八島ビジターセンター

長野県のほぼ中央、霧ヶ峰高原の八島湿原を中心とした地域の最新情報をビジターセンターからお届けします

あめとむし

2015年08月31日 | Weblog

気が付いたらヒラタアブの幼虫のような虫が手にくっついていました。びっくりしたましたが、ヒラタアブの幼虫にくっつかれることはあまりないので、しばらく歩かれ心地を確かめてみました。



少々貴重な体験をした雨の夕方。キアゲハの幼虫が露を背負っていました。

水滴は黄色地に黒の模様が入っている部分には載っからないんですね。うまく連結部分に載っています。その様子が面白いなと思い、写真を撮りました。
よく毛虫は毛の上に水滴をいくつもつけています。毛のないイモムシ類はこういうところに水滴をつけるんですね。



この幼虫も。
模様のある部分はすべり落ちてしまうんでしょうか。小さいけれど新しい発見です。




花の記事があったと思ったらいきなりイモムシ記事…
平気な人はいいですが、そうでない人にはアメとムチ(使い方違う?)なブログですね^^;






秋の花々が咲いています。

2015年08月28日 | Weblog




盛夏に比べれば種数はぐんと少なくなりましたが、八島湿原の周りでは秋の花々の見事な群生を見ることができます。
タムラソウ(紫)、ワレモコウ(海老赤?)ハンゴンソウ(黄)アキノキリンソウ(黄)イタドリ(白)
これでもかというくらい(言い過ぎ?)咲いています。見ごたえ◎

写真は広場から御射山方面に10~15分くら歩いたところ。鎌ヶ池方面へ歩くと若干違う植物が見られます。以前も紹介しましたがアサマフウロはかなりきれいですね。ハクサンフウロもまだみられます。マツムシソウもそちら方面です。鎌ヶ池と御射山間の砂利道はまた違った雰囲気です。

同じ八島湿原地域でも場所によって見られる植物が違うのは面白いところです。きっと風の当たり方や土の種類、栄養の状態、日の当たり具合などなどなどなど、いろんなことが影響しているのでしょう。ここはこの植物にとってどんな場所なのかな?こういう環境だから今この植物が生えているのかな?などど想像しながら歩くのもいいですね。


木道の周りだけでなく、現在湿原のど真ん中にもたくさんお花が咲いているのを見ることができます。


この白い点々はイワショウブです。詳しい写真がなくてすみません。気になる人は調べてください。
よくワタスゲですか?と聞かれますが、違います。ワタスゲはもっと早い時期に見られます。

イワショウブは2013年の開山バッジに描かれています。ビジターセンターで購入できますので、記念におひとついかがですか?あ、そういえば2014年のバッジはワレモコウでした。今本当にたくさん咲いています。2011年のヤマラッキョウはきっともうすぐ咲きます。

よろしければ、ぜひ。

ちなみに2015年はサクラスミレでした。こちらは来年の5月に会えます。


***おまけ***

出会う機会が増えてきましたー^^
キアゲハの幼虫です。今旬の生き物です。怖がらないでくださいね^^。彼らは何もしません。





どうしてこうなった!?(イモムシ記事)

2015年08月27日 | Weblog
今回もイモムシです。不思議な状態になっている(そして死んでいる)ハバチの幼虫に出会いました。こんな状態になぜなってしまったのか、疑問です。










ススキの穂に頭をくっつけてぶら下がっているハバチの幼虫。死んでいます。ススキの穂が揺れるのと一緒にゆらゆら。こんな状態になっているイモムシは初めて見ました。



別角度1


どうやって頭だけくっつけたのでしょう。どういう状況!?



よーく観察してみたら、衝撃の事実が発覚しました!!




ススキの穂にかみついたまま死んでいる!!??
ハバチのアゴはがっちり穂を挟んでいます。自分のアゴの力(?死んでますが)でぶら下がっているのです。



どうしてこうなった!?全くわかりません。
やはり菌の仕業でしょうか?バッタとか毛虫とかがよく草の高いところで死んでいますが、あれと同じなのでしょうか。
ススキの穂をアゴで挟んでるということは食べようと思ったのでしょうか。
ススキの穂を食べるハバチは知りませんが、そういう種類でしょうか????

全くわかりません。もし同じような状況を知っている方がいたら教えてほしいです。


このハバチはここままにしてあります。どうなるか観察したいですが、数日後にはなくなっているかもしれませんね。ちょっと触っただけでぽろっといきそうです。



たまたま気づいた今回の出来事。もしかしたら自然界では日常茶飯事かもしれません。木道の外側の世界(私たちが入れないところ)には知らないことが本当にたくさんあるんですね。



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紫系

2015年08月23日 | Weblog

秋になると赤紫色、青紫色、紫色 あたりの花が増えてくる気がします。
今見ごろ!おすすめ!と言えるのは鎌ヶ池周辺のアサマフウロたち。群生しています。ハクサンフウロが混じっていたりしますが、大群落です。アサマフウロの花は大型で、色も濃いのでよく目立ちます。背が低いので遠くからではわかりにくいですが、近くで見ると意外とたくさんあって満足感(笑)がありますよ。
8月いっぱいは楽しめるのではないでしょうか。



紫色のお花をもう一つ。タムラソウです。アサマフウロは主に鎌ヶ池周辺のみですが、タムラソウはいたるところにあります。とくに広場から御射山方面へ向かう途中に群生しています。木道のそばにも湿原のそばにも。背が高いのでこちらは遠くからでもよくわかります。
ノアザミに姿がよく似ていますが、タムラソウは葉にトゲがありません。まぁ、花の雰囲気もなんとなく違うので慣れてしまえば見分けは簡単です。マルハナバチやヒョウモンチョウの仲間などがよくとまっています。



夏のお花が数を減らし、これからは秋の花が主役になります。
秋もとってもおすすめです。ぜひお出かけください^^




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次へ次へ

2015年08月22日 | Weblog

ミズナラに実がなっています。
どんぐりですね。
日々なんとなく見ています。大きくなっていくのが楽しいです。
緑色の部分がこれから大きくなっていくんです。
外側からはわかりませんが(成長がゆっくりで)、内部では絶え間ない成長への努力が続けられているのでしょう。




これは6月終わり頃のミズナラ。もうこの時から実はついてるんですね。花が終われば実がなって…って当たり前ですが、どんぐりは秋のものと思ってしまうので、こんなに早く実を見つけるとちょっと意外に感じてしまいます。


草木が止まらずに次の世代のことを考えていること、こういうところで感じます。






毎年恒例の…

2015年08月19日 | Weblog

電柱にツバメがとまっています。

街中では見慣れた光景ですが、八島湿原ではそうでもないのです。
毎年この時期にしかこの光景は見られません。


街中でツバメが普通に見られ始めるころ、八島湿原にはほとんどツバメはやってきません。それが、8月に入り秋風が吹き始めるころだんだんと姿を現してきます。

そしてこの時期、八島湿原駐車場の上空をひゅんひゅん飛び回るのです。


お目当てはおそらく小さな羽虫。ツバメが飛び交う中よく目を凝らして見ると小さな小さな虫が飛んでいるのがわかります。

よく見るとイワツバメ(だと思います)やアマツバメも混じっています。みんなそれぞれ飛び方やシルエットに特徴があります。でも入り乱れて飛んでいるので慣れていないと少々難しいです。(見つけるとわりとうれしい)
イワツバメ、アマツバメも小さな虫を追って飛び回ります。トンボも虫を追います。
観察不足で決定的な場面は見ていませんが、トンボを食べるツバメもいるでしょう。

渡りの季節を前にたくさん食べておこうとしているのかもしれません。



人間にとってはただの8月の終わり、初秋の八島湿原。
でもツバメたちにとっては一大猟期、八島湿原は大事な猟場ということでしょうか。ツバメたちもそう心得てここまで飛んできているのでしょう。

この光景はあと数日見られるはずです。もう少し観察します。




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菌の仕業?

2015年08月16日 | Weblog

ここ数日、ガイドウォークコースのとある場所のシシウドの葉の上に白い物体が載っています。

一瞬バッタか何かの脱皮殻かと思いましたが、少し様子が違うようです。






成虫のガです。
白っぽいもので覆われています。おそらく菌の仕業でしょう。


いつどうやってどのように感染したのでしょうか。生きている最中でしょうか。このガの死因は菌でしょうか。…?

あいにく私はその分野の知識を持っていません。難しいですね。調べましたがなかなかピンときませんでした。

これは詳しい方にお聞きしたいですね。よろしくお願いいたします^^。


菌のことは詳しくわかりませんが、とにかく面白いものを見つけた気持ちになりました。
見つけてから数日…そのままにしてあります。どんな風に変化していくか楽しみです。そのうち無くなっちゃうかもしれませんが。

お花ばかりに目がいく時期ですが、ふとした瞬間にお花以外の面白いものと出会うこともあります。それにいち早く気付くよう、常に見えないアンテナを伸ばして(…る、つもりです)自然を見ています。



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気になる袋

2015年08月13日 | Weblog

以前の記事で「この写真のこの部分が気になります。この植物はこのブログにたびたび登場しているあの植物です。」みたいなことを書きました。
そしてその後このことには触れてきませんでした。

すみません。
少し旬な時期は過ぎてしまいましたが、書きたいと思います。

この植物は、もちろんこれです。

前回の記事もシシウドでしたが、今回もシシウドです。

今まで花に集まる虫や葉を食べる虫などについて書いてきましたが、今回は「袋」の部分について書こうと思います。

シシウドって「袋」から伸びます。

「袋(葉柄のねもとの部分)」
この袋、見たことある人も多いでしょう。この袋が開いてまた袋が出てきて、最後の袋からは小さな花の集まり(花序)が出てきます。↓↓↓



で、その袋ですが、袋が開く部分の重なりがシシウドによって違うのです。

一番上の写真を見ると向かって左側が手前に来ています。

「へぇ」と思って別のシシウドを見ると


このシシウドは右側が手前に来ています。

よく見てみたら「左側が手前」のシシウドはその個体の他の袋も「左側が手前」。
「右側が手前」のシシウドは(以下略)

これを言いたかったんです!!
遺伝でしょうか?私は専門家ではないので難しいことはわかりませんが、「左側が手前」タイプと「右側が手前」タイプがある(のではないかな?)ことをお伝えしたかったです。

みなさんも見てみてください~。



ただし!!これは完全に言い切れることではありません。私が八島湿原の周りでちょこちょこっと見てそう思っただけです。たまたまそのシシウドがそうだっただけかもしれません。
実際、上の方は左右入れ替わっていたというシシウドも見つけました。

言い切れません^^;


もうこの袋を観察する時期は過ぎてしまったかもしれません。
また来年、みなさんが覚えていたら見てみてください。


ちなみに、同じように袋から伸びるノダケは

私はまだ「左側が手前」のものしか出会っていません。他のノダケではどうでしょうか。

ノダケのシーズンは今なので、ぜひ注意してみてみてください。




長くなりましたが、小さな発見の報告にお付き合いいただきありがとうございました。



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帯化??

2015年08月09日 | Weblog

今、霧ヶ峰高原周辺で一番目立つ植物、シシウド。人の背丈以上にもなる大型の草本です。大きな花に見える部分は実は小さな花の集まり。近づいて見てみると放射状に延びるたくさんの柄(名称不明、なんという部分でしょうか…花柄??)に小さな花がついています。
シシウドはその花のつき方、そして様々な虫たちが多くやってくる様子からよく「虫たちのレストラン」「虫の食事テーブル」なんて言われます。

↑虫たちがテーブルに集まっている様子


さて、今日はちょっと変わった食事テーブルを見つけました。





???
とても説明しづらいですが(名称がわからないので)、伝えたいことがわかりますでしょうか。
…くっついています。ほとんどのシシウドでは一本一本ばらばらになっている部分がくっついています。2枚目の写真と比べてみてください。

あまり詳しくないので確実なことは言えませんが、「帯化」という現象ではないかなぁと思います(…違いますか?)。タンポポでは見たことがありますが、シシウドではあまり見たことがないように思います。調べてみたら割と多くの植物で起こる現象のようですね。帯化が起こる原因も様々なようで、一概には言えない部分もあるようです。

このシシウドの子孫はどんな形になるでしょうか。このシシウドにも虫が来ていましたから、受粉をして、子孫を残すでしょう。どんな特徴が次世代に受け継がれていくか気になります。

この時期、右を見ても左を見てもシシウドだらけで少々見飽きるかもしれません。確かにそうですが、すべてそれぞれの個性(?)を持ったシシウドです。私たちがひとりひとり違うように、シシウドも一本一本違います。

みなさんがこの夏出会うシシウドはどんなシシウドでしょうか…?



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天気にご注意

2015年08月08日 | Weblog
こんにちは。

相変わらず、昼間の日差しが強く夏だなぁと感じますが、朝夕は涼しくなってきました。
じわじわと、秋の気配も感じられます。

そんな八島湿原は、この時期午後になると急な雷雨が多くなってきました。
風が冷たくなってきたり、空が急に暗くなってきたら、無理はせず安全なところまで引き返してください。

雷が鳴ると地響きがするほど近くで起こるので、お気を付けください。




この写真は、湿原に佇むカラマツの木です。
先日雷が落ちたようで、樹皮が剥がれ中身が見えてしまっています。

私も、雷が落ちた木を見るのは初めてだったのでとてもインパクトが強かったです。

ですが、午前中はとても天気が良いので綺麗な湿原を見ながらトレッキングが楽しめます。
日差しが強いので、帽子等をお忘れなく。


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