八島ビジターセンター

長野県のほぼ中央、霧ヶ峰高原の八島湿原を中心とした地域の最新情報をビジターセンターからお届けします

これからこれから

2007年05月31日 | Weblog
最近大きな雨が2回降りました。それを境に池や小川の水が豊かにあふれ、草花はいっきに活気付いてきたように感じられます。やわらかくなった土をそっと持ち上げて顔を出した草花たちは、つい数日前までは影も形もなかったのに、去年からずっと変わらずそこにいたかのようにその姿を主張してきます。なんて若々しいのでしょうか。これから、幾多の試練が待ち受けているかわかりません。花を咲かせるころには、その姿はあまりに育ちすぎてしまっていたり、少しくたびれてしまったりすることでしょう。しかし、この時期のその小さくも完全な姿は、これからだという力強い生命を感じさせます。

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若かりしころは

2007年05月29日 | Weblog
さて、この幹はある若木の幹です。皆さんによく知られている木なのですが、何の木だと思いますか。ヒントは長野県のリゾート地に多いこと。信州ではよく見かけますが東京ではちょっと見かけません。そういえば、霧ヶ峰の近くにもそんな名前の湖が・・・。

そう、答えは白樺です。真っ白でとても個性的な樹皮を持つ白樺も若い木は普通の茶色をしています。白い樹皮で小さな木というのはあまり見たことがないですよね。

動物も植物も若いころと成長してからでは姿が変わってくるものです。霧ヶ峰に咲く草花も夏の間だけあるわけではなくて、今もそのみずみずしい姿を見せてくれています。次回はそんなことを少し紹介しましょう。

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夕暮れ

2007年05月26日 | Weblog
北アルプス穂高連邦に沈む太陽が深い影を周囲の山々に落としていきます。不思議です。音がやみ風がやみ、まるで周りにいる動物や鳥、山や木々までみんなが息を呑んでこの夕日を眺めているようです。

さあ、寒くなってきました。お家に帰りましょう。太陽から月へ、人から動物へ、交替の時間です。

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リョウブ坂

2007年05月24日 | Weblog
湿原周辺の木々が一斉に芽吹きだしました。マユミ、リョウブ、シラカンバ、ノリウツギ、カラマツ、ズミ、カエデにヤナギ・・・などなど。オオカメノキの花もみられます。湿原全体が緑につつまれるのももう少しです。

 八島の広場から鷲ヶ峰に向かって上り始めるところの坂をビジターセンターのスタッフの間ではリョウブ坂と呼んでいます。その名の通りリョウブがあるからなのですが、今の時期、芽吹いた木々のトンネルのようになっていてとても気持ちが良いですよ。お薦めです!!

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雑草の生きるみち

2007年05月22日 | Weblog
八島ヶ原湿原に見られる西洋タンポポです。湿原の中のほうには少ないのですがビーナスライン沿いや広場にはたくさん見られます。なぜでしょう?人と一緒にやってくるからでしょうか。人が踏むようなところが好きなのでしょうか。それとも、こんなところにしか生きられないのでしょうか。

植物の世界にも住むところの競争があります。好みもありますが、光・水・土などの限られた資源をお互いに奪い合っています。彼らがあまり広がると霧ヶ峰にもともといた草花たちは追い出されてしまうのではないかと心配にもなりますね。


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霧の中

2007年05月19日 | Weblog
今朝の八島ヶ原湿原。とても深い霧につつまれていました。晴れた日はお花や遠くの景色に目を奪われますが、霧の日は周囲にある様々なものが一つ一つ現れます。十メートル先のものは見えませんから、歩く先に何があるのかたどり着くまでわかりません。広大な草原のはずがうっそうとした針葉樹林かもしれない、そんな不思議な気持ちにもなります。霧の中からぼんやりと浮かび上がってくる樹影はおどろおどろしくもあり、とんでもなくきれいです。

こんな日は、残念・・・とは思わないでください。やさしい光、蛙の声、風の音、はたまた湿原にこだまする自分の足音、そんなものを実にしみじみと感じることができます。それは心地のよい世界です。

よほどの土砂降りでない限り、霧ヶ峰高原の散策は雨の日も楽しめます。しっかりと雨具を準備してお出かけください。


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小さな大人

2007年05月15日 | Weblog
湿原には今、たくさんの鳥が集まってきて求愛のさえずりを聞かせてくれています。春の渡りの季節は4~5月。草原の鳥の多くはこの時期に遠い南の地から飛んできます。湿原一周、目を閉じて耳を澄ませばとてもにぎやかな季節です。

写真はキクイタダキという名の鳥で、飛べなくなっていたのをバスのガイドさんが連れてきてくれました。日本で最小の鳥で10cmもありませんでしたがこれで成鳥です。ビジターセンターのスタッフも一度は何か他の鳥の幼鳥かと思ったくらいの大きさでした。この小さな鳥はビジターセンターで休んでいると元気を取り戻して飛び立っていきました。

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塵も積もれば・・・

2007年05月14日 | Weblog
今日ビジターセンターでは、新たな展示として39種類のミズゴケの標本を展示しました。日本のミズゴケは全部で約42種。そのうちの大半のミズゴケを見ることが出来ることは大変貴重です。八島ヶ原湿原には18種類のミズゴケが生育していて、これは約490倍の広さを持つ北海道・釧路湿原に匹敵します。八島ヶ原湿原はそれだけ各種に適した環境があるといえます。

塵も積もれば何とやら・・・、外見は地味ですがこの小さな植物が何千年もかけて大きな高層湿原を育てているのには驚きです。そして、その湿原が特殊な湿原生態系を育むわけですから・・・、こいつらもなかなかやるなぁ。

標本は八島ヶ原湿原の固有種であるイトミズゴケを始め主に長野県内の各地で採取したミズゴケを展示しております。また、全39種類のミズゴケ標本に触れることもできますので、是非スタッフに声をかけてみてください。

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神の田んぼ

2007年05月13日 | Weblog
昨日、御柱のお話をしましたのでもう少し八島ヶ原湿原と諏訪大社との関わりについてお話したいと思います。湿原、自然が作り出した大きく平らな原を見て昔の人々はそれを神が稲を育てている田んぼだと考えました。そして、人々はその神を自分たちの田んぼに来てもらうよう春になると里に呼び降ろしました。諏訪大社下社の春宮と秋宮は里に降りてきた神の宿として作られたそうです。春になると霧ヶ峰から里の春宮に神を降ろし、秋宮への引越しを経て、秋に山に返したのです。このとき、旧御射山神社では取り入れ前の最後のお願いをする御射山祭りが行われました。

長野県には小谷村にも神の田圃という名前の湿原があります。また、王滝村と志賀高原には田の原湿原があります。湿原は昔から人々に田んぼを創造させてきたようですね。


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今日の出来事

2007年05月12日 | Weblog
①八島ヶ原湿原の南東に位置する御射山神社は諏訪大社下社の奥宮という性質をもっています。そして、そこから流れでる観音沢周辺の森は「御柱の森」として知られています。7年に一度、諏訪大社の御柱祭に使用するモミの木はここから引き出して神社まで運びます。今日、三年後の御柱祭に備えてそのモミの木を森の中から選び出す作業「仮見立て」が行われました。

②一方、諏訪市側では今日の朝、草原に火を放って去年の枯れ草を焼く「野焼き」が行われました。霧ヶ峰はこうした火入れや採草といった人々の利用が古くから行われてきたことで現在のような草原が作られてきた場所です。

霧ヶ峰の魅力の一つは八島ヶ原湿原のような貴重な大自然ですが、一方で人との結びつきが強く、人とともに作られてきたということも霧ヶ峰の大きな魅力です。霧ヶ峰をあるきながらそうした過去の歴史に思いをはせてみるのもまた楽しくなりますよ。


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