八島ビジターセンター

長野県のほぼ中央、霧ヶ峰高原の八島湿原を中心とした地域の最新情報をビジターセンターからお届けします

8月31日

2010年08月31日 | Weblog
今日は8月31日。8月最後の日です。明日からは9月。ビジターセンターの今季の開館も、残すところ2ヶ月と10日となりました。

4月の29日から開館して今日まで、本当にあっという間でした。ビジターセンターでは毎週開花チェックをしています。どのお花が咲いた、どのお花が終わった・・・開花チェックをしていると、季節のお花が目まぐるしく変わっていくのが実感できました。春の小さなお花から始まって、夏の背丈の高いお花、そしてすこしさびしげな雰囲気の秋のお花・・・。いろんなお花が咲いては枯れしていくのを追っていると、時々、時の流れについていけなくなる感覚を覚えました。あっという間に変わっていく。

これから閉館までの期間も変化の連続です。日没は日に日に早くなっています。朝晩が冷え込むようになってきます。
八島に来て・・・というか、自然を見つめることが多くなってから、「変化」ということを強く感じるようになりました。自然に変化はつきもの。変化しているから自然。みなさんも身近な自然に目を向け、「変化」を感じてみてはいかがでしょうか。


8月も最後の日だったというのに、暑いこと・・・。結局また半そでに戻ってしまいました。いつまで暑いの続くでしょうか・・・。


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快晴。

2010年08月30日 | Weblog

本日の朝はパリッとした快晴。写真はこないだの記事で書いた鷲ヶ峰です。背景が不自然なほどに青くて、合成写真みたいですね。今日も暑くなりました。八島湿原の周囲は日陰が少ないのです。お出かけの際は水と帽子をお忘れなく。



さて、最近八島では写真のようなチョウによく出会います。小さくて茶色くて地味で、でも目が大きくてかわいい、セセリチョウの仲間です。このチョウたちがアザミの花の上を縦横無尽に飛び回っています。秋になってから目立ってきた気がします。このチョウ、小さくても羽音はすごいです。だからアザミの近くで静かにしているとすごくにぎやか。

秋になるまで、このチョウがこんなにたくさんいることには気づかなかったです。きっと、幼虫がたくさんいたんですね。セセリの仲間はイネ科の植物を食べて育つよう。私の気づかないところで子供たちはすくすく育ってきていたんですね。本当に私たちは一部しか見ていないんだなぁ。写真のチョウは冬を越しません。もうすぐ死んでしまいます。でもその前に子孫を残して・・・。




ぼろぼろのチョウ。こないだ読んだ本で面白い表現がされていました。「羽のやぶれの少ないチョウ(羽化して間もない)は経験の少ないチョウ」みたいなことが書かれていました。そうか、チョウの一生は人に比べれば確かに短いけど、その間でも「経験すくない」「経験豊富」があるんだな。考えてみればその通りかもしれない。写真のチョウは経験豊富なチョウですね。



ビーナスラインから旧御射山、八島湿原、鷲ヶ峰。
ススキの野原です。



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8月最後の土日

2010年08月29日 | Weblog

変化の激しい雲が上空を覆っています。日中の気温は25度を超えたかもしれません。5時半すぎの気温は半そでが寒いくらい。気温差が激しいです。
昨日と今日で8月の土日は終了しました。今日も八島は満車の時もありました。たくさんの方に来ていただけて、うれしいかぎりです。ありがとうございます。
明日は30日。明後日は31日。明々後日は9月1日。虫の音、鳥の声、草たちの姿に「寂しさ」を感じるようになりました。
早いものですね。


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キツリフネ

2010年08月28日 | Weblog

八島湿原入り口を入ったところや、ビジターセンターの裏手にキツリフネという植物が生えています。いま、ちょうど黄色い花を咲かせています。茶席で使うお花を活ける道具につりふね(釣船)というものがあるらしく、それに形が似ているからツリフネと名前がついているそうです。花のつくりはちょっと変わっていて、かなり奥に深いつくりとなっています。一番奥には蜜があるのです。はい、これも虫に花粉を運んでもらうためのしくみです。奥にある蜜を取ろうとマルハナバチが入り込むと、背中に花粉がつくようになっているのです。
キツリフネの入り口。上部にくっついているのがおしべ。そのなかにはめしべがあるそうです。

ちょうどマルハナバチが飛んできました。次々に花にもぐりこんでます。でもそれは早業・・・。うまくカメラに収めることができませんでした・・・。一枚だけ撮れたもの↓

とてもピンボケ笑。黒いのがマルハナバチです。キツリフネが奥に長いのがわかります。


キツリフネの花はどのように咲いていくのだろう?どんな形の変化があるのだろう?
ひとつのお花を数日かけて追ってみました。

一日目


三日目


四日目


五日目


六日目


七日目


八日目


九日目


十二日目


つぼみのふくらみがわかるようになってからお花が咲くまでの期間はあっという間ですね。お花が咲いているのは二日間。お花が落ちてからはそんなに変化はありません。これからゆっくり実が熟していくのでしょう。もうちょっと観察を続けてみます。

・・・継続して撮った写真を並べてみると、花は確かに短命で、はかない美しさがありそうだなぁ・・・とか、いやいや、咲く前や咲いた後のほうが深い美しさがあるかもしれない・・・とか思ってしまうのですが、みなさんはどうでしょうか・・・。

**今日のおまけ**

小さなシシウドで、至近距離で、同じ方向を向いて一心不乱に食事をするヒメシロコブゾウムシとキハゲハの幼虫。食わねばやっていけない世界です。ちょっと私が動いた振動が伝わったのか、二人いっぺんに食べるのをやめてフリーズしました。息もぴったり!ただ、食事を再開したのはキアゲハが先でした。食べ盛りの子供ですからね。ヒメシロコブゾウムシは葉の裏にそろそろとかくれていきました。ヒメシロコブゾウムシのほうがオトナに見えたのは私の偏見ですね。和んでしまうような光景でした。自然には思わぬところで癒されます。


ちなみに上のキアゲハは、日中は日陰でじっとしていました。「あつー」っと言っていそうです。食事風景は日没後に撮りました。


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水、観音沢

2010年08月27日 | Weblog

今日の16時すぎの駐車場です。雷雨が来ました。ご覧の通り、川が出来ています。

八島湿原は雨が降ると、あるものが変化します。・・・まぁ、湿原の水の量なんですが、この変化は湿原をただ眺めていてもわかりにくいものです。池にはいつも水があるし、多少の水位の変化は気づきにくいと思います。でも、湿原の水が流れ出る観音沢(旧御射山を流れています)はその変化が顕著に出ます。

極端に言うと、雨が降らなければ水は流れない。降れば流れる。



何日も雨が降らなかった時の観音沢です。カラカラ。


何日も雨が降ると、どーっと流れます。

湿原は水持ちが悪いのでしょうか?


今日の観音沢はこんな感じでした。にごった水が流れています。ここ最近、水は流れていませんでした。それが昨日ぐらいから復活し始めました。おとといの雷雨や今日の雷雨が効いているようです。また何日か晴天が続いたら、あっという間に水は引いてしまうでしょう。

こんなに変化が激しいと、「水のないときの観音沢しかしらない人」と、「ザーザー流れてる観音沢しかしらない人」とが出てきそうですね。

変化が激しく、観察しがいのある観音沢のお話でした。皆さんはどんな観音沢を知っていますか?
※ここでいう観音沢は、湿原の出口から少しだけ下った場所のことを指しています。



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ワシガミネ

2010年08月26日 | Weblog

今日は八島湿原のすぐそば、鷲ヶ峰の紹介です。鷲ヶ峰は標高1798.3m、八島湿原から登山道がついていて気軽に行くことが出来るのが魅力の山です。八島湿原から山頂までは約1時間。木よりも草原の多い景観です。

写真(上)のような登山道を歩いていきます。
登山道から湿原を振り返ると・・・

湿原を見下ろすことができます。湿原前広場から見た湿原とは全く感じの違う湿原。私はこの景色が大好きです。

鷲ヶ峰の山頂を目指して尾根を歩いていると、下諏訪や岡谷の方面から強く風が吹いてくることに気づきます。

正面が下諏訪・岡谷の方面。正面からぶつかるように風が吹いてきます。
帽子が飛ばされないように注意しながら尾根を進み、ふっと後ろを振り返ってみると面白いことがわかりました。


向かって右が下諏訪・岡谷方面です。風は右から左に吹いています。
よく見てください。右側は緑なのですが、左側が少し茶色くなっています。この茶色はススキの穂です。背の高いススキが穂を出して生えています。
右側は風が強くあたるので、ススキは大きくなれないか生えられず、もっと背の低い植物が沢山生えています。反対に、左側は風があたりにくいので背の高いススキが安心して生えているのです。尾根の向こう側とこっち側で環境が全く違うことがわかります。
下諏訪・岡谷側の斜面や尾根付近で見られるのが、風のせいで片一方にしか枝を伸ばすことのできなかった木(変形樹)たち。風がどれだけしつこくそちら側の斜面を舐めているかを物語っています。


そんな鷲ヶ峰で今日みられた植物たち♪

ハナイカリ

ヤマラッキョウのつぼみ

ヤマハハコの群生

イブキボウフウとキアゲハの幼虫。

どうですか?鷲ヶ峰のちょっと手軽な山歩き。八島湿原散策のアレンジとしてお楽しみください!これからの季節、絶対気持ち良いですよ^^



おまけのキベリタテハ。羽がチョコレート色をしています。

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昨日のお客さん。

2010年08月26日 | Weblog
昨日の迷い犬ですが、無事に飼い主さんが見つかったそうです。茅野市の方から歩いてきてしまったとか。私が言うと変かもしれませんが、心配してくださったみなさん、ありがとうございます。

捨てられたのではなかったようです。よかった!



今回は無事に飼い主さんが見つかりましたが、毎回そうとは限りませんよね。
悲しい思いをするペットがすこしでも減ればよいなぁと思います。

今日のお客さん2

2010年08月25日 | Weblog
昨日はバッタ君でしたが、今日のお客さんはこの方でした。

お犬様。
どうやら迷い犬らしく、来訪者の方についてきてしまったということです。一時的にビジターセンターで保護しました。首輪あり。たれた耳と黒くて丸い目がかわいい。
すごーくおとなしいのです。ほえないし、噛まないし、逃げないし。むしろ人のほうに寄っていく感じ。


逃げ出してきたのかもしれません。飼い主とはぐれてしまったのかも。


捨てられてしまったのかもしれません。

稀にいるそうです。山に来てペットを捨てていく人たちが。霧ヶ峰でも過去に何件かあったとか。
車で一緒に来て、まったく知らない土地(しかも食べ物もとれないかもしれない)でいきなり一人ぼっちにされたペットの気持ち・・・考えるとたまらなく悲しくなります。

今日のコもそうだったかもしれません。混乱しているかもしれません。飼い主さんが迎えに来てくれると信じているかもしれません・・・。私たちの想像ですけども・・・。

ビジターセンターで飼うわけにもいかないので、保健所に引き取っていただきました。
自分から進んで保健所の車に乗ろうとしていました。車に乗りなれているんだなぁと保健所の方がおっしゃっていました。やっぱり車で霧ヶ峰に来たのかなぁ。

ちゃんと飼い主さんのところにいれば、ビジターセンターの脇で雷におびえてうずくまることもなかっただろうに・・・。



お心当たりの方、おられませんか?長野県諏訪保険福祉事務所で引き取っていただきました。




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今日のお客さん

2010年08月24日 | Weblog
本日のたくさんの来訪者の方がいらっしゃいました。ありがとうございます。

さて、今日は人間のお客さんの他に、こんなお客さんが来られました。

バッタくん(イナゴ系?)
ビジターセンターに迷いこんだようです。相当パニックになっていたのか、他のスタッフの手に噛み付いたそう!バッタって、噛むんですね。どのくらい痛いのか、実際に噛まれてみたい気もしましたが、この方は私の手を噛んではくれませんでした。



急に事務所に人が入ってきて、あわてて隠れる。

よく見ると面白い顔。この口で噛み付いたのか・・・。



左右にゆらゆら揺れたり、身だしなみを整えたり、見ていて楽しい動きをたくさんしてくれました。
動画であげられないのが残念です。


ビジターセンター内は、人間のお客さまとの出会いももちろん、こういった虫のお客さんなどとの出会いもあります。







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目立つもの

2010年08月23日 | Weblog
    
最近目立ち始めた白いふわふわです。画面の中央部分。白くなっている部分がふわふわな箇所。

    
実はここ、すこし前までこんなにピンクでした。ヤナギランです。

    
花が咲き終わったあと、綿毛のついた種が出てくるのです。だから遠くから見ると白く見えます。


もうひとつ目立ってきたものといえばトリカブト。

くっついている虫はマルハナバチ。(トラマルハナバチ?)トリカブトの花は「兜(かぶと)」の形になっていて、兜の奥に蜜があるつくりになっています。その蜜を取ろうとマルハナバチがもぐりこんだときに、確実にハチの体に花粉がつくしくみになっているのです。

本などでは読んでいましたが、実際にみたことは少なかったのでうれしくなって写真をとりました。ぼけてますが・・・。
濃い青がとても美しい。こちらはこれからが見ごろです。



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