八島ビジターセンター

長野県のほぼ中央、霧ヶ峰高原の八島湿原を中心とした地域の最新情報をビジターセンターからお届けします

きらきらしている

2017年10月27日 | Weblog


草紅葉もほとんど終わりです。湿原全体が薄茶色に包まれています。草紅葉の終わりは冬の始まり。「終わり」という言葉は少し寂しいですが、どこか、新しい季節への期待を含んでいるようで私は嫌いではありません。


さて、そんな今日、、、とても穏やかな一日でした。一日中快晴で風も強くなく、歩くには最高の日だったことでしょう。


私も少しだけ外を歩いてみました。


あれだけ生い茂って地表を隠していたススキはほとんど枯れてしまいました。今は地表がよく見えます。あまりによく見えてしまったので、これまで気にもしなかったススキ群落の内側が今日はとっても気になりました。


周りが枯れるとまだ緑の下層の植物が目立ちます。この葉はあの小さなキジムシロです。花が咲いている時期はとても小さく儚げですが、花が終わると葉は結構大きくなるのです。こんな晩秋まで緑色とは思いませんでした。



最後のススキ紅葉…



足下にアヤメの種を見つけました。置くまでぎっしり種がつまってるはずです。



ノリウツギのドライフラワーがきらきらしています。


そう、秋はきらきらの季節。
やはりおすすめはきらきらの綿毛たち。
今日見つけた気になる綿毛はこちら。


背丈は高くありません。イワアカバナの綿毛です。ヤナギランのように子房部分が裂けて綿毛がふわーっとひろがります。




種子が規則正しくならんでいますね。ふわーっとなる前の綿毛と種子はなんだか魚の骨のように見えます。


こちらも面白い形を作っていますよ。


もしイワアカバナを見つけたらしゃがみこんで観察してみてくださいね。


あと

こちらも素敵な綿毛…

ヤツタカネアザミ(たぶん)です。
こちらはイワアカバナより背が高くて数もあるので見つけやすいかもしれませんね。

こちらもふわふわきらきらです。




秋は光を感じる季節。台風があったり雨がふったりでなかなかすっきり晴れる日が最近は少ないですが、もし晴れの日に来られたら、秋ならではの光、きらきらを探してみてくださいね!


八島ビジターセンターは11月5日(日)まで営業いたします。実はあと約一週間なのです。あと幾日もありませんが、みなさまにお会いできるのを楽しみにしております。





台風が過ぎた後の八島散策

2017年10月23日 | Weblog
こんにちは。
台風が駆け抜けていきましたね。八島ビジターセンターは飛ばされずに済みました(笑)

台風の八島湿原。台風の最中に私(西)は歩いたことはあるのですが、去った後は歩いたことは無かったので今朝、少し様子を見てきました。
広場に出ると、八島湿原の様子がいつもと違う・・・。



上の写真は今朝9時前の様子です。何かが違うのですが、お気づきでしょうか。
八島ヶ池が大きくなっていたのです!!


広場から池の方に降りてみました。やっぱり大きくなっている・・・。それだけの大雨だったのでしょう。
大きくなった八島ヶ池は初めてでした。

八島ヶ池の奥に目を向けると【幻の池】が!!


話には聞いていましたが、初めて目撃しました。八島湿原には2つのドーム(盛り上がり)があるのですが、その谷間に大雨などのあとに現れるのだそうです。
お昼頃にもう一度見てみましたが、今朝よりも小さくなっていました。明日にはもう見れないでしょう。
台風や大雨の後限定の風景を見ることができました。

午後には日差しが強くなってきたので、一周してみました。

倒木などはありませんでしたが・・・




木道を歩いていると、写真の様に枝が折れた樹木を良く見かけました。



こちらの樹木は、明らかに大きさの違う枝が引っかかっています。どこからか飛んできたのでしょうか。
昨日の夜、風がとても強かったのですが、風速は20mを記録したとか。


台風後は空気が洗われて、澄み切った空気になります。雨上がりも綺麗ですが、台風のあとは特別そう思います。





きっと、台風や大雨も湿原にとっては大事な物なのでしょうね。

(西)

誰の仕業?

2017年10月21日 | Weblog

台風の影響で白くかすんだ湿原…。

開花調査のために一周歩いていると御射山近くの砂利道でアカマツの若木を発見。
なんだか様子がおかしい…



枝が折れて地面に落ちています。木全体もなんだか元気がなさそう…






折れて泥だらけになった枝。上から踏みつけたのでしょうか。ただ折って捨てたわけではなさそうです。


刃物を使ったわけでもなさそうですね。

生きたマツの枝をなかなか人間の力で折るのは難しい気がします。

誰が一体何のために?




やはりシカでしょうか。この木はシカの通り道にありました。

ちょうどこの時オスジカの鳴き声が森の奥から聞こえてきました。
秋はシカたちの結婚シーズンです。
雄たちは夏の姿からは考えられないかなり荒々しい風貌で過ごしています。

もしかしたら興奮した雄がこのアカマツの枝を折ったのかもしれません。

なんのために?
残念ながら私はシカの生態についてあまり詳しくありません。
謎…
もし詳しい方がいたら教えていただきたいです!


まだシカと確定したわけではないですけども^^;



この出来事に気づいたのは、晩秋で、霧で、植物よりも全体の景色に目がいったからでしょう。
見る物がなんにもないように思える晩秋の霧の日だからこその発見は必ずあります。

ビジターセンターで来訪者さんに「霧で何も見えませんが…」と案内していた自分を反省しました。





ハバヤマボクチが・・・

2017年10月14日 | Weblog


草原の人気者、ハバヤマボクチ。花が終わり、少しシュン…としていますが、相変わらずのトゲトゲで存在感は抜群です。



そんなハバヤマボクチ、目立って目立ってしょうがないのでしょう。








いたるところで頭をもぎ取られています。




頭の無いハバヤマボクチは木道周辺に多くあります。

シカではなさそうですね(シカ柵の内側ですし・・・)


木道周辺のハバヤマボクチを見守ってきた私としては少々寂しい出来事です。
(大体どこにどんなハバヤマボクチがあるかわかるので、いきなり姿を消すとわかります。)



うーん、どうなんでしょう。



花から見る宇宙

2017年10月08日 | Weblog

今日は3連休の中日でした。16:30頃でこれだけ車があるのは久しぶりな感じです。

秋です。
今日は晴天のため草紅葉も輝いて見えました。よい一日でした。


秋が深まってくると咲いているお花はなかなか見られなくなり、かわりに実やタネが多く見られるようになります。


例えばこちら、、、こちらは何の実(種)でしょう??

数回前の記事に書いてあるので知っている方もいると思いますが…


マツムシソウです。



熟してくると、この星のようなものが一個一個外れるのです。


動物にくっついて運ばれるそうです。

実際に見たことはありませんが…
キンミズヒキほどくっつかないので、動物にくっつくといっても実感はわきません。


小さな実がぽろぽろ落ち始めたマツムシソウがこちら。
上部が白くなってますね。

<centet>




この姿を見てエイリアンを想像しました。
宇宙を感じる形だと私は思いましたが、みなさんはいかがですか??(感じませんね…笑)



マツムシソウの実はこれからしばらく楽しめます。



宇宙を感じてくれる人がいたら嬉しです。





月夜

2017年10月07日 | Weblog

おとといの夜のはじめ

昨日の満月の夜は残念ながら雨が降り、お月様を見ることはできませんでした。

しかし、おとといの夜は綺麗でした!写真は7時は前の八島湿原です。湿原に霧が溜まっているのがわかります。条件が揃った時にしか見られない景色です。

月に誘われて湿原に出てみて本当に良かったと思いました(^^)

いろんな夜がありますね。


ちなみに今季最後のフルムーンミーティングは11/4です。
氷点下かもしれませんが、晴れれば綺麗なお月様が見られると思います!
氷点下かもしれませんが………
氷点下の可能性が高いですが………

帽子手袋マフラーは必須です。暖かくしてどうぞ!




今、キレイに咲いているお花を描いてみました

2017年10月01日 | Weblog
こんにちは。
今日から10月です。ビジターセンター閉館まで後1カ月ほどになりました。

いつの間にか秋が深まっていて、気づけばもう冬の空気がすぐ目の前までやってきていました。昨年よりも、季節の進みが早いように感じるスタッフ(西)です。


草紅葉は今がちょうど見頃です。そろそろ、樹木の紅葉も始まる頃です。マユミの葉はすでに色付き始めていますよ!
マユミの紅葉は、模様がとても面白いんですよ。



赤い斑点が等間隔で入り、周りは黄色に。とてもお洒落な紅葉です。


紅葉だけでなく、お花もまだまだ見ることができます。
これから、満開を迎えるお花を描いてみました。





何のお花か分かりますでしょうか。
そう、正解はリンドウです。木道のすぐ脇で見られますよ!青っぽい紫色がとても綺麗です。
リンドウの他にも、トリカブトやアキノキリンソウ、ハバヤマボクチなど秋のお花が見られますので、ぜひお越しください。

八島湿原全体にまばらに咲いていますので、探してみてください。


(西)