乱鳥の書きなぐり

遅寝短眠、起床遊喰、趣味没頭、興味津々、一進二退、千鳥前進、見聞散歩、読書妄想、美術芝居、満員御礼、感謝合掌、誤字御免、

『イラン人は 神の国イランを どう考えているか』  草思社

2008-08-29 | 読書全般(古典など以外の一般書)

(写真はイラン女性。アブヤネにて)

 

記録だけ  

 

2008年度 100冊目  

 

 『イラン人は 神の国イランを どう考えているか』

 

  

 レイラ・アーザム・ザンギャーネ 編

 白須 英子 訳

 

 発行所 株・草思社

 2007年2月28日

 231ページ 1800円+税

 

『イラン人は 神の国イランを どう考えているか』を楽しむ。

 学者や研究者や作家や哲学者、編集者やジャーナリスト、映画監督や女優などの目を通して、イランを考え紹介した本書は、知らないことガ多く書かれており、知らないイランを発見できた。

 

 ジェンダー問題や結婚(16歳→9歳)、服装やマネキン。革命前と後の変貌、人種差別の問題やそれに対するイラン人の感覚。宗教感や生活と密着した詩の話など興味のある話が多い。

 

 現代中東芸術文化誌『ビドィン』編集者の ネガール・アーズィミーの出だしの言葉は印象深い。

 また、イランが パンクロックや服装倒錯、テレビの実録番組の発祥地だったことは知らなかった・・・。

 

 上に載せた映画監督とは キャーロスタミーのこと。

 この項目に至っては質問形式ですすめられていたが、この質問内容が私には楽しい^^

 興味深い内容であり、また 私がこれまでキャーロスタミーやイラン映画に対して感じていたことが解消できるといった素晴らしい項目だった。

 

 最後になりましたが、この本も近くの図書館から他の図書館に頼んで取り寄せて頂いたものです。

 関係者の方々に心より御礼申し上げます。

 ありがとうございました。

 

 

   

 

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『宮田登 日本を語る 11  女の民俗学』  吉川弘文館

2008-08-28 | 民俗学、柳田國男、赤松啓介、宮田登、折口信夫

(写真は京都の東福寺にある雪舟寺。私の好きな寺の一つ。)

 

記録だけ  

 

2008年度 99冊目  

 

 『宮田登 日本を語る 11  女の民俗学』

 

  

 宮田登

 発行所 吉川弘文館

 2006年12月10日

 217ページ 2730円

 

 『宮田登 日本を語る 11  女の民俗学』を読む。

 こちらも、面白い。 

 歌舞伎に『女殺油地獄』は民族学的にも非常に重き意味合いがあるんだな。

 去年の七月に、大阪の松竹座で仁左衛門丈の『女殺油地獄』を三度ばかり観ていたので、宮田氏の書いてあることが手に取るように分かったよ。

 芝居も見ておくものだな^^

 

 女の霊力関係の本は、以前に同作者で読んでいたので、わかりやすかった。

 他にも早乙女祭や繭、女の家、持ち場ナ、おしら様、喜界島やいろんな話がいっぱいで・・・興味は尽きなかった。

 

 先日読んだ宮田登 日本を語る 7 も、良かったが今回も印象深い。

 ただ、宮田登 日本を語るは近くの図書館には無かったので、他の図書館に借りていただいたんだ。

 ちょうど手に届くまでに一ヶ月半もかかっちゃったので、次に頼むとすれば十一月だな。

 それまで宮田登氏のホントもお別れかと思うと、少し寂しいな。

 

 

 下は宣伝のようになっています。

 ・・・が、お金儲けはしておりません(笑み)

 自分の記録のためにアドレスを貼っています。

 http://www.yoshikawa-k.co.jp/miyata1.htm  

 宮田登シリーズ 全16巻 案内HPより

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『絵で見るたのしい古典 8 東海道中膝栗毛』

2008-08-28 | 十返舎一九

(写真は京都の東福寺にある雪舟寺。私の好きな寺の一つ。)

 

記録だけ  

 

2008年度 98冊目  

 

 『絵で見るたのしい古典 8 東海道中膝栗毛』

 

  

 川上 親考 編集

 学研

 1993年5月22日

 64ページ セット価格 20600円(全8巻)

 

 一九画の絵もあり、東海道中膝栗毛のアウトラインがつかめて 楽しめる。

 余談だが、十返舎一九は、先代の仁左衛門丈(13代目)のようないい男である^^V

 そうと知ると、『東海道中膝栗毛』を岩波か小学館の古典全集で読みたくなるな^^♪

 げんきんなものだ・・・。

 

 

 

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ピンク・フロイドが ポーラー音楽賞受賞

2008-08-28 | 舞台・音楽 雑感メモ

 

  ピンク・フロイドが ポーラー音楽賞受賞

 

 納得いくよね。

 彼らの音楽は現代美術或いは抽象絵画のようで、視覚に訴えて 非常に美しい。

 演奏のうまさの中でおっちゃんのような太い声のアンバランス感が、重厚さを増しているんだ。

 良くわかんないけど、そんな感じがするな。

 ピンクフロイドも好きで、今でもよく聴くよ。

 かなり好きだな。

 

 ポーラー音楽賞とは、音楽界のノーベル賞を目指して設立されたらしいんだ。

 それをロックグループがとっちゃうんだもの、ロックも捨てたものじゃないよね^^V

 正確に言うと、 英国のプログレッシブ・ロック・バンドかな。

 ピンク・フロイドのメンバーや米国のオペラ歌手ルネ・フレミングら 二組が受賞した。

 オペラ歌手と肩を並べた訳だ。

 こりゃこりゃ・・・

 クラッシックだけが音楽とのたまう お堅い方たちにとっては、ショックなんだろうな^^

 音楽は心地よけりゃ、どんな分野でも良いもんだよ♪

 私はクラッシックやもっと古い音楽、ブリティッシュロックやJazz、それに邦楽(古典音楽)も好きだな^^

 

 ポーラー音楽賞はこれまでにも、キース・ジャレットやソニー・ロリンズ他多くが受賞したらしい。

 キース・ジャレットは学生時代に京都会館に聴きに行った。

 ソニー・ロリンズもレコードを何枚か持ってるよ。

 おっと、こちらはJazzだよ^^

 

 ポーラー音楽賞の授賞式は26日、スウェーデンで開かれた。

 式典ではスウェーデンの楽団がピンク・フロイドの各曲を演奏だって。

 すごいな!

 アルバム『ザ・ウォール』収録の「アナザー・ブリック・イン・ザ・ウォール」が奏でられたそうな^^

 聴きたかったな。

 

 ちなみに 賞金は100万スエーデクローナ?

 なんと 訳1870万円だってさ。

 そういうと本日発表のロトシックス、4億なんでしょう@@;;

 あやかりたいけれど・・・

 くじを買わなきゃ、当たりませんよね ><;;

 

 

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『宮田登 日本を語る 7  霊魂と旅の フォークロア』  吉川弘文館

2008-08-27 | 民俗学、柳田國男、赤松啓介、宮田登、折口信夫

(写真は京都の東福寺にある雪舟寺の庭。私の好きな寺の一つ。)

 

記録だけ  

 

2008年度 97冊目  

 

 『宮田登 日本を語る 7  霊魂と旅の フォークロア』

 

  

 宮田登

 発行所 吉川弘文館

 2006年8月10日

 232ページ 2730円

 

『宮田登 日本を語る 7  霊魂と旅の フォークロア』を読む。

 楽しかった。

 やはり宮田登氏は好きだな!

 今年はこの宮田登氏と木々高太郎氏に恋しちゃったって感じかな。

 加えて安部公房先生、ジェラール・フィリップ(俳優)なども好きなんだけど、みんな 亡くなられているんだ。

 夫だけは健在。とっても幸せですよ^^V

 

 記録とは随分離れてしまいましたが・・・、少しは元に戻しましょう。

 

 宮田登 日本を語る 7 も、各章毎に興味深い記述が多かった。

 本来目身などをとりながら読むべき内容だが、気楽に楽しむ。

 だいたい7,8時間で読んだが、家族に言わせると、

「はやすぎる。もっとじっくり読んだ方がいいよ。」

だそうである。

 少しは気を心にとどめておこう・・・。

 

 気になる部分があるので、本の一部だが メモ書程度に書きとどめておきたい。

 

 「Ⅰ 霊魂の行方」

 盆や盆踊りの意味、知らなかったな。

 祖霊信仰 も面白い。

 

 「Ⅱ 墓と埋葬」

 土葬や火葬、骨信仰、石塚や森や寺、軒下など興味深い話が多い。

 野送りの意味、埋め塚、捨て墓→礼状の成立などは強烈に印象が強い。

 通夜、友引、喪服の色(元は白・晴れ着→明治以降 黒)

 ケガレ(気離れ→気戯れ)

 

 「Ⅲ 旅のフォークロア」

「霊魂の飛翔」の旅

 柳田圀男 「たべ」→「給う」「賜われ」

            →「他の火説」(手火)

 人は旅することで神になる、旅の意味

 流行神の移動(疱瘡神など)

 代参と山伏信仰(火渡り→金集め)

 遍路型文化と意味

 

 宮田登 日本を語る は全部で16巻。 宮田登詩の書き上げた本の一部に過ぎないという。

 2000年に亡くなられているが、どんな方だったかを想像すると心が弾む。

 できれば講演や授業を聴いてみたかった・・・。安部公房先生との思い出のように いっしょにお茶でもしたかったと、悔しい思いである。

 家族にじゃれごとのたまうと、夫苦笑するなり・・・。(笑み)

 

 

 宮田登 日本を語るは きっと全巻読むな^^V

 

 

 下は宣伝のようになっています。

 ・・・が、お金儲けはしておりません(笑み)

 自分の記録のためにアドレスを貼っています。

 http://www.yoshikawa-k.co.jp/miyata1.htm  

 宮田登シリーズ 全16巻 案内HPより

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音楽

2008-08-26 | 舞台・音楽 雑感メモ

 

 最近、自宅で音楽を聴くことが多い。

 いや、時間が長いと言う方が正確だろうか・・・。

 

 CDなどではなく、LPレコードをかけている。

 別段、コードのジージーが好きといった訳ではない。

 CDに落とされてないものが多いため、レコードを利用しているに過ぎない。

 

 毎日いろいろなものをかけているが、一面20分足らずで裏返し、また取り替えといった作業が、面倒だ。

 昔はこの凝縮された20分間に、夢を抱いていたというのに・・・。

 

 ここのところ 家中の『John Dowland』をいっぱい引っ張りだしてきて、たて続けに聞いていることが多い。

 リュート音楽やシャークスピア音楽やリコーダーも好きでよく口ずさんでいるが、『John Dowland』も20代から好きで、よく聴いている。

 結構古い教会音楽や、8月に『A CHRISTAMAS SEQUENCE』を聴くのも、世間とテンポがずれていて楽しいものだ。

 なんのことはない、自分の空間は自分で作りあげたいという単純な感覚だけで生きているのだろう。

 

 先日『三つのオレンジへの恋』を久しぶりに引っ張り出してきた。

 指揮者がオーマンディのもので、一般的リーズナブルなLPではあったが、大学生のころは大のお気に入りだった。

 しかし、小説の方は・・・まだ読んでない。

 『三つのオレンジへの恋』は200回はゆうに聴いているLPの音は、見事にかすれていた。

 もう、限界だな。

 AmazonでDVDを探すと、4種類ほど取り扱いがあった。

 欲しいな^^

 

 今月初めから半ばまでは 『LE CHANDOSONNIER CORDIFORME』ばかりをかけ続けていた。

 お目覚めに一曲とばかりに凝っていると、家族に、

『朝は小さくして。』

とたしなめられた。

 乱鳥、大人気が無かったか・・・、と反省。

 

 さぁて、今日は何を聴こうか・・・。

 考える前に、洗濯が洗いあがったようなので、干してこよう・・・。

 

 これが、

    現実

      である^^♪

 

 

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『イランのむかし話』  マレク=モハンマドの冒険 ほか  井本英一 翻訳

2008-08-23 | 読書全般(古典など以外の一般書)

(写真はイランのゴレスレーン宮殿のタイル画。ゴレスレーン宮殿には、一人で訪れ、ゆっくりと半日近くを過ごした。)

 

記録だけ  

 

 2008年度 96冊目  

 

   大人とこどものための 世界のむかし話 9
 
  『イランのむかし話』  マレク=モハンマドの冒険 ほか
  

 

 

 井本 英一 翻訳 

 偕成社 株

 1990年4月 第1版 

 170ページ 1500円+税

 

 

 読みながら、とても幸せな時間を持つことができた。

 タイトルにもある「マレク=モハンマドの冒険」をはじめとして 物語が十編。

 ギリシャの影響を受けたものも多いという。

 参考までに、載せられていたお話を記録しておこう・・・。

 

 うつくしいくつやのむすめ 1

 こじきの親方アッバース 2

 マレク=モハンマドの冒険(前出) 3

 とんまなニワトリ売り 4

 術師としば刈りの若者 5

 がみがみやのファーテメ 6

 おかゆになった大臣 7

 ペムーニーとエスカルダン 8

 はげの男は利口 9

 犬になったむすめ 10

 

 

「とんまなニワトリ売り」はエスファハーンを思い浮かべながら、納得して楽しんだ。物語とはいえ、本当にありそうな話に感じるのはなぜ?

 

「術師としば刈りの若者」は相手がオオカミになって姿を変え・・・若者は一本の針になって地面をもぐる・・・の下りなどは、現在の映画を見てるようで、スケールか大きく楽しい。こういった話は、砂漠などのある中東に多いのだろうか。話は飛ぶが、日本でも『針』とか『箸』といったものには独特の観念があることは、以前宮田登氏の本で読んだことがある。イランでも針に対しては独自の観念があるのだろうか・・・。

 

「おかゆになった大臣」は、かちかち山をさらに これでもかこれでもかと残酷にした感じで、結構残酷。

 

「はげの男は利口」をはじめいくつかの出世話も、欧州話でも読んだことがある。また、「犬になったむすめ」は、グリム童話などの『皮かぶり』の関係のいくつかの話を思い出した。しかしイランの「犬になったむすめ」の方は父娘の親近相姦手前のような内容は含まれない。

 

 好き勝手に記録していますが、『イランのむかし話』  (マレク=モハンマドの冒険 ほか) はとても楽しく、時間がたつのも忘れて読んでしまいました。

 翻訳をなさっている 井本 英一先生が、1~10総ての物語に、わかりやすくて詳しい説明を付けておられます。

 それを読むと、今まで知らなかった発見が多く、楽しみも増します。

 解説を念頭に置きながら、もう一度味わって楽しんでみたいと思います。そうすることによって、民話から、何らかの中東的なフォークロアが感じられることでしょう・・・。そんな気がいたします。

 

 先ほども書きましたように、大人からこどもまでの多くの人が、気軽に楽しめるのですが、内容の濃い昔話の好きな人には魅力的な良書だと思います。

 お話の好きな方は、一度読んでみて下さい。

 きっと楽しい充実した時間をすごすことができると思います。

 昔話の好きな方への、お勧めの一冊です。

 

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『神秘と詩の思想家メヴラーナ―  トルコ・イスラームの心と愛』 西田今日子訳 丸善プランネット株

2008-08-23 | 読書全般(古典など以外の一般書)

 

(写真はイランのテヘラン。モザイクやタイル画の素敵なゴレスレーン宮殿の窓。)

 

記録だけ  

 

 2008年度 95冊目  

 

 
 
   『神秘と詩の思想家メヴラーナ―
           トルコ・イスラームの心と愛』 
  

 

 

 イェニテルズィ、エミネ 著

 西田 今日子 訳

   1971年東京生

   武蔵野美術大学

   宝飾・貴金属加工業に従事

   現在、宝飾品企画・加工「かざりや」主宰

 丸善プランネット 株

 2006年6月20日 第1版 

 385ページ 3150円

 

 

 尊敬しているお一人のT様にお教えいただいて、読むことができました。

 ここに感謝申しあげます。

 ありがとうございます。

 

 

 私はこれまで メヴラーナ―(ヨーロッパが侵略と覇権争いに明け暮れていた中世期)という名を知らなかった。

 まぁ世間知らずで、何も知らないのだから、当然のことだ。

 教えていただいた『神秘と詩の思想家メヴラーナ―  トルコ・イスラームの心と愛』は、図書館で手に入れようと思えばゆうに一ヶ月はかかりそうだ。

 幸いにして、子供の通う大学にあった。

「付属図書館なのだけれどね、書庫だったよ。 『大学院 AA研究科』のものでね、周りには結構珍しい本が並んでいたよ。中東関係の本が多かったな。」

などと、図書館事情を話してくれる。

『そうなの。』

と、意味もない相づちとともに 礼を言う。

 聞き流してはいたものの、AA研究科っていったい何だろう・・・。アジアアフリカ研究科だろうか・・・。AhouのAtasiには分からない。

 

『神秘と詩の思想家メヴラーナ―  トルコ・イスラームの心と愛』は面白く、深かった。

 馬鹿な私がどこまで分かっているかは別問題として、兎に角一言一言が心にしみこんでくる。

 言葉も日本語訳とはいえ、美しく、美味く工夫されているせいか、鳴り響く。

 

 第5章のメヴラーナの影響には特に興味を感じた。

 メヴラーナ教団について詳しく書かれていた。

 一度は見たいと思っていたセマーはここから始まったらしい。

 イラン人も身につけるカリグラフィーは個々で学問として習得されていたんだな。

 メヴラーナ学舎は

  イルム(学問的知識)

  イルファーン(直感視)

  アダブ(教養・礼儀作法)

  神秘学、宗教、文学、音楽、カリグラフィー他、学問を修得する場として機能したと記されている。

 

 中でも私の心をとらえたのは、優美な比喩的伝統的言い回しの部分。

 これには、心を奪われてしまった。

 例えば、

  「炎(蝋燭)を消して」 → 「炎(蝋燭)を楽にしてあげて」

  「明かりをつけて」 → 「明かりに目をさますように伝えて」

                「明かりに告げて」

  「死者を埋没する」 → 「死者に磨きを輝かせる」

  「私」 → 「この貧しきもの」

   もし、私と行ってしまった場合 → 「呪われよ、この自我よ」

という具合。

 

 トルコで息づいたメヴラーナ―の言葉の数々は、実はペルシャ語で記されていたという。

 ペルシャ語が一番格調高いためだという。

 

 ペルシャ語で表現されたメヴラーナ―の言葉は、物語の部分を省いて、やがて詩の部分が一人歩きした傾向にあるという。

 去年 一人でバーバーターヘル廟に訪れた。

 イランの誇る詩人である バーバーターヘルも、メヴラーナ―を尊敬して影響を受けていたという。

 今では イラン人はメヴラーナ―にかなりの影響を与えられているという。

 

 メヴラーナ―は我が家の書棚にも二種類 十数冊並んでいた。

 ただし、ペルシャ語のものと英訳のもので、分厚くてかなりの冊数。

 本当はこんなにも長い内容なんだと思うと、教えの深さに驚くばかりだ。

 日本人の宗教観は、中東のそれとはかなりずれている。

 しかし宗教はともかく、人間の指針に触れる部分や、芸術、教養、品の部分では、今一度しっかりと見つめ直す必要を感じる。

 イランでは、ハーフェズ廟やバーバーターヘル廟、サーディ廟に行くと、一般のイラン人が声高らかに、まるで歌でも歌うかのように、詩を読み始める。

 優雅な調べが廟の中でこだまし、響きあう中で、中央に置かれた詩人の棺は、自分の創造した言葉の調べを聴き、眠りについているのである。

 メヴラーナ―はイランのそういった時間の流れの手助けの一部をしたのかも知れない。読み終えて、そんな風に感じるのである。

 

 最後になりますが、間違った内容や不愉快な表現などがございましたら、お教え下さいましたら嬉しいです。

 皆様、最後までお読み下さいまして、ありがとうございました。

 

 

  第1章 メヴラーナの生涯

 第2章 メヴラーナという人物―彼にまつわる逸話から

 第3章 メヴラーナの作品

 第4章 メヴラーナの思想

 第5章 メヴラーナの影響

 第6章 総論

 第7章 メヴラーナの言葉

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ハムナプトラ 3  The Mummy: Tomb of the Dragon Emperor

2008-08-22 | 映画

 

   ハムナプトラ 3

   The Mummy: Tomb of the Dragon Emperor

 

 

 

  2008年 アメリカ映画  1時間52分

 監督 ロブ・コーエン

 脚本 アルフレッド・ガフ

     マイルズ・ミラー 

 

 この映画の好きさ ★★★★★ ★★★☆☆

 娯楽度 ★★★★★ ★★☆☆☆

 満足度 ★★★★★ ★☆☆☆☆

 歴史的背景 ★★★☆☆ ☆☆☆☆☆

 (昔々あるところに・・・といった感覚で見ると

             ★★★★★ ★★☆☆☆)

 楽しさ ★★★★★ ★★★☆☆

 馬鹿さ加減 ★★★★★ ★★★☆☆

 話の展開 ★★★★★ ★☆☆☆☆

 ラストの音楽 ★★★★★ ★★★★★

 ラストの字幕デザイン ★★★★★ ★★★★★

 

 

 中国の背景や 雲南省に近いシャングリラが気になって、『ハムナプトラ 3』を見ることに決め込んでいた私。

 開演40分前に 急に、

「映画に行こう・・・。」

「ま、いいか。」

ってな乗りで、散歩がてら 家族と映画に行く。

 根をつめて仕事をしていた家族にとっては、いい気分転換になったのではないだろうか・・・と、かってに決め込んでいる。

 とんだ都合の良い 良妻気取りである。

 

『ハムナプトラ 3』は楽しく、大いに笑い転げた。

 時代的な矛盾は感じるものの、娯楽映画としては、見事に楽しい。

 夫婦間のコメディ性もアメリカ映画といった軽い乗りで、お気軽だ。

 

 初めの方で男性が双眼鏡を(多分)上下逆さに見ていたの、あれはいいのか?といった 一人つっこみも、楽しいものだ。

 

 竹に記された象形文字は亀甲文字とトンパ文字で意見が分かれた。

 私は、シャングリラということを考えると雲南省に重きを置きたい。よって、トンパ文字ではないかと思うのだが。

 竹を南京玉簾のように門型に広げ、呪文を唱えた場面も、トンパ先生の頭のかぶり物に似ているではないか・・・といった訳の分からないこじつけ。

 いずれにせよ呪術的要素を含んだ象形文字ということで、どちらの文字でもこだわらぬ方が、精神的開放感がある^^

 

 

 こりゃこりゃ!

 いくらコンピュータでできているとはいえ、兵馬俑をあんな具合に破壊してしまうのは、どうかな?

 制作者のひょうひょうとした感覚の怖さに、或意味現代恐怖を感じてしまった。

 あのような貴重な兵馬俑をゾンビ化すると行った感覚は、私には考えられないな。

 だが、これは 或意味素晴らしい取り組みともいえよう。

 上海の近代的社会の中で、こういった文化遺産を対比させ、いつの時代に対しても闘いといった感覚を持たらせる描き方は、秀逸ともいえる。

 それは小出楢重画伯が女性という被写体の腰部分を、ぞうきんのねじれと同じ感覚を持ち、描くといった感覚に近いか・・・。或意味、類似点を感じる。

 こういった客観的立場から、映画制作に取り組むことも、基本的でいいのかも知れない。

 

 私は『ハムナプトラ 3』を見る上で、一つのテーマを持っていた。

 シャングリラをどのように描くのか。これはかなり難しい。自分の描く理想郷を描くのか、古典的に調べ、練り上げて制作を試みるのか・・・。

 制作者の感覚によって、全く違ったものになるはずである。

 そして『ハムナプトラ 3』では後者の立場をとられていた。

 映画の中で描かれたシャングリラに対しては、私は意見を持たない。

 私は私の シャングリラをしっかりと持っているつもりだから。

 雲南省近くのシャングリラには以前から行ってみたいと思っていた。

 だが、現実問題として、そうたやすく願いが叶うものではない。

 どのように観光地として、或いは自然をうまく生かして作られて見せてくれるのか、確かめに行ってみたい。

 それをものの見事に、レディスディーを利用して、映画制作関係者に限ってのものだが、一つのシャングリラをみることができたのは光栄である。

 

 最後に、ジェット・リーが・・・悪役で不細工に描かれていたショックは、大きいよ・・・。-h-;;

 

 終演後、二人でお茶を楽しんだ。私は美味しいケーキも食べたよ。

 映画の話だけで小一時間はもりあがっていたな。

 二時間ぐらい話し込んで、また散歩して家に帰ったんだ。

 普段は家で話しているけれど、場所を変えて会話を楽しむのも、楽しいことだね。

 こういったきっかけを作ってくれる『ハムナプトラ 3』は、結果的に良い映画なんだと思うな^^

 

 

 

 

 

 

 

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フェセンジューン recipe (乱鳥の作りたい料理記録)

2008-08-21 | 乱鳥徒然 Rancho's room.
 
(イランのアブヤネで見たロバ。暑いので、頭にも布をかけてもらっていたが、いずれにせよ、暑そうなのには 変わりは無い。「左だよ!もっと左、もっと左。」影に行けばいいのに・・・。耐えるロバちゃん・・・である。)
 
 
 
 先日読んだ マーシャ・メヘラーン 著のPomegranate Soup『石榴のスープ』に、懐かしくて作りたい料理が載っていた ので、記録しておこう・・・。
  

 

 クルミ(殻なし ・みじん切り)450g

 オリーブオイル

 鳥・胸肉(皮無し、角切り)1Kg

 玉葱 大3個

 石榴ペースト 大さじ6(熱湯カップ2に溶かす)

 塩 小さじ1/2

 粗挽きこしょう 小さじ1/2

 砂糖 大さじ1

 レモン絞り汁 大さじ2

 

 フードプロセッサーでクルミを1分ひく。

 オイルで炒める。(10分)

 深鍋で鳥、玉葱を金色になるまで炒める。

 上にクルミと石榴ペーストと残りの材料を加え、沸騰させる。

 弱火で45分、石榴のソースにとろみがつくまで煮込む。

 

 チェロウを添えて供する。

 

 石榴ペーストを手に入れて、晩秋にはつくってみよう・・・^^V

 

 

 余談ではあるが、私は誤字が多い。(いつもお付き合い下さいまして、感謝しております^^)

「粗挽きこしょう」 と入れると、 「アラブ機故障」と出てきた。

 怖い話である^^;;

 

 

 

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『石榴のスープ』 マーシャ・メヘラーン 著

2008-08-18 | 読書全般(古典など以外の一般書)

 

(写真はイランのアブヤネ。土でできた家の屋根の上で、野菜や果実を乾燥させる女性。この地方では、庭や屋根の上で 自家製乾燥果実を作るを造る家が多いようだ。)

 

記録だけ  

 

2008年度 94冊目  

 

 
 Pomegranate Soup
   『石榴のスープ』 
  

 

 

 マーシャ・メヘラーン 著

 渡辺佐智江 訳

 ペルシャごの人名・料理名・その他の表記指導 藤元優子先生

 白水社

 2006年6月20日 第1版 

 266ページ 2000円

 

 イランを、違った角度から観察しているようで、先日読んだ『刺繍』と同様に興味深い内容。

 現在のイランでは検閲に引っかかりそうな内容を2006年に出版されていると思ったら、著者は2歳でイランを離れ、今はアイルランドとアメリカを行き来する生活とのこと。納得がいく。

 

 話は飛ぶが、イランの音楽は古典を思い浮かべる方も多いかと思うが、実はロックやピップ・ポップやジャズなどは、アップテンポ。例外は別として、日本のロック・グループなどでは太刀打ちできないほどのリズム感の良さを感じる。

 どちらかというとブリティッシュ・ロックよりではなく、アメリカのロックに近い感じを受ける。

 イランの古典音楽からは想像がつかないほど、町ではアップテンポの曲が流れる。

 長距離タクシーの運転手は高価なカーステレオにスピーカーをプラスした人も多く、大音量で流行のロック、ヒップ・ホップ、アップテンポなイランの流行歌をかけ続ける事も多い。

 イランの真直線の道を、大音量アップテンポタクシーは軽快な運転さばきで走る・・・。

 不思議に思い家族に聞いてみると、イランでは作れない曲を、ロックグループなどがアメリカに渡り、録音して逆輸入のような形をとることが多いのだという。

 ペルシャ語のロックやピップ・ポップやジャズというのは、単調な四拍子に加えて少しはしょったようなのりで、結構愉快。ブリティッシュ・ロックの好きな私でも、イランのロックは心地良い。

 ただしブリティッシュ・ロックからはほど遠いので、いくら心地がいいとはいえ、小一時間ほども聞くと 飽きてしまうことも多い。

 

 各章毎にイランの代表的な料理の材料と作り方が載せられていて、知っている料理にあたると、うれしさもひとしお。ましてや作ったことのある料理ともなると、喜びは頂点にも達する思いである。

 

 著者の思い出と重なる明るくはじけたイラン。

 書き手はそのことをテーマの一つにおいて、書き綴ったという。

 

 話はまたまた飛ぶが・・・。イランの裏表は、映画にも現れていると感じる。

 私たち日本人はイラン映画と言えばキアロ・スタミの三部作などを思い浮かべる。

 しかしながらイラン人は、海外輸出されたような映画は退屈でみないらしいとも言われている。

 実際に私が一人で観たイラン映画は、二本とも はちゃめちゃなコメディであった。

 ちなみにテヘランでは15000トマーン、シーラーズでは10000トマーんという安さ。

 この安さ故に時間の方が貴重だとばかりに、イラン人は映画が面白くないと途中で出ていくこともあると言うことだ。

 映画はイラン人にとっては娯楽と直結しており、日本人が考えるような高尚な作品を期待しているわけではなさそうだ。

 兎角難しく考えがちなイランだが、実際には違った部分が見え隠れして楽しい国である。

 

 

 

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信楽 2008’夏 (写真9枚)

2008-08-17 | 美術・文様・展示物

 

 

  信楽 2008’夏

 

 先日、こどもたちと信楽(滋賀県)に行く。

 夫は家で留守番。

 ゆっくりと本を読みたい様子。

 馬鹿だな・・・。

 美味い物にありつけるというのに・・・。

 

 信楽につきあわされたこどもたちも、陶器の窯元は案外好きらしい。

 以前にも三人で備前の窯元に行った事があるが、息子などは、再びゆっくりと備前には泊まりがけで訪れたいという。

 窯元のあるひなびた里山というのは、海のある田舎町と同じくらいに惹かれるのは、なぜだろうか・・・。

 重ねて、陶芸家というのは 能面師と同じくらいに 興味をそそるのは、なぜだろうか・・・。

 きっと立原正秋などの大衆小説のせいではないかと思う・・・。何につけても、この私は単純である。

 

 陶芸家の話は、結構面白いことが多い。

 また陶器と磁器では、ひねる人間の性格までもが違うような錯覚に陥る。

 

 今回信楽で話した信楽陶舗の親父さんは紳士的で小粋であった。

 茶碗の馴染み方や品、わびさびに至までの小話を、嫌み無く話し込んで下さった。

 結構納得もでき、崇高なる職人の心意気。

 

 信楽陶舗には、陶芸家の憩いの場といった感じで、小さな店に使い心地の良さそうな、手頃な品の良い器がこじんまりと並べられていた。

 どちらかというと陶芸家のアンテナショップのような役割も果たしているのでは無いだろうかとも思われる。

 器は使ってなんぼ!の基本を凝縮したような店。それでいて陶芸家の腕の見せどころといった物を感じさせる作品が並べられていた。

 

 信楽陶舗は、一見 個展の会場のようで、一般客にとっては 若干入りにくい空気が伝わる。他の開放的なドアの大がかりな店に比べ、土産物店といった色は薄い。

 高いかなとも思ったが、案外私でも買える手頃さだ。

 

 店に入ると使い勝手の良さそうな大きめの机。

 そして小さな店内のぐるりの壁面に、作品棚がある。

 しかし驚くことに、大きな机のすぐ前、つまり作品棚の前には、三人掛けの座り心地の良さそうなソファーが置かれていた。

 たまたまソファーの奥の棚に欲しい物があったので、手に取りにくいこと、極まりなし。

 こういった客の不自由さは、私は好きだな!

 ソファーには当然のように、陶芸家が一人。

 店主と陶芸家は陶芸について、熱く芸術論を話し込んでいる。

 その空間は懐かしくも感じ、また心地も良い。

 私たちは冷たい梅じそジュースを頂きながら、時々二人の芸術論に耳を傾け、或いは店主の作品の接待の小話を聞き、ゆったりとした時の流れの中で、欲しい物を選ぶことができた。

 私はこの店では、‘焼き〆の抹茶茶碗’を購入。

 いい物を選ぶことができたと、満足している。

 

 信楽では一水庵という アマゴやイワナや黒部和牛や陶板焼きなどの有名な店。私たちは、肉や寿司、塩焼きや天ぷら、イワナ酒などを適当に注文して、楽しい昼を過ごした。

 この店の器は、ここの店主の陶芸家が総て焼いた物だという。

 使い勝手の良い‘おてしょう’などに魅力を感じ、二階に展示されている作品を見せていただくことにした。

 だが期待に反した悲しい結果。総ての作品が強い自己主張を放ち、購入後もとうてい自分の器としては馴染みにくいであろうと思い、購入は思いとどまる。

 

 話は飛ぶが、お食事処の一水庵の陶芸家の親父さんも 話好きらしい。

 陶芸を語り出すと後には引けぬといった職人堅気な気質が心地良くも感じ、また、或意味 粘着質傾向にも感じた。

 同じように陶芸を語っている信楽陶舗の店主は、着物の似合いそうな紳士的な男性に感じたのは、どうしてだろうか・・・。

 おそらくはこうだ。

 一水庵の親父さんの言うことも正論ではあるのだが、陶芸家としての作品に対する逃げが、私には一部分納得できなかったためではないだろうか。

 また器屋になりきれない芸術家を表向きに出した感性が、私には受け入れることができなかったといってもよい。

 芸術作品としても、普段使いの器としても、どちらも中途半端に感じた。

 

 例えば、油絵の場合、全くデッサン力が無い、或いはデッサンを無視して、『面白さ』だけを追求した場合はどうだろうか。その絵は表面的で、中身のない物ともいえる。

 デッサン力を付けた上で絵を崩すといった作品の場合、私たちは強く感銘を受けるのでは無いだろうか・・・。

 

 一水庵の陶芸作家は、

「二度と同じ色はでませんね。」

 これには、大いに納得。

「二度と同じ形もできませんね。」

 或意味、納得。

「歪の美しさですはね・・・。」

 ・・・これを職人自身が語ると、陳腐に感じるのは、私だけであろうか。

『そういった美意識は、本来受け手が独自に感じる物ではないか。』

といった、ちょっとした腹立ちに近い感覚が両腕皮膚表面に伝わったことを覚えている。

 

『ほほう・・・。

 歪の美!、とくるか。どこぞの三文小説でよく出てくる言葉だな。

 

 日本人は兎角、この歪の美に弱い。

 だが、日本でいう歪の美は 店主の作るそれとは違う。

 頭から意図的に単なる歪に作り、

「どうだ!これが、歪の美しさだ。」

といわれても、私は首をひねりたくなる。

 

 本来、歪の美には品位と和心が備わっているべきだと私は考える。

 まして、どこぞの悪徳商法のように、値段を引き上げておいて、全品半額にしますといった商法は、陶芸家としてあるまじき事だと考える。

 欲しければ、自分の納得する高額でも 或いは一円でも買うだろうが、初めから壁にべたべたと半額を貼る神経は、職人として許し難い。

 また客を小馬鹿にした感覚だと感じるのである。

 一水庵の店主に告ぐ。

 半額商法は品位を下げる。

 

 私たちが信楽に行った日は、たまたま盆休みの店及び窯元が多かったのは残念である。

 信楽では商売に流れた多くの店を見た。

 そんな中で以前に行った 備前の店と同じ空気の 信楽陶舗を見つけられたことは幸運であった。

 この店は、高額過ぎず 使い勝手の良い器をお求めの場合は、一見の価値がある。

 作家が一つ一つ丁寧に、近い手を感じながら作ったぬくもりが感じられる。

 何よりも、焼き物の里に行ったという実感を味あわせてくれる店だったのが、ありがたい。

 

 信楽では、サイクリングで町を走り回り、童心に返って三人並んで土をひねった。

 土は適度に冷たく、人間内部の汚れた部分を熱といっしょにぬぐい去って放出させてくれるような心地よさであった。

 この感覚は見事にリラックスを招く。

 できばいはどうであろうと、ひねっているその瞬間が、無心であった。

 一ヶ月ほど後には、焼き上げて下さった三つの器が届けられる事であろう。

 こちらは見たいような、見たくないような・・・。

 あまりありがたくない結果ではあるが、三人の夏の思い出の一つとして、ひねった残骸を食卓でどんどんと使おうと思う。

 

 

 

             

     

 

 

             

 

 

 

             

 

 

 

             

 

 

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古典文学全集 22 『東海道中膝栗毛』 原作者 十返舎一九  十和田操 著

2008-08-14 | 十返舎一九

 

記録だけ  

 

2008年度 93冊目  

 

 
 古典文学全集 22
   『東海道中膝栗毛』 
  

 

 

 原作者 十返舎 一九

 十和田 操 著

 ポプラ社

 昭和41年6月25日 第1版 

 昭和63年5月30日 第51版 

 254ページ 800円

 

 こどもの頃、何度も何度も読んだ『東海道中膝栗毛』 

 大人になっても文庫本で読んだ 『東海道中膝栗毛』 

 この本はどうしてこんなに楽しいのだろうか・・・。

 わくわく はらはら。

 二人の珍道中を芝居仕立てで読む。

 

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土でできた家に住むアリー  in イラン

2008-08-13 | イラン2007~2010(6回)

 

 

      

 

          

 

 

 イランのアブヤネで、一人の若者と出会った。

 名前はアリー。

 彼はアブヤネのあちこちのガイド役を、身振り手振りでつとめてくれた。

 もちろんボランティアで・・・。

 

 アリーのはいているズボンは、彼の自慢の物らしい。

 そういうと、アブアネでは、こういったズボンをはいている男性をよく見かけた。

 ちなみに女性は、カラフルなワンピース風の物を着た、ヘジャブ姿の方が多い。

 

 アリーは、

「どうだ!空手(のズボン)みたいだろう。」

と、得意げだった。

 ただし私は『空手』の単語で、前後を判断していることを付け加えておく。 

 ペルシャ語は私にとっては、心地良い音楽の調べである。

 

 さて、彼の家は土でできていたが、最近立て替えたのであろう。

 家の壁面はまっすぐで平たく、中に入るとすぐに台所と居間。

 横には小部屋が二つ。

 彼の部屋は二つのうちの 奥の方だという。

 

 靴を脱いで家に上がると、お母さんが歓迎してくれた。

 ここの家も分厚い絨毯がひかれていて、湿度が無いせいか、とても気持ちが良い。

 

 入り口をあがってすぐに、鍋を煮る香り。

『これが家庭のイランのかおりか・・・。』

などと、内心感心した。

 そういうと、昼時時だったんだ・・・。

 お母さんは、

「お昼を食べていって。」

「チャイを飲め。」

などと進めてくれたが、そうそうに退散することにした。

 

 室内のあちこちの壁面には、土で旨く作られた飾り棚がいくつもついていて、一輪挿しや皿やポットが飾られていた。

 可愛らしいインテリアで、まるでお菓子のような室内だった。

 

 訪問させていただいたアリーとお母様、ありがとうございました。

 心より感謝申しあげます。

 

 

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 図解雑学 『裁判員法』

2008-08-13 | 読書全般(古典など以外の一般書)

(写真は、イランのアブヤネ)

記録だけ  

 

2008年度 92冊目  

 

 
 図解雑学 『裁判員法』 
  

 

 

 船山 康範 

 平野 節子 著

 ナツメ社

 2008年7月30日 第3版 

 215ページ 1350円+税

 

 

  とてもよく分かった。

 以前はこういった内容のドラマを見たことがあるが、この本はたいへんわかりやすく書いてアルので、変な緊張が解ける。

 これで、国民の義務が果たせるかも・・・。(笑)

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