八島ビジターセンター

長野県のほぼ中央、霧ヶ峰高原の八島湿原を中心とした地域の最新情報をビジターセンターからお届けします

カンタン

2005年09月28日 | Weblog
体長は15㎜前後、細身の体は淡い黄緑色や薄い茶褐色。雄は透明な羽根を振るわせ連続的でとても美しい音色「ルルルルルルルル」を出します。
固体によって音程が様々なのでじっと耳を傾けるとあちらこちらで鳴いていることが分かり、その音色は普段使わない脳細胞を刺激するかのように頭の中を心地よく通過します。

イナゴ

2005年09月25日 | Weblog
木道の杭の上で体温調節をするコバネイナゴ。
佃煮にすると美味しいらしい、、。
八島ケ原湿原では大量発生することもなく秋の草原の一員として生活の場を確保している。


草紅葉の八島ケ原湿原

2005年09月22日 | Weblog
葉が赤くなる紅葉、黄色くなる黄葉、茶色くなる褐葉、紅葉には3種類あることが知られています。木々の紅葉は1本1本が色づきますが草の紅葉はある程度の群落を成して色づくのでその光景はまるで草原のパッチワークです。
9月下旬から10月中旬頃まで、八島ケ原湿原の草紅葉は茶色を基調とした落ち着いた彩りの草原に点在する木々の紅葉が浮かび上がり、その立体感はこの時期ならではの景色を私たちに見せてくれます。秋は動物達の活動も活発になり木道を歩くとあちらこちらにそのフィールドサインを見ることができます。また鹿の鳴き声が谷間に響きわたる夕暮れは夏の喧騒の中で浮足立っていた自分を恥ずかしく思い、理性的に心の内面に目を向けさせてくれます。
秋はまた昆虫の季節でもあります。八島ケ原湿原での代表選手は全国的に有名なカンタン、キリギリス、ヒロハネヒナバッタ、コオロギの仲間達です。私たち日本人は江戸時代から虫の音を楽しんできましたが西洋の人々は虫の音をサウンドではなくノイズとして捉えるようです。しかし最近では日本でもその音色を心地よい音ではなく雑音として捉える方が増えてきているように思います。
鹿の鳴き声や虫の音を代表とする八島ケ原湿原の秋は日本の心の特徴を良く表している季節です。秋の八島ケ原湿原に身を委ねると私たちが忘れかけている日本人の心あり方に気がつきます。

中秋の名月

2005年09月19日 | Weblog
雄の鹿が雌を呼ぶ鳴き声が谷間に響き、草原ではアナグマの親子が呼び合う声が聞こえていました。雲間に見える中秋の名月、湿度を感じさせる霧が夜の空気と混ざり合い虫の音と共に薄暗闇を漂います。

昆虫の季節

2005年09月17日 | Weblog
八島ケ原湿原の四季と指標生物

●春のキーワード・・・バードウォッチング
シュレーゲルアオガエル
野鳥
新緑
レンゲツツジ

●夏のキーワード・・・フラワートレッキング


●秋のキーワード・・・ハイランドウォーキング
草紅葉
昆虫
動物

●冬のキーワード・・・アニマルトラッキング

動物
野鳥

雨の予感

2005年09月14日 | Weblog
気象庁の降水確率は0%、夕方になって雨の匂いがするような気がしていたらツチガエルが道端に出てきました。そしてしばらくしてから雨が降りだしました。局所的には生物の感覚器官はスーパーコンピューターよりも正確です。

エニシダ枝豆

2005年09月12日 | Weblog
夏に紹介したエニシダ枝豆。おいしそうに見えていたので試食しようと思っていましたがついつい秋になってしまいました。
先日見に行くと秋風に吹かれてその正体が現れていました。ウーン食べなくてよかった。危うく魔女の食べ物を口にするところでした。

かえるバッチ

2005年09月09日 | Weblog
ビジターセンターではシュレーゲルアオガエルの缶バッチを販売しています。
八島ヶ原湿原での繁殖期は5~6月。雄は「カラカラカラ」「コロコロコロ」と甲高い声で浅い穴や苔の中や草の根ぎわで鳴いて雌を呼びます。環境省の音百選に選ばれたこの蛙たちがいつまでも八島ヶ原湿原で暮らせていけるようにという願いを込めて1.000個限定で作りました。

秋の気配

2005年09月07日 | Weblog
草原の色はまだ緑色が優勢ですが少しずつ薄茶色になってきています。そんな中でハクサンフウロの葉が一足早く色づきました。一雨毎に秋が近づいてくる感じは簡単に言葉で表現できませんがこの時期ならではの何ともいえない思いを私たちの心に芽生えさせます。

トリカブト

2005年09月04日 | Weblog
花の形が舞楽のとき使う鳳凰の頭の形を模った兜に似ていることからこの名がついた。根は猛毒のアルカロイドを含んでおり縄文、弥生時代の人々は黒曜石の鏃にこの毒を塗り狩りに利用したと言われている。
写真はツクバトリカブト(筑波鳥兜)、八島湿原の秋を代表する花の一つです。