし、この音源録音から30年あまり、デジタル技術も進歩して、アナログマスターからデジタルマスター(DSDマスター)に変換するということが可能となった。
アナログマスターといっても磁気テープなので劣化するし、そもそもアナログマスターを再生するプロ用の機器がなくなってきて再生自体が困難になる前に、劣化しないデジタルマスター化(DSDマスター化)をしてしまおうという動きはでてきている。
今回もレコード会社に保存してあったアナログマスターを11.2MHzDSDマスターにしたという。
そして、そのほぼマスターそのものの音源が配信という形で個人が購入できる時代になった。
あー、生きててよかったな。
○まともに再生できるプレーヤーソフトがない(個人的に)
これまでハイレゾ再生は特に必要性はなかったが、これはどうしても手に入れて聴きたい。
さて、現実問題としてこれを聴こうとするとどうすればよいのか。
JPLAYがあるのだからJPLAYで再生できることに越したことはない。
ADI-2 DACとJPLAYのマニュアルを読み返してみたが、やはりどちらのDSD再生に対応しているはず。
ADI-2 DAC+JPLAYで検索をしたところ、JPLAYのコミュニティが引っかかり、やはりというかADI-2 DAC+JPLAYの組み合わせだと、44.1kHz/16bit以上のソースの再生が出来ないという書き込みを発見。
ADI-2のドライバーに問題があるみたい。
回避方法としてはADI-2のドライバーを使わず、PCとADI-2の間にDDCをはさんで同軸デジタルでADI-2へ入力すればいいらしいが、今さらそんなことはやってられない。
もはや単体のDDCは絶滅危惧種である。
そうするとHYSOLIDか。
そういえば、電話のシステムを見直した際にHYSOLID をメインスマホのOPPO Reno5Aにインストールして以来聴いていない。
念のためにHYSOLID でハイレゾ音源を再生すると、再生ボタンを押してしばらくするとアプリが落ちる。
ああ、インストールしてからColorOSのアップデートがあったからなのか、ついにだめになったようだ。
無料アプリの悲しいところ、OSのアップデートに対応し切れていない。
ハイレゾで聴きたいソースがないからとりあえず無料のソフトで間に合わしてきたが、本気で聴きたいソースが出てきた以上、有料のものも含めて再生ソフトを再検討すべきなのだろう。
○2022年のプレーヤーソフト選び
ハイレゾも再生できるプレーヤーソフトを以前も検討したことがあるが、めぼしいものは現在も変わっていないようだ。
①foobar2000
以前からある定番の無料ソフトだが、出てくる音が固く全く好みじゃない。
②HQ-Player
これも以前からある定番ソフト。高音質再生に特化しているため動作が重いとの評判。
③Audirvana
Macではおなじみのソフトであるが、割と最近Windows版が出て選択肢に入るようになった。いったんサブスク専用のソフトになったが、日本では対応しているストリーミングサービスがないことから、買い切り版(永久ライセンス版)のソフトが日本専用でリリースされた模様。
ある程度動作が安定していてサポートも受けられることを考えると、②か③しかないのだが、②はかなり高額。
既に型落ちになっているHQ-Player3 Desktopでもかなりのお値段であるが、最新版のHQ-Player4となるともうちょっとコンシューマー用とは思えない価格設定になっている。
③は買うなら買い切り版となるが、これも②ほどではないがそこそこの価格になっている。
さてどうしようか。
Audirvanaには30日の無料トライアルがあり、我がPC環境でうまく動くか試せるので、まずはこれで行ってみるか。