御蔵島うつぼ記

うつぼとこつぼの島暮らし

大道芸と雨

2015-11-08 10:36:08 | 花とか菌とか虫とか

今日は雨予報。

予報図を見ながら、迷いに迷って、

でも、昨日のお客さまの「オレ晴れオトコ!」発言を信じ?

壁画の続きをしに行きました。

 

「おはよござま~す ♪ あ、昨日のカレイ美味しかった!ご馳走さま~」

「ありゃカレーじゃねーよ!イシダイだ!」

 

・・・;;^^

 

準備をして始めたら、ぽっちんぽちん降って来た;;;

雨宿りしながらいろいろ質問。

「ふ」さんは昔、役場に勤めていらしたので、いっろんなコトをご存知。

疑問が出来た時に訪ねても飛び回っていて居ないので、こんな時が尋ね時 ♪

「ふ」さんは、ムロアジを干している手を止めず、いろいろ教えて下さいました ♪

 

「雨、止まないねー」

「今日はいっちんちこんなんだぞー」

「んー。」

 

・・・と、見ると、タッチアップした白が雨で流れてしまっています;;;

仕方ないので今日は一時間もせず、終わり。

 

「これ持ってけ!」

 

イシダイの煮付けを再びいただく ♪

不労所得とはまさにコレのコトを言う ♪

 

帰ったら帰ったで仕事は待っている・・・が、お茶を入れて一服。

 

。。。

 

一週間前の日曜日は「とりとり」の日でした。

「とりとり」とは、「鳥を獲っても良い日」のこと。

この場合の「鳥」。

なんだかお判りです・・・ね?

 

昔からこの島では、タンパク源を鳥に頼って生きていました。

四方を海に囲まれたこの島で考え難いことですが、

山に居る海鳥の雛を、決められた日のみ獲って塩漬けで保存、一年間食い繋いだらしいです。

昔、島に船が来るのは一年に数回。

農作地も限られ、大型動物など居なかったこの島では、

命をつなぐ貴重なタンパク源であり、島同士の物々交換で、重要な役割を担っていたらしいです。

 

この鳥、日本周辺のあちこちの、主に島で育巣しているらしいんですが、

肉はともかく、その鳥の骨と内蔵で塩辛を作った場所は、御蔵島だけかもしれません。

 

「限りある資源を有効に利用してきたんきゃ」

「これは御蔵島の文化だんきゃ」

 

決められた日のみ捕獲したのは、鳥を獲り尽くさないため。

違反した人は村八分にされたとか。

それが、村人の誇りでもあります。

 

けど最近は、皆、とりとりに行かない。

鳥に頼らなくても船は毎日来るし、若い衆はほぼ、行かない。

行く人はおじちゃんたち、それと、親に脅されて行くか、頼まれて行く外来種の若者。

 

そしてなにより、鳥が獲れない、らしいです。

夜、飛んでいる姿も少なかった、という声もある。

全体数が最盛期の四分の一以下になったとも言われているし、

獲れないことが、そのまま生息数の減少とは言えないという人も居るし。

 

生息数の減少は山に居るの猫のせいにされています。

猫のせいだけではなかろうし、なら先にニンゲンが自粛しようよ!

てか、それについての話し合いとか、ナニも行われていないし!

と、

キケンブンシ的発言をしているのは、うつぼです。

ツワブキが咲いたら巣立ち、行き先は赤道直下。

ちなみに、国際自然保護連盟のレッドリストで「軽度懸念」とされている鳥です。

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