八島ビジターセンター

長野県のほぼ中央、霧ヶ峰高原の八島湿原を中心とした地域の最新情報をビジターセンターからお届けします

カラマツ

2007年10月30日 | Weblog
           

こんにちは。今日は気持のいい穏やかな天気となっております。湿原の様子はというと、この間の台風の影響もあってミズナラなどの木々はすっかり葉を落してしまいました。草紅葉もピークを越え、冬らしい乾燥した感じが漂っています。11月を目前としていよいよ秋も終わるのかな。そんな雰囲気です。

そんな中、多くの木の中でも最後に色づくカラマツの黄葉が見ごろを迎えました。写真は鷲ヶ峰の西方、東俣川の支流-合倉沢が刻む穏やかな渓谷です。風の強い早朝、この谷を昇ってくる雲が切れ切れになって幻想的な世界を作り出します。カラマツは強い朝日を浴び、まだ緑色が残る部分と黄色に染まった部分がパッチワーク状に広がっていてとてもきれいです。

このカラマツも散ってしまうと草木はちょっとさみしくなりそうです。でも、厳しい冬を美しくしてくれる「霧氷」というお楽しみがまた一つ増えることになりますね。


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■ホームページhttp://park2.wakwak.com/~vc527000/
■八島湿原の最新情報を発信しています
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■八島湿原にお越しの際は是非お立ち寄りください
■開館 午前9:30~午後4:30分
■TEL 0266-52-7000 (お気軽にお問い合わせください)
■AED設置施設
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観音沢 2

2007年10月27日 | Weblog
いいところなので観音沢の様子をもう少し紹介します。


 

右下の樹冠の写真、遠目にじっと見ているとなぜか水面に見えてくるのは私だけでしょうか・・・?



現在台風20号が接近中です。大雨時、大雨後は観音沢はご遠慮ください。
新緑等他の季節も楽しめます。ぜひお越しください!!


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観音沢

2007年10月27日 | Weblog
          

観音沢の苔むした岩の上に並んだ落ち葉。水しぶきを受けてきれいに輝いていました。

観音沢は八島湿原を水源に御射山から始まる大きな沢で、霧ケ峰の台地に深い谷を刻みながら諏訪湖へと向かって流れています。水源となっている霧ケ峰の草原地帯が人々の影響を色濃く受けているのに対して、この場所はより原生的な自然が多く残された場所です。そのため、沢を登っていくと苔むした奥深い森の雰囲気から、急に開けて明るい草原地帯に出る感じが何とも面白いものです。

そして、ここは霧ケ峰の中でも有数の紅葉の名所となっています。長い年月を感じさせるモミの大木やその他の落葉広葉樹が作り出す樹冠の広がりは、見上げたものを感心させずにはいられません。沢のよどみにたまった落葉はそこが地面だと錯覚してしまうほどに厚く水面を覆っています。

「百聞は一見にしかず」です。ぜひ一度お試しください。

※観音沢では過去にツキノワグマの目撃情報があります。登山道はやや険しいためルートなど下調べを万全にして、足元・服装はしっかりとした装備でお出かけください。ビジターセンターでも情報提供をしております。


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2007年10月26日 | Weblog
          

昨日の夕方5時前ごろ、太陽が北アルプスに沈むのとほぼ同じころに、東の蓼科山のあたりには大きな満月が浮かんでいました。あんまりいい月だったので、今日は紅葉の特集をお休みしてこの話題(というか写真)をお届けします。写真は雰囲気がよく出ていると思うので…。

忘れ路の丘から携帯カメラで撮りました。秋のなだらかなススキ草原に月というものは本当に相性がいいです。

霧ケ峰は標高と平坦な地形のために平地からは切り離された別世界。ここでは、自分だけが空を独り占めする特権を与えられたような素晴らしい光景を望むことも可能です。昨日、太陽が沈むのを見送ったその余韻が残っているうちに、東をみるとこの新しい世界が広がっていたときには、なんとも心が揺さぶられる思いでしたよ。

さて、満月の本番は今日なのですが、天気はあいにくの雨ふりです・・・残念。


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ドウダンツツジ

2007年10月25日 | Weblog
          

八島に特徴的な紅葉として鷲ヶ峰のドウダンツツジの紅葉をあげることができます。

前回ご紹介したリョウブ坂をさらに鷲ヶ峰へと登っていくと、中腹から山頂手前にかけてサラサドウダンの群落が登山道を囲むように広がっているのです。自分の背丈くらいに伸びているところもあり、ちょっと渋めに染まった赤い生垣をお楽しみいただけます。

写真は10月21日の早朝に写した山頂付近のドウダンツツジの様子です。この日の最低気温は-4.4℃を記録し、周囲の草花には全体に霜が降りていました。厳しい寒さのせいか、葉の赤色は少し鮮やかさを失い、周囲は無音の世界に包まれていたように思われます。夏はウグイスの格好の隠れ家として賑わっているこのツツジ群落ですが、その異様な静けさは間もなく落葉して長い冬に入るのだということをしみじみと感じさせるものでした。


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リョウブ坂

2007年10月23日 | Weblog
           

「紅葉週間」最初の話題はリョウブ坂です。

八島湿原駐車場から道路の向こう側に見られるこじんまりとした中低木の森、それが「リョウブ坂」のある森です。鷲ヶ峰の登山道の入り口に位置し、一年を通して周囲の草原とはちょっと違った雰囲気を楽しめます。坂道の両脇に並木のようにリョウブが植わっているため「リョウブ坂」と便宜的に呼んでいるものの、正式には名も無き森です。

と言いますのも、ここはもともと鷲ヶ峰の西斜面に続く風衝草原だった所で、それが駐車場の建設によって風衝の影響が減少したために次第に森林化したものだと考えられています。そのためか、林床にはウスユキソウ、アキノキリンソウなどの草原を思わせる草花も咲き、樹木の種類も先駆的な樹種が混在していて賑やかです。また、背の低いミズナラやミヤマニガイチゴ、ツツジの仲間は、この森をトンネルのような楽しい雰囲気を形作るのに一役買っているようです。

そして、樹種が多いために様々な色形の葉っぱを楽しむことができるのが秋のリョウブ坂の魅力です。今、この道を歩くとリョウブをはじめとする樹木の葉っぱが登山道に敷き詰められ、その上を歩く時のガサガサという音が、何ともいえない秋らしさを感じさせてくれますよ。

湿原散策前の寄り道としても打って付けのポイントですので、ぜひ足を運んでみてください。


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紅葉週間

2007年10月23日 | Weblog
           

おはようございます。秋晴れが続くこと3日。気持のいい日々が続いております。

今朝はなんと日本橋から中山道をたどって歩いてきたという女性がやってきて、楽しいお話を聞かせてくれました。中でも碓氷峠では人も少なく、頭上から蛭が落ちてきたり、猪が前を横切ったりして怖かったとか。ビジターセンターにはいろんな方が訪れますが、そうした人々との出会いは時に刺激的で楽しいものですね。

さて、湿原では草紅葉に負けずと周辺の木々も続々と紅葉を見せてくれています。ただ、今年は色づいたかなと思うとすぐに葉を落としてしまうケースが多く、ちょっと鮮やかな紅葉は望めない感じも・・・。

それでも、一つ一つの葉っぱを見ていくとそこにはそれぞれ違った趣の紅葉が楽しめるものです。そこで今週は紅葉週間と題して、八島周辺に特徴的なものを選んでいくつかの紅葉模様をお伝えします。


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北アルプス

2007年10月21日 | Weblog
おはようございます!
今朝の最低気温は-4.4℃。快晴の青空のもと凍てつくような寒さとなりました。

1000mほど標高の低い茅野市街にある私の自宅でも部屋の温度が10度くらいまで下がる冷え込みでした。おかげですっかり早起きしてしまいせっかくなので鷲ヶ峰に昇ってきたのですが、いやはやなんとも今日は絶好の鷲ヶ峰日和となっております。

遠望は富士山から遠く群馬県境の荒船山まですべてが見渡せました。なんといってもきれいに雪のかぶった北アルプスの峰々の姿がすばらしいです。尚、白馬だけでの今年の初冠雪は今月の15日ごろだったそうですが、ちょっと気がつかぬうちにすっかり雪化粧していたのには驚きました。写真は槍と常念です。

これからの季節、冷え込んで遠くまで見渡せる日も多くなるはず。地元の方、朝目が覚めてふと雲ひとつない快晴に気がついたなら、思い切って霧ケ峰へ足を運んでみることをお勧めします。きっと、気持のいい一日を始められることと思いますよ。 遠方の方も是非!


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小さい秋・・・ズズランの実

2007年10月16日 | Weblog
ミズナラの森の中、林床の枯れた葉群の中に、まるで地面から生えてきたかのごとく唐突に色彩を帯びている実がありました。スズランの実です。

6月に控え目に咲いていたスズランは、花が終わってしまうとすっかり話題に上ることも無くなり、夏の華やかさの中で忘れさられていたように思います。しかし、決してなくなってしまったわけではありません。元気に茂る葉群の中でじっと熟す時を待っていたのです。

カタクリやニリンソウといった春植物の仲間たちは、木々の葉が茂る前に林床で花咲き、林内が暗くなるころには結実して種を落とします。ニリンソウにおいては胚が完成する前に種子を散布してしまうほどの急ぎようなんだそうです。しかしスズランの場合は、終花後も緑色の実が密かにじっと残っており(僕も含めて夏場気がつく人はほとんどいません)、秋になるとようやく赤く熟して人々の目に止まるようになるのです。

スズランの花言葉の一つには「幸福の再来」があるそうです。一年に二回も私たちを楽しませてくれる様は、まさにこの言葉のとおりかもしれませんね。


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あざみの歌

2007年10月15日 | Weblog
八島湿原の広場には「あざみの歌」の歌碑があります。

この歌は、昭和24年のNHK「ラジオ歌謡」で作曲者の八洲秀章によって歌われ有名になりました。翌年には伊藤久男によってレコード化され日本の代表的な歌謡曲となっています。そして、この詩は戦後下諏訪に身を寄せていた横井弘が八島湿原に来た時に作ったもの。当時、諏訪湖や周囲の山を歩いて作った多くの詩の中で、最もお気に入りだったのがこの「あざみの歌」だったそうです。

ちょっと話が飛びますが、ある土地の気候や空気、風土は、人々の心や思考、文化にとても大きな影響を及ぼします。例えば、ブラジルで生まれた音楽を聴いていると、それはブラジルの風土でなければ生まれてこなかったであろう、独特の国民性と自由な雰囲気がひしひしと伝わってくるのです。まるで自分までその国にいるような感覚(あくまでもイメージですが)に没頭することができるのです。「自然が芸術を生み、芸術が違う世界の人をもその自然に引き込んでくれる」 ちょっと素敵ですね。

そして、寒いくらいの秋の八島湿原を眺めていると、日本の音楽はやはり日本でなければ生まれてこないのだろうなという気がしてきます。熱帯の熱い気候では「あざみの歌」はちょっと場違いな気がしますから(笑)。

「あざみの歌」に思い入れのある方、この曲の生まれた場所“八島湿原”を一度訪ねてみてはいかがでしょうか。


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