八島ビジターセンター

長野県のほぼ中央、霧ヶ峰高原の八島湿原を中心とした地域の最新情報をビジターセンターからお届けします

食欲の秋

2006年09月09日 | Weblog
朝晩めっきり涼しくなってきました。
この季節、人間にとっては夏が終わり草紅葉を待つ落ち着いた高原でしょうが、
動物達にとっては、これから訪れる厳しい冬を乗り切るための大切な季節です。
木の実はたくさんあるでしょうか。草の実は熟しているでしょうか。蛙や昆虫はたくさんいるでしょうか。
親心とまでは言いませんが、先日鹿の子供を見かけた私にとって、これからの食料事情は人(動物)ごととは思えないのです。

踏み跡

2006年09月07日 | Weblog
パトロール的なことをしている方々の日報には「踏み荒らし」などという項目がありますのでそこら辺に該当するかと思われます。
秋が深まりつつある八島ケ原湿原の木道周辺ではこの踏み荒らし的跡が結構目立っています。
この時期の植物達は一度倒されるともう立ち上がることができないので特に目立つのですが、良く見ると根を掘っていたり蕾や種を食べたりした跡が見受けられます。まさか人間はそんなことをしないと思いますので、これは「踏み荒らし」ではなく踏み跡だと思うのです。
もう少し良く見れば木道の反対側にも踏み跡が着いてることが多いようです。多分鹿達が木道を横断したのでしょう、そしてついでに食事でもしたのでしょう。

三種の神器

2006年09月05日 | Weblog
縄文時代は八島ケ原湿原の創世記。当時の霧ヶ峰高原はかなり山深い所だったことが想像できますが、縄文の人びとは黒曜石を求めて遥々ここまでやって来ました。
黒曜石と鹿の角とツクバトリカブト。霧ヶ峰高原における三種の神器が縄文時代に少なからずとも影響を及ぼしたことは明らかです。

現代を生きる私たちには洗濯機・掃除機・冷蔵庫という三種の神器が必需品となっていますが、たまに原始時代のようにツクバトリカブトを求める人もいるようです、、、。

ホソバウンラン

2006年09月03日 | Weblog
数年前、「何か見たことのない花が咲いている」との話があり、見に行ったことがありました。しかし、最近は誰が見ても分かるほどの群落になっています。

ホソバウンラン
ゴマノハグサ科ウンラン属
「明治から大正にかけて鑑賞用として輸入され逸出」とされているが、「本州中部の一部のものはもともとの野生かもしれない」らしい。
果たして霧ヶ峰のホソバウンランは如何に。

ナガミノツルケマン

2006年09月01日 | Weblog
ケマンソウ科キケマン属
八島ケ原湿原ではあたり前のように自生しており、ビーナスライン沿いの個体などは草刈りの時に刈り取られたりしています。
しかし、かなり地域差があるようで長野県カテゴリー準絶滅危惧種でもあります。

特定種だけの増殖計画はマニアや窃盗犯を育てることになりかねません。特に植物は自分に合った環境以外では生きていくことはできないので、特定種の保護には周囲の環境の保全管理が重要な役割を果たします。