112: 『続日本絵巻大成19 土蜘蛛草紙・天狗草紙・大江山絵詞 』影印「天狗草紙」「解説」
「天狗草紙」 延暦寺巻 延暦寺巻詞書 園城寺巻 東寺巻 三井寺巻A 三井寺巻B
「天狗草紙」
延暦寺巻
延暦寺巻詞書
園城寺巻
東寺巻
三井寺巻A
三井寺巻B
続日本絵巻大成19 土蜘蛛草紙・天狗草紙・大江山絵詞
1984/04
182ページ ¥29,400
中央公論社
B4判
延暦寺巻詞書
延暦寺巻詞書 はじめの部分
園城寺巻
園城寺巻
尤 尤 尤 尤…
「そうだ」「そうだ」「そうだ」「そうだ」…
と,各自が言っている。
園城寺巻
三井寺の鐘が描かれている
俵藤太物が竜宮城からもらい、三井寺に奉納したとされる。
鐘の音は平家物語のように響く。
ゴーン ゴーン~~
諸行無常 諸行無常~~
『俵藤太物語絵巻―チェスター・ビーティー・ライブラリィ所蔵』 (甦る絵巻・絵本) 影印(7枚)
園城寺巻
「天狗草紙」では雅楽を奏でたり,舞楽、田楽を舞う絵が多く描かれている。
楽の音は山々にこだまする。
明らかに異様な天狗の姿
だが先頭の聖にはその姿は見えない。
この後聖は天狗によって木に吊るされ、狩人の助けられる。
驚いたことに高僧と見たのは魔界の天狗たち
恐ろしい計画
「仏法を障碍しょうがいせん」
障碍=さまたげること。
今回 絵 省略
狼藉三昧 ろうぜきざんまい
詞書
「畜生道の業因」
椀に持ったものを手づかみする者
ひつ から直接飯をわしづかみするもの
今回 絵 省略
「一編房、あをひで人を信ずるは、そらより花のふればなりけり」
空より
散華~~
今回 絵 省略
次の絵は僧が裾をまくり上げられ,女が竹筒を差し込んでいる。
一編上人の小便を乞う人びと。
「万の病の薬にて候」
今回 絵 省略
舞踊
ささらを打ち鳴らしておもしろおかしく舞う。
絵には知らない曲名あり(省略)
東寺巻 今回 詞書 絵 全て省略
南大門
今様を謡う
舞楽
「狛鉾」青い装束(右方の舞)
楽屋
雅楽
東寺から
高野山へ
全体に美しい絵画性の高い絵
三井寺巻A
今回 絵 省略
三井寺
信誉の智厳房
障子に人影
学問の邪魔だと立腹
手元にあった鋭う小刀で障子越しに斬りつける
実は学生
学生の鼻が切り落とされる
こわ~~
僧俗、天狗に入り乱れて,一座の歓をつくしている
盃散乱
酔態
『猩猩』ではないが、かなり酔っている。
三井寺巻A
京の四条河原町の風景
肉を食す民
差別される人びとをも描き出す
生肉を餌に,天狗を捕まえる
手に釣り針が引っかかり,落ちる天狗
すばしこく駆け寄り,天狗の頭をひねり殺す
今回 絵 省略
無関心に昼寝する尾の長い犬
今回 絵 省略
雅楽を奏でる天狗僧
「天狗草紙」について
天狗は、天上や深山に住む妖怪
中国では,流星、山獣の一種
→ 日本に入り,修験僧と結び付いて想像される
山伏姿
赤い顔
高い鼻
翼
手足の爪が長い
神通力
飛行自在
「天狗草紙」南都北嶺の大寺の僧侶の驕慢(奢り)を,天狗に例えて諷してつくられた絵巻。
『倶舎論くしゃろん』に説く次の七種を天狗に見たてている。
慢
過慢
慢過慢
我慢
増上慢
卑慢
邪慢
次の寺の僧侶を持って,それにあてている
倶舎論とは (ウィキ)
仏教哲学の基本的問題を整理したもの
界品(かいぼん) - 存在の種類 (ウィキ)
根品(こんぼん) - 存在現象の活動
世間品(せけんぼん) - 世界の構成
業品(ごうぼん) - 有情の輪廻の原因となる業
随眠品(ずいみんぼん) - 有情の煩悩
賢聖品(けんしょうぼん) - 悟りの段階
智品(ちぼん) - 智慧
定品(じょうぼん) - 禅定
破我品(はがぼん)
興福寺
東大寺
延暦寺
園城寺
東寺
山伏
遁世の僧侶 とんせい の…
遁世とは (大辞泉)
1隠棲して世間の煩わしさから離れること。「―して庵をむすぶ」
2 俗世間を逃れて仏門に入ること。出家。とんせ。
遁世者とは (大辞泉)
1俗世をのがれて仏門に入った人。世捨て人。
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